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魔界からの帰還

今回から戦いが終わった後の物語です!

 バルードが消滅した跡を見つめたファンクは、後ろを向いて皆の方を向く。その表情は笑顔を見せていたのだ。


「もう大丈夫!終わったよ!」

「「「やったー!」」」


 ファンクの笑顔にアミ達は喜びを爆発させてジャンプしてしまい、次々と彼に抱き着く。魔王バルードを見事倒し、全員無事に生きている事を盛大に喜んでいるのだ。


「やりましたね、ファンクさん!」

「一時はどうなるかと思ったけど、本当に良かったわ!」

「私、思わず涙出そうです……」


 椿と瞳は満面の笑みを浮かべていて、エリンは目に涙を浮かべながら泣きそうになっていた。


「私も嬉しくて……涙が出そうかも……」

「私もよ。こんなに嬉しいのは初めてで……」

「皆の力で頑張ったからね」


 アミとフローラも嬉しさのあまり泣きそうになり、アリアが笑顔で優しく彼女の頭を撫でる。

 するとシェリアがファンクの元に近付き、彼の手を握る。


「あなたの今の勇姿は凄かったわ。もう正真正銘の勇者としか言えないわ」

「シェリア……ありがとな……」


 ファンクは照れくさそうな表情をしながらシェリアにお礼を言い、この様子に彼女はニッコリと微笑む。

 この様子にガイン、ジェシーも微笑んでいて、グランはある事を考えていた。


「どうした、グランさん?」

「何か考え事ですか?」


 ガインとジェシーは考えるグランに視線を移した途端、彼はある事を思いついてファンクに近付く。


「見事じゃ、ファンク。お主こそ真の勇者じゃぞ!」

「ありがとうございます」


 グランに褒められたファンクは彼に一礼をしながらお礼を言い、グランは頷いた後に思い付いた事を話し始める。


「そうじゃ。お主、シェリアを嫁にして結婚したらどうじゃ?お主なら上手くやれるじゃろう」

「結婚!?」

「は!?」


 グランの提案にファンクは驚きを隠せず、シェリアに至ってはいきなりの展開にビックリしてしまうのも無理なかった。


「いやいや、お祖父ちゃん!何勝手に決めてるの!私はまだやるべき事があるから、結婚は早いわよ!」


 シェリアは慌てながら結婚は早いと伝えるが、グランは真剣な表情で彼女を指差していた。


「何を言うか。お主にも恋人が必要じゃろ?」

「そ、それは必要だけど……取り敢えず今はここから出るわよ!もう、魔界には様は無いんだから!ほら、さっさと行動開始!」


 シェリアはグランの指摘を受けながらも、自身をごまかしながら皆に指示を飛ばし始める。ファンク達は急いで魔界から元の世界へと戻りに向かい、シェリアとグランも彼等と同行する。


(やれやれ。シェリアが素直になる日は遠いじゃろうな)


 シェリアの今の様子に、グランは心の中でため息を付いていた。何時になったら素直になる日が来るのやら……



 その後、元の世界に戻ったファンク達はスハラートへと帰還する。そこには多くの人達が出迎えていて、ファンク達が魔王を倒した事を祝福していたのだ。


「ありがとう、勇者ファンク!」

「魔王を倒してくれたお陰で、本当に助かった!」

「最高だったぞ!」

「よっ!パンダ勇者!」


 皆がファンク達を褒め称え、彼は頭を掻きながら思わず照れくさくなってしまう。その様子にアミ達はにこやかに微笑んでいるのも無理はない。


「照れくさくなるのも無理ないわね」

「パンダにされてから強くなり、今のファンクがここにいる。私達もそれで強くなったからね」


 アミとフローラが笑顔で話をする中、群衆の中から兵士達が姿を現す。それと同時にその中からこの国の国王が姿を現した。身長はとても高く、髪は黒く年齢は三十代ぐらいだ。


「ブルータス陛下だ!全員敬礼!」


 ファンクの合図で全員が思わずブルータスに対して敬礼してしまうが、彼は首を横に振る。


「堅苦しいのはその辺にしておけ。ファンクよ。お主の活躍は見事だった!本当に誇りに思うぞ!」

「ありがとうございます!」


 ブルータスからの称賛にファンクは一礼をし、群衆達は一斉に拍手をする。国王陛下からお褒めの言葉をいただけたのは大変名誉な事であり、拍手をしない理由にもいかなかったのだ。


「そしてお主達も良い働きをしてくれた。ゴブレット村が滅んだ事は残念だったが、彼等の仇を取ったのは見事だ。後日、勲章を授けるので是非城に来てくれ」

「「「はい!」」」


 アミ達もブルータスからの称賛を受けて一礼したその時、ファンクはある事を思いつく。


「そう言えば……バリウス達の処遇はどうなりましたか。あの偽勇者の件ですが……」


 ファンクが気になっていた事をブルータスに質問し、彼は真剣な表情で説明を始める。


「彼等についての処遇が決まった。まず、ボルスについては偽勇者バリウスと共に最後まで行動した為、隣国の鉱山で半年間働く事が決まった。また、オットーについても同様だが、自ら自首した事とこれまでの事を教えたくれた為、減刑した。今では辺境付近で鍛冶師として新たな道を進んでいる」


 ブルータスの説明にファンク達が納得し、彼は話を続ける。


「そしてバリウスは……教皇によって勇者と知って仕立て上げられ、偽物に気付かぬままやりたい放題をしていた。その結果……教皇含め関係者、バリウスに関しては死罪となった!」


 ブルータスからの宣言に住民達からどよめきの声が起こり、ざわついてしまうのも無理なかった。


「処刑日に関してはファンク達の勲章授与の後に行われる。その事を忘れない様に」


 ブルータスが説明した後に彼等は城へと帰還し、住民達もそれぞれの持ち場に戻り始めた。


「エライことになっちまったな」

「ええ。当然の報いかも知れませんね」


 ガインはファンクに声を掛け、彼は頷きながら返すしかなかったのだった。

完結まで残りあと2話!次回は……偽勇者の最期です。

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