2人で一緒に
ちょっと待って、自分で小さくなったって言った?
私がじっとアンドリュー殿下を見ていると。
「俺はリンは俺の事をどう思っているか知りたかったのと、父上にリンは爵位に関係なく、王妃に相応しい女性だと認めさせたくて、叔父上に相談していたんだ。叔父上はできたばかりのポーションを試してみたかったのもあるんだろうが、この案を思いついたんだ。俺が小さくなっても、リンは俺を助けようとしてくれるか、一緒に叔父上の離宮まで来てくれるかってのを確かめたくて。。。騙すようで申し訳ない」
「また無茶な事を、本当に戻れなかったらどうするつもりだったんですか?そして何で私を呼び出すのがギリギリだったんですか?」
「効能が切れる直前じゃないと、父上にリンが俺を助けてくれたって出来ないじゃないか、周りには3ヶ月で自然に治ると言っておいたが、実際は6ヶ月たたないと治らないので父上は焦ってたな。まあ本当に6ヶ月で戻るかわからなかったが、叔父上の所に行けば解除ポーションはもう出来てたから大丈夫だと思ってたし」
「普通に教えてくれたらよかったのに。まあ初めは、意地悪されてた時の記憶があったからあまり乗り気ではなかったんですが、旅をし始めて、殿下と過ごした時がすごく楽しくて、ずっと一緒に旅をしたいなって思ってました」
「俺はリンが俺が戻らなかったら、一緒に小さくなってくれるって言ってくれた時、俺を潰したかもと思って泣きながら探してくれた時、本当に嬉しかったんだ」
「アンドリュー殿下。。。」
「殿下じゃなくて、昔みたいにアンドリューって呼んでくれないか?」
アンドリュー様は私の手を離して、今度は抱き寄せる。
「やっぱり同じ大きさの方がいいな、こうやって抱きしめられるし。。。。キスをしても気がついてもらえる」
そういうと、私の頬にキスをした。
「アンドリュー様、小さい時に私にキスなんか。。あ!!!!!頬についてた跡、あれ虫刺されじゃなかったの?」
「言ったろ、俺は害虫じゃないって」
害虫よりタチが悪い気がする。
「で。。そろそろ返事を教えて貰いたいんだけど」
「何の返事ですか?」
「おい、忘れるな。俺はお前にプロポーズしただろう」
「あ、はい。OKです」
「。。。。もっと、なんか情緒ってものが」
私はニヤッと笑って。アンドリュー様の両手を取って、私の頬にあてた。
子供の時にアンドリュー様に意地悪をされて私が泣くと、慌てたアンドリュー様がこうやって私のおでこにキスしてくれたのよね。
「今回は泣かされてませんけど。。宜しくお願いします」
アンドリュー様は満面の笑みでおでこではなく、唇にキスをしてくれた。
私達は王弟殿下に挨拶をして王宮に戻る事にする。
「君たちはもう大丈夫そうだね。婚約祝いにこれあげるよ」と箱を渡された。
「兄上には見せちゃダメだよ」とウインクをする。
私達は中身を見て、2人で顔を見合わせた。
王宮に戻ると、国王陛下夫妻が飛び出してきて、アンドリュー様と私に飛びついて抱きしめてきた。
私はお忍びで王弟殿下にアンドリュー様を元に戻すポーションを貰いにいった帰りに、城から抜けだしたアンドリュー様が強盗に襲われている所を身を挺して守り、ポーションを使ってアンドリュー様を元に戻したと言う事になっていた。
すごく国王陛下に感謝されたが、実際は色々違うのでちょっと心苦しい。アンドリュー様からは黙ってろと言う目線が飛んできた。
「父上、私は命の恩人のリンと結婚したいと思います」とアンドリュー様がしれっという。
「勿論だ、このように勇敢な女性は王妃に相応しい」と国王陛下が涙ながらに言う。
「リンーーーー、リンがお義姉様になるの?」とアン王女も大喜びだ。
私とマリウスさんは何も言えず、黙っていた。
腹黒王子の計画は大成功だ。
それから私の誕生日に合わせて婚約の発表をし、結婚式は1年後にする事が決まった。
