プロローグ
まともにライトノベルなど読んだことないのでお約束等理解しきってなかったり文滅茶苦茶だったりするかもですが楽しんでいただけたら幸いです。よろしくお願いします。
あらすじが非常に雑いのもすいません。
人の思いは複雑で、その全てを理解することはできない。
しかし、時にこの上なく強い力を持つ。
科学者達は、その得体の知れぬ力をマナとして、魔法のような効果を発現させることに成功した。
マナの全貌がわからぬまま魔法が日常に必要不可欠のものとなり、普及するにつれ、人類はさらに発展してきた。
個人個人のマナが強く多くなり、日常の至る所に魔法を要するようになった。
さて。
今から七十年ほど前、だっただろうか。
しがない科学者のヴィンス・オルセンは頭を抱えていた。
確かに、魔法は人類にとって大きな利益をもたらしてきた。
今だって魔法で灯るランプで手元を照らし、魔法で動くポットでコーヒーを淹れている。
そんな魔法が、このように陰湿に人類を蝕むことになるなんて、誰が考えただろう。
——どうしようもない吐き気がする。
想呪症候群と呼ばれるこの病は、魔法の発展と共に民衆へと広がっていった。
一時の怒り、悲しみ、憎しみ、恐怖、妬み。そんな負の感情によるマナは、垂れ流しになって空を漂うようになった。
使い手の手から離れたマナはしばしば人類に悪影響を及ぼす存在となり。
人々に「想呪」と呼ばれ、恐れられるようになった。
まだ今はいい。症状はせいぜい頭痛とか吐き気くらいで留まっている。
が、この現状に安心できる物ではない。
(いつまでもこんな、なまったるい症状で済むわけじゃないんだ……)
と心の中で呟き、苛立ち混じりのため息をつく。
この苛立ちもきっと想呪を生み出しているのだと、ヴィンスは痛いほど分かっている。
人である限り、想呪を生み出してしまう運命からは免れられないのだ。
想呪はじわじわと人類を蝕んでゆく。
今までただ普通に過ごしてきた何げない日々すらも、無くなるかもしれないのに。
もう五年以上なんの研究成果も出せていなかった。
どうすればよいのだろうか。
ぼさぼさになった頭を掻きむしる。
(そうだ……人は感情の生き物だ。だから想呪を出してしまっても仕方がない。
ただ、ただ人を不幸にしてしまわなければ。それでいいのだ。人のために人の心を辞めさせるなんて……とてもできたもんじゃない)
彼の理想だけが、頭の中をぐるぐると回っている。
考えろ、ヴィンス。考えろ、考えろ考えろ考えろ考えろ考えろかんがえろかん
「そうか」
そう呟くと、紙とペンを取り、乱雑に何かを書き始めた。
隈が消えきっていない彼の目には、かすかな喜びと希望が見られた。
次話から本編?になります。本話めっちゃ短いしまだ主人公出てないので主人公だけ見てくださいお願いします。