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データが消えるのってショックだよ?

あたり一面真っ白な場所にいた。

何故ここにいるんだ? うーん。一回頭を整理しよう。俺の名前は早川凪はやかわ なぎで18歳のフリーター。これはOK。記憶障害にはなってないようだな。で、俺はさっきコンビニに夕飯を買いに出て…


「あっ」


そうだ! 俺、女の子を庇ってトラックに……


「俺死んだのか?」


ここはあの世?地獄っぽくはないが天国って訳でもなさそうだが…


「貴方は死んでないわよ? 」


「⁉︎⁉︎⁉︎ 」


声に驚き、振り向くと先ほどの女の子がいた。


「え、あ? なんで? 」


「なんで私がいるかって? だって私がココに連れてきたからよ」


ちょっとなに言ってるかわからない。俺はこの子を助ける為に死んだのに、この子もここにいるって事は助けられなかったのか?


「だから貴方は死んでないってば」


死んでないって言われてもさ。トラックに轢かれたんだぞ?てか、心をよめるだと⁉︎


「女神だからそれくらいできるわよ。それと、貴方は轢かれてもいない。轢かれる前に私と一緒に転送したから」


……はい? かなりなに言ってるかわからない。女神? この子が? いや、可愛いけどさ。あ、コレは夢か! きっとトラックに轢かれて植物状態とかで夢見ちゃってるんだ。

すると彼女はどこから出しかのか杖の様なもので俺の頭をゴンッと殴った


「いっっった! なにすんだよ! ……痛い? 」


アレ? 夢って痛み感じないんじゃね? 未だに頭ズキズキしてますが?


「夢でもないっ! 現実っ! いい加減理解しなさいよ! 」


「わ、わかったよ。じゃぁこけはどこで俺はどうなった?君は女神って言ったよね? 」


「私はメティルア。貴方の世界とは別の世界の女神よ。ここは私の管理する部屋の1つである『能力の間』って場所。貴方は轢かれる前に私がこの部屋に飛ばしたの。」


「別の世界って、異世界って事⁉︎ 女神が管理する部屋って……」


「まぁ、順を追って説明するわね。貴方が住む世界とは別の世界があるの。名前をリブラウス。貴方の世界は科学が発展しているけれど、リブラウスは魔法やスキルが発展しているわ。」


「え、それってRPGとか見たいな?」


「まぁそんな感じかしら」


まじか! そんな世界があるんだ! ラノベとか漫画ではあるけど実際にあるとなると結構胸熱だわ!


「ココは転生してくる者へ力を与える部屋。滅多に使わないけどね。」


「転生してくる者?」


「貴方の世界からこちらの世界へ死んだ後にくる人のこと。たまにそういう人がいるのよ。この部屋の事は普通は記憶にないわ」


「なるほどね。ところで、メティルアはなんで俺の方の世界にきたの?」


「うっ……。実は……」


「実は?」


「観光」


「……は?」


「観光に行ったの!前から行ってみたかったんだもん!5000年振りにやっと暇ができたから少しみて回ろうとしたの!周り見てたら、美味しそうな匂いがしてそっちに行こうとしたらつきとばされたの!」


まじかよ!美味しそうな匂い……あ!確かにケーキ屋が近くにはあったな!それで飛び出すって、子供かよっ!


「……え? ちょっとまて。それで今の状況に? 」


「そうよ? 貴方がトラックに轢かれそうなのをギリギリ私が助けてこの部屋に転送したんだから! 」


「いや違うよ! 助けたの俺だからね⁉︎ 」


「はい。ごめんなさい。助けてくれてありがとうございました。」


メティルアは素早く土下座した。女神が土下座しちゃっていいのか?


「いや、もういいよ。それより元の世界に戻してくれない?」


「それがねー。できるんだけど、戻したら貴方は死ぬわ」


「え⁉︎ 死ぬの⁉︎ 」


「貴方の世界に戻したら元いた場所、つまりトラックに轢かれる瞬間に戻っちゃうのよ」


えーまじかぁ。じゃぁ俺どちらにしろ死ぬしかないじゃん。短い人生だったなぁ。


「いいえ?私が貴方をリブラウスに召喚すれば問題ないわ」


「まさかの異世界召喚⁉︎ 俺生き抜く自信ないよ? 魔法はおろか剣とかも使えないし。」


「大丈夫! 私が力を授けてあげるから!」


「力? どんな? 」


「まずは言語ね!リブラウスの言葉が話せて、読み書きもできるようにしてあげる!あと、ハイこれ。」


そういって彼女が差し出したのは手のひらサイズの長方形の平べったい物体だった。


「……それ俺のスマホじゃね? 」


「そうよ? 」


「……いやいやいやいや。どこからツッコんだらいい?」


スマホって! しかも俺のだし! 詐欺? 詐欺なの⁉︎ 普通魔法とかスキルとかじゃん⁉︎


「スキルとか魔法を授けてあげたいのはやまやまだけど、貴方は転生者とか勇者とかじゃないから無理なのよ。」


えー。なにそれ。てか勇者とかいるんだ!


「ちょっとステータスって唱えてみて?リブラウスでは自分の能力がみれるの」


そう言われて早速唱えてみる


「『ステータス』」


【ナギ】

種族:人間

レベル:1

魔力15/15

攻撃力:10

防御力:10

俊敏性:10

魔攻撃:10

魔防御:10


【スキル】

なし

【魔法】

なし


うん。強い感じはしないし、魔法やスキルが無い。これ大丈夫なのか?


「貴方はイレギュラーだし、レベル1の一般的なステータスね。でもスキルや魔法は覚えられたりするから。じゃぁ、はい。」


「いや、だからスマホ渡されても。」


「ふふふ。そのスマホはもう普通のスマホじゃないわっ!様々な機能を兼ね備えたスーパースマホ!更に貴方以外には使用不可能でセキュリティーも完璧!コレを貴方に授けてあげる!」


「お、おう。」


「え⁉︎ なにその反応⁉︎ 」


「いやだって……てか、中のデータは? 」


「元のデータは無いわよ? 」


「うぉいっ!まじか!えー…….泣くわぁ。なにしてくれてるん? 」


「いいじゃない! 異世界じゃ必要ないでしょ! 」


「まさかの逆ギレ⁉︎ 確かに必要ないかもだがデータ消えるの結構ショックなんだぞ⁉︎ 」


「ていうか、そろそろリブラウスに召喚しないとだから」


「スルー⁉︎ てか、まだちゃんと説明されてないよ⁉︎ 」


「大丈夫! 現代っ子はすぐ使える! 」


「いやいやいや! これ、生きるか死ぬかレベルよ⁉︎ それに向こうの詳しい事とかは⁉︎ 」


「スマホがあれば何とかなるわ! あ、服は変えとくわね。じゃぁ、いってらっしゃぁい」


そういうとかの徐々の杖が光りを放った。


「ふざけるなぁぁぁぁぁあ‼︎ 」


絶叫しながら俺はそこから掻き消えた。


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