私の誕生日の次の日、婚約のお祝いに2人でお茶をしようと私はアンドリュー様の執務室に昨日のパーティーで食べ損ねたケーキを持ってきた。
王族って挨拶ばかりで、パーティーでご飯すら食べられないのね。ケーキだけはマリウスさんに頼んで取っておいてもらったのだ。
「で。。本当に大丈夫なんでしょうね」
「まあ、この解除ポーションが効かなくても6ヶ月後には戻るから」
「そうなったら、また大騒ぎになりますよ。でもこれはやっぱりやってみたい」
2人でバスローブ姿になり、お行儀が悪いけどテーブルの上に座る。
テーブルの上には持ってきたケーキとドールハウス。
「後ろ向いててくださいね」
私はポーションを飲むとすぐに小さくなった。バスローブから這いずり出てきて、用意していた人形用の洋服に着替える。
「いいですよー」
アンドリュー様も同じように小さくなる。
元に戻るポーションはドールハウスのキッチンにすでに用意してある。
「さあ、食べましょう!」
私は山のように大きなケーキを前に大興奮だ。
スポンジ部分が壁みたいだ。
私は飛びついてケーキにそのまま齧り付く。
た。。楽しい。食べ勧めていたら、アンドリュー様がクリームを私に投げてきた。
顔がクリームだらけだ。
「未来の王妃とは思えないな。でも俺はケーキよりもこっちがいいな」
アンドリュー様は私の顔についたクリームを舐めようと追いかけてくる。
「未来の国王もそんな事しません!!」
2人で大笑いしていたら、執務室の扉が突然開いた。
「リンお義姉様、お兄様ーー、どこに行っちゃったのかしら?」アン王女が部屋に入ってきた。
私達は慌ててドールハウスに逃げ込む。
「あら、またお兄様は人形遊びしているのかしら?そしてバスローブが何故ここにあるのかしら?」とドールハウスを覗く大きな青い目が見える。
「アンドリュー様、ポーションを飲んで戻らないと」と私が飲もうとすると。
「いや。。ここで飲んだら、ドールハウスが壊れる。俺が先に飲んで、アンを連れ出すから、その間にリンは元に戻るといい。
アンドリュー様は小さい姿でアン様の目の前で戻るわけにいかないので、バスローブの方に行けない。
と言う事は。。。。アレになってしまう。
アンドリュー様も承知の上だ。無駄に潔くて男らしい。
アンドリュー様がドールハウスから出ていってすぐにアン王女の叫び声が聞こえる。
「ぎゃーーーーお兄様の変態!何で裸で人形遊びしているんですか?」とアン王女が叫んで飛び出していった。
その間に私はドールハウスを出て自分のバスローブの上でポーションを飲む。
元に戻った私たちはささっと服に着替えて、お茶を入れ直す。
「ケーキは。。。小さくても普通の大きさで食べた方がいいみたいですね」
「そうだな、、リン、まだクリームが顔についているぞ」
今度はアンドリュー様にすぐに捕まってしまったので、大人しく抱きしめられていたら。
私を探していたのか、またアン王女が部屋に入ってきた。2人の時は部屋のドアに鍵をかけるのを忘れない用にしないとね。
「変態お兄様はリンお義姉様から離れなさい!!!」と突撃してくる。
「害虫、腹黒、変態。。王子様を表す言葉としてはどうなんですかね?」と私が聞くと。
「令嬢からの人気がなくなっていいじゃないか。俺はリンだけがいてくれればいいから」
そうしてアンドリュー様は私の頬を舐めた。
「今度はゼリーを食べるときにやってみるか、ゼリーの上でトランポリンしてみたかったんだ」
「それ楽しそう。でも2人だけの時でちゃんと部屋に鍵をかけてからやりましょう」
私達は2人でコソコソ何を話しているのと怒るアン王女を笑いながら抱きしめた。
アンドリュー殿下の裸率が高い話になってしまいました。
小さくなって、アイスクリームをお腹一杯になるまで食べるのが夢でした。
ゼリーも楽しそう。




