混乱
「うん。分かった。ごめん、いろいろも混乱し過ぎてた。僕も少しづつだけど、自分の死を受け入れていくよ。別に僕は自分の人生に悔いはない。」僕は彼女に言った。
「どうしてそんなにも、淡々としているの?普通もっと取り乱すでしょ?」彼女は怒りを含んだ声で僕に言った。
「うん。普通は、そうかもしれない。だけど、僕はもう良いんだ。人の命を助けた。だったら、それで。僕も睦月に助けてもらったように、僕も人を助けられたんだ。もう十分だよ。それと、睦月。長い間、忘れていてごめんね。」
睦月の目には涙がたまっている。
「よく…ない。何がいいの?時雨は…時雨は。もっと生きてよ。死んじゃ、やだよ。私の分まで生きてよ。例え人を助けるためだとしても、死んでしまう事を簡単に受け入れないでよ。」彼女は泣き叫んだ。
「じゃあ、僕はどうしたらいいんだ!」僕は叫んでいた。
「さっきからなんなんだ?10年ぶりに、再会出来たら…僕は死んだ。死んだ事実は変わらない。変われない。だったら、受け入れる以外の方法はないだろ。僕はどうしたらいいんだ?」
僕は膝から崩れ落ちた。
一度にいろいろなことが起きたせいで、酷く僕は混乱をしている。