潜在的