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無明ヒクチラスゥイドッワー

作者: 会知

頑張って書きました!よかったらどうぞ!

「あの。」

「はい。」

「私には、あなたの後ろ側に霊的事象が存在するように思えて仕方が無いのです。さらにその奇怪な事象は先程から、…と仰いましても十二分かそこらであるのは明白であります…この下品で貧相で愚かな私という存在を卑下するかのように伺い見、そしてさらには私を見つめている為、私という器の精神は既に崩壊し始めています。」

「そうですか。しかし僕にはそのような霊的な悪寒だとか、疲労感だとかのような恐ろしい非化学的現象は一切認知できず、更に言いますと、僕というこの世界で最下層に存在するであろう愚生物はこれまで無駄に生き続けてきた中で、一度としてそのような無気味な(そうでないにしろ)事象を発見したことはありません。本当です。しかしこの言葉が本当に本当なのかどうか、それを証明するには余白が狭すぎます。」

「そうですか。しかし実際に霊的事象は今現在も私の事を嘗め回し凝視を続けています。あなたの左肩です。そう、左肩の上に存在します。あ、存在するとは言ってもやはり霊的現象ですから、実体はこの場に存在してはいないと思われます。一刻も早く手を打つべきです。どこかお寺などへ赴き、法外な値段を支払い、撤去すべきだと思いますよ。」

「そうですか。しかし僕にそのような恐ろしい無意味な大金を支払うことは不可能です。あ、支払えないとは言っても、金融業者へと赴き、それ相当の理由を述べ、ある程度の大金を借り受けることは可能です。しかしそれはあまりにも無意味です。なぜなら今現在、僕の肩の上に存在するのは虚空であり、霊的事象等は存在していないからです。」

「そうですか。」


しかしこの文章の中にはひとつ嘘がある。(「しかしこの文章の中にはひとつ嘘がある。」という文章が嘘だという可能性も同時に存在するが、それを証明できないので考えるのは無意味だ。)




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