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俺は1割ですよ

〈マスター。スライムを倒したので4APを取得しました。〉


「あ、魔物倒すとAP入るんだったっけ。てか、APの基準はなんなの?」


〈倒した魔物のレベル×2が取得APになります。〉


なるほど。今倒したスライムはレベル2だったから4APだった訳か。


〈それと1つご提案したいアプリがございます。〉


「え? まぁ、確かに後一個作れるけど。どんなアプリ? 」


〈魔物のステータスをマスターのステータスへ反映させるアプリを考えています。〉


「ん? どういうこと? 」


〈今倒したスライムのステータス数値を保存し、後ほどマスターの各ステータスに割り振れるようなアプリです。そうすればレベルアップしなくても数値が増えます。〉


「そんなアプリできるの⁉︎ 」


〈可能です。しかし、APが残り4になってしまうので再び貯めるかレベルアップしないと新しいアプリは取得できなくなってしまいますが。〉


うーん。でも、魔物を倒せば倒すほど強くなれるなら先の事考えると大分助かるな。それに今のところ必要なアプリないしな。


「よし、フィニに任せるから作っちゃって!」


〈畏まりました。それでは作成いたします。……新アプリ[数値保存]の作成を完了しました。確認お願いします。〉


そう言われ画面に新しく出た[数値保存]をタップした。

『カメラで対象を写してください。』

とメッセージが出たので倒したスライムを写すと今度は『27P保存されています。』

と再びメッセージがでた。


〈[数値保存]は倒した対象をカメラで写すことにより、ステータスの合計ポイントをアプリ内に保存させる事ができます。[自己設定]と連動させてますのですぐにでもステータスに振り分けられますが、いかがいたしますか?〉


相変わらずの有能っぷりですなフィニたん!


「じゃぁ、せっかくだしやっちゃおう。」


そして振り分けられたステータスがこちら。


【ナギ】

種族:人間

レベル:1

魔力:0

攻撃力:35

防御力:30

俊敏性:27

魔攻撃:0

魔防御:0


当初の約3倍になったよ……。まぁ0なのもあるけど。帰りにはうまく戻しとくか。魔法とかスキルも早く覚えたいけどなぁ


〈魔法やスキルを覚え易くするアプリや、コピーするアプリなどがあるといいですね。〉


いや、そうなんだけどさ?もうフィニがいればなんでも出来る気がしてきたよ。


〈お任せください。〉


「あ、はい……」


あまり考えないようにしよう。今はひとまず魔物だ。あとゴブリン5匹とスライム1匹か。



あれから少し探し回り今3匹のゴブリンに囲まれている。

子供位の身長で、緑の肌にそれぞれボロい革の鎧と剣を持っていた。

やべーよ。まさかの複数エンカウントかよ!


〈大丈夫です。マスターの俊敏性ならゴブリンの攻撃は見切れます。複数いようが関係ありません。〉


【ゴブリン】

種族:ゴブリン

レベル:3

魔力:5/5

攻撃力:12

防御力:8

俊敏性:10

魔攻撃:5

魔防御:5


するとゴブリンが一斉に襲いかかってきた。

やけにゆっくりに感じたのでヒョイヒョイよけ3体とも簡単に斬り伏せられた。


「うん。確かに余裕だったわ。」


〈ゴブリン達を倒した事によりレベルが上がったようです。〉


「お、まじか。これで新しいアプリもつくれるな。」


これなら試験は合格も確定みたいなもんだな。そんな事を考えながらゴブリン達に[数値保存]を使っていると、右の方からバキバキと音が聞こえてきた。音はどんどん近づいてきている。


「な、なんだ⁉︎」


でかい熊の様な魔物が木々をなぎ倒し現れた。すると魔物は俺に向い腕を横に振り抜いた。


「あっぶねっ!」


反射的にかがみ間一髪避け、即座に距離をとりつつ斬りつけた。しかし、ガギンという音がし、切れていないのは明らかだ。てか、めっちゃ硬いな!

