やらかされたしやらかした
前回までの話を所々修正しました。
スティールベア→熊魔物など
勢いで書いているので、
こういった修正はこれからもはいります
ご了承ください
熊の魔物は真っ二つにしてしまったが、フィニがギルドに持っていけば換金してくれると言うので[ボックス]にしまう事にした。[ボックス]まじ便利。さて、またスライムとかを探さないと…あっ。
「フィニ。探索系アプリ作れるかな? 探すのも楽になるし、危ない魔物が近付いて来てるのもわかるしさ。」
せっかくAPが沢山あるんだしな。それにこれなら違う依頼でも便利なはず。
《畏まりました。……新アプリ[周囲探索]を作成しました。[周囲探索]は半径2kmを自動探索するアプリです。[世界地図]と連動させてあるので、情報を地図上に表示する事が可能です。[世界地図]をタップしてください。〉
タップすると、周囲に緑、青、白の点がが増えていた。縮小すると俺を大きな円で囲ってある。たぶんコレが2kmの範囲なんだろう。
〈一先ず緑をゴブリン、青をスライム、白を他の生物にしてあります。設定は後ほど変えられます。〉
「ありがとう。じゃぁ、早速残りを狩りますか。」
☆
あっさり終わり再び街へもどる。
熊魔物に比べたら楽勝もいいとこだ。フィニで倒したけど、一応普通の剣も必要そうだな。
《マスター。ステータスを戻してシークレット機能を使った方がよろしいかと。》
あ、わすれてた。フィニたん気がききますな。うーん。一先ずフィニの方で振り分けと、レベル7の平均値に偽装してくれる? 称号と一刀両断だけは隠しといて。あとは任せる。
さっきの戦闘のステータスも良い感じだったし、今後ポイント振り分けはフィニに任せてもいいかもしれないな。
《恐れ入ります。[数値保存]のポイントはいかがいたしますか?》
それはまだいいや。今は必要ないし。
《畏まりました。》
さて、ギルドに戻ってきました。なんだかんだ、あっと言う間だっ感じがするけど、もう直ぐ日暮れだ。受付に向かうとさっきの受付嬢さんが俺に気付き、身を乗り出してきた。
「ナギさん!ご無事だったんですね‼︎」
「ど、どうかしたんですか?」
「実はゴブリンは複数でいる事が多いので単独では危険で……」
「あ、あぁ。確かにゴブリン複数でいましたね。」
伝え忘れたから焦ったのかな? まぁびっくりはしたけど、倒せたし問題ないない。
「遭遇したんですか⁉︎ よく無傷で逃げきれましたね‼︎ 本当によかった! 申し訳ありませんが、試験は今からだと暗くなってしまうので明日になってしまうのですが……」
「え?いや、試験はクリアしましたよ?」
「はい。お怒りはよくわかります……え?」
「コレ証明部位です。」
「えぇぇぇぇ⁉︎ た、確かに討伐証明部位の数も合ってる……! 」
え、なんでそんな驚くの?俺ってそんな頼りなく見えてたのかな?…うん。見えてたな
「え、いや、だって……。私が2〜3人のパーティー用のものと間違って出してしまった試験ですよ⁉︎ それを1人で⁉︎ レベル1でしたよね⁉︎」
えぇぇぇぇ⁉︎ まさかのミス⁉︎ そりゃ問題ありありだわっ!
え、どうしよ。これどうすればいいの?
「た、たまたまですよ。ははははは。」
言い訳下手かっ‼︎
「は、はぁ。と、とにかくご無事でよかった!本当にすみませんでした!」
受付嬢は凄い勢いで頭をさげた。
「あ、頭を上げてください! 無事こなせましたし、大丈夫ですよ!あの、これで試験は合格でいいんですよね?」
「もちろんです! 正式な冒険者登録をさせていただきます!明日には証明証を発行できますので‼︎」
「わかりました。……あ、それと他にも討伐した魔物がいて、素材が使えそうなんで持ってきちゃったんですがギルドで引き取ってもらえますか?」
「え?あ、はい。引き取りは可能ですが……」
「よかった! これなんですが……」
そう言いながら俺は[ボックス]から熊魔物を取り出しカウンターにのせた。これ、ここに出しちゃまずかったかな?
「え⁉︎ [収納]をお持ちなんですか⁉︎ て、これスティールベア⁉︎ コレを1人で討伐されたんですか⁉︎ ちょちょちょっとお待ちください!」
そう言いながら受付嬢さんは慌てて裏へと入っていった。え、なんかまずかったの?てか、スティールベアって名前なんだ‼︎ そりゃ硬いわけだわ……。[鑑定撮影]しなかったからなぁ
なんて考えていると受付嬢さんが戻ってきた。
「あ、あの。ギルド長がお会いしたいと言ってますので、スティールベアをしまってついて来てもらってもよろしいですか?」
「え? え? 」
ギルド長ってここの1番偉い人じゃね⁉︎ そんな大変な事しでかしたの⁈
「と、とにかくこちらへ。」
「は、はい。」
連れてこられた部屋のドアを受付嬢さんがノックする
「お連れしました。」
「おぉ。ご苦労さん。入ってくれ。」
アレ?この声どっかで……
ドアが開かれ俺は中に通され、受付嬢さんは一礼して出ていってしまった。
連れてこられた部屋には執務用?の机とソファが2つ。1つにはスキンヘッドの頭に大きな古傷があり、がっしりした40代位の男性が座っている。
「あれ⁉︎ 門番さん⁉︎ 」
「ん? あ! 昼間の新顔じゃねーか! 」
聞いた事がある声のはずだ! 声の主はこの街へ送り出してくれた門番さんだった。
「え? ギルド長ってもしかして? 」
「おう。俺だ。たまに門番のふりして、街へ入るやつをチェックしててな。」
「そ、そうだったんですね……」
「さて、改めて自己紹介といこうか。俺がここのギルド長、グルケンだ。よろしくな。」
「ナ、ナギです。よろしくお願いします。」
「そう硬くなるな。何も取って食おうってわけじゃない。まずはスティールベアを出してみてくれるか?」
「は、はい。」
俺は再びボックスからスティールベアを出した。するとグルケンさんは目を見開き、驚いている。
「おいおい。まじだったのか‼︎ しかもなんだこりゃ⁈ 真っ二つじゃねーか!」
「あの…なにかまずかったんですか?」
「まずいってわけじゃないがよ? ティナ……あの受付嬢が間違えてパーティー用の試験を1人の冒険者に出しちまったって聞いて、まぁ冒険者になろうって奴だから死にはしないと思ってほっといたんだよ。」
それほっといていいもんなの⁉︎ なかなかのミスよ⁉︎
「だがそれをクリアしてきて、しかもスティールベアを狩って来たっていうじゃねーか! スティールベアは普通Cランクのパーティーが討伐する魔物なんだよ。こいつの毛は硬くて攻撃がなかなか通らない上に、攻撃力も高いからな。それを1人で、しかもどうやったらこんな風に真っ二つにできるんだよ⁉︎ 」
グルケンさんはかなり興奮したようにいってきた。違う意味でやっちゃったぁぁぁぁあ。ステータスカスタムと神剣使いましたなんて言えねぇぇぇ‼︎
《スキルを使ったと言えばなんとかなるかと。》
え⁉︎まじ⁉︎そんな簡単にいく⁉︎ い、今は信じるしかないか
「え、えっと……スキルを使いました。」
「レベル1がスティールベアを切り裂けるなんてどんなスキルだよ⁉︎」
「き、企業秘密です。」
「……はぁ。まぁ、下手に自分の手の内は明かしたくないわな。これ以上の詮索はやめるよ。[収納]も持ってる位だ。他にレアなスキルを持ってても不思議じゃないわな。」
グルケンさんはため息まじりに、諦めたように言ってきた。それと、さっきから[収納]に驚かれてるんだけど……
「あの、[収納]って珍しいんですか?」
「お前価値を知らないで使ってたのか⁉︎ 持ってる奴は5000人に1人くらいだぞ⁉︎ 」
「い、田舎者なもんで」
まじかぁぁぁあ!気軽に誰でも持ってるスキルだと思ってたわっ‼︎
「あぁ。そういやそうだったな。アレはあんまりホイホイ見せるな。収納は生物以外の物を500kg以内ならしまえるよな? 冒険者や商人からしてみりゃ超貴重なスキルだから荷物持ちとしていいように利用されちまうぞ。」
「き、気をつけます。」
ん?500kg以内? 無制限じゃないの?
《アレはボックスだからです。因みに時間不経過もないです。私のアプリはスキルなんかに劣りはしません。》
フィニたんドヤってます。やべーよ。レアスキルの更に上いっちゃってるよ。絶対秘密にしないとダメな奴だよ。
「わかればいい。ところで、お前のギルドランクになんだが、FではなくEからのスタートにしようと思う。スティールベアを討伐したのはすごいが、それだけで更に上のランクにはあげられないからな。1つ上で我慢してくれ。」
「いえいえ‼︎ 十分です!ありがとうございます。」
たまたま倒しちゃっただけだしな。てか、俺ってかフィニのおかげだし。
《いいえ。マスターの実力です。私は補助しているに過ぎません。》
フィニたんまじ天使。
「ははは!謙虚な奴だな! 聞いたと思うが証明証の発行は明日になる。
それと、これが試験の報奨金とスティールベアの討伐金だ。報奨金が銅貨20枚、討伐金が銀貨3枚だな。」
グルケンさんは小さな皮の巾着を机に出した。銀貨3枚って中々なんじゃ?
《銀貨1枚で、一般人が一カ月不自由なくに暮らせます。》
まじか! て事は三カ月分の稼ぎ⁉︎ たおしてよかった……。
「あとコレもだ。試験の間違えの謝罪料で銅貨20入ってる。すまなかったな。」
「いえいえ! 大丈夫です! 謝罪料なんていいですよ!」
「そういうわけにはいかん。受け取ってくれ。」
「わ、わかりました。頂戴します。」
一文無しから考えたら、かなりリッチになったよ‼︎