2/5
第弐編
第弐編
猫のせんせい
猫風邪で、目脂だらけになって、
目がどこにあるのか、わかんなくなってたおまえを、
病院に、つれていったら、せんせいは、
細かいクシで、おまえのヒゲや、顔をすき、
目脂をぶちぶち、ぶちぶちと、
ためらいもなく、剥がしていった。
そしたら、おまえの、目が見つかった!
おまえにあれこれ薬をつけて、せんせいは、
あんまりちいさいおまえのために、
ダンボールを、
切って、貼って、切って、貼って、
ちいさなカラーをつくってくれた。
家に帰って、
おまえは、えさをすこし食べ、
わたしは、ヒーターをつけ、
ヒーターのうえで、まあるくなった、
ちいさな、おまえを、そっとなでると、
かぼそい、かぼそい、背骨があった。