灰色した2m位の熊型の魔物だ。毛が少しキラキラ光っているように見える。

魔物は今度はすごい勢いで突進してきた。再び避けながらも斬りつけるが、やはり弾かれてしまう。本当硬い!何でできてんだこいつ!ギリギリ躱せてるが、避け続けられる自信もない。ひとまず逃げるか⁉︎

熊魔物は再びこちらへ向き直り様子をうががっている。一度斬りつけられ、更に突進を躱され警戒しているのだろう。


〈今背を向けて逃げるのは危険かと思います。〉


「ふぁ⁉︎ どうしろと⁉︎ 」


〈ひとまずゴブリン3体分のポイントをステータスに反映させます。〉


熊魔物は腕を振り下ろしてきた。咄嗟に避けると地面には爪の跡が残った


「くっ…! わかった‼︎ 振り分けは任せる!」


〈畏まりました。……これなら大丈夫かと。〉


すると脳内に自信のステータスイメージがでてきた。


【ナギ】

種族:人間

レベル:2

魔力:0

攻撃力:75

防御力:60

俊敏性:77

魔攻撃:0

魔防御:0


よし! これなら!

俺は腕かい潜り、再び熊魔物の胴を斬りつけた。しかし……


『バギンッ! 』

「ふぁ⁉︎ 」


剣が折れた。熊魔物は胴の部分から若干だが血が出ている。しかし、致命傷にはなっていないだろう。いまの攻撃力で怒ったのだろうか「グォォオ‼︎ 」と吼えた。

マジかよ‼︎ 剣が俺の攻撃力と向こうの硬さについてこれなかったのか⁉︎

攻撃は避けれても、こっちに攻撃手段なけりゃ逃げるしかないぞ⁉︎


《マスター。至急アプリ作成をさせてください。》


《なんかアイディアあるのか⁉︎ いや、お前を信じる!任せた!》


《はい。……アプリ[武器変化]を作成しました。私に折れた剣をかざしてください。》


俺はすぐに言われた通りにした。するとフィニのが光り、形を変えていった。出来上がったのは真っ黒な刃の一本の剣だった。

熊魔物も光に警戒しているのかうごかない。


〈このアプリは私が読み込んだ武器に変化するものです! つまり私の硬度を持った剣です! オリハルコンだろうとバターの様に斬ってやります! 〉


マジかよ‼︎ なんか世界最強の剣が誕生しちゃったんだけど⁉︎ それになんかフィニが好戦的なんだが⁉︎


〈武器化すると軽い興奮状態になるようです‼︎ それより早くぶった斬ってやりましょう‼︎ 〉


お、おう。剣になったフィニに気圧されながらも再び熊魔物に対峙した。

今度は俺から仕掛けた。剣を振りかぶり思い切り振り下ろした。ベアは自分の硬度に自信があるのだろう。腕をあげ剣を受け止めようとしたが…


『ズパンっ!』


縦一文字に胴体諸共簡単に斬れてしまった。


「いや、フィニの自信からなんとなくは想像してたけどね⁉︎ にしたって、こんなあっさり⁉︎ 」


〈流石マスターです! お見事な縦一文字でした! 〉


「あ、ありがとう。」


9割フィニのおかげなんだけどね? と、とりあえずフィニをスマホに戻そう。フィニが再び光る。最初に比べれば淡い光だ。するとすぐに元のスマホにもどった。


〈お疲れさまでした。マスター。〉


あ、落ち着いたみたい。何時ものフィニだわ。


〈今の戦闘でレベルが上がり、スキルも覚えたようです。ステータスを確認してみてください。〉


【ナギ】

種族:人間

称号:神剣の使い手

レベル:7

魔力:10/10

攻撃力:88

防御力:72

俊敏性:90

魔攻撃:8

魔防御:8

AP:2542

【スキル】

[一刀両断]


なんか称号がついてんだけど⁉︎ 神剣てフィニだよね⁉︎ レベル7が持っていい称号じゃなくない⁉︎

……スキルは?


[一刀両断]

武器の斬れ味が増し、武器による攻撃に自身の攻撃力が50%が上乗せされる。


フィニにこんなん上乗せさせたら本当に斬れないモノなくなるんじゃね⁉︎

5レベルあがったからAPもかなり溜まったし……新しいアプリ5つも作れちゃうよ? ……よし、一先ず試験の続きだ。スライム1体とゴブリン2体を早く倒そう。

現実逃避気味に再び魔物を探し始めようとしたら


〈マスター。[数値保存]を忘れてます。〉


「あ、はい。」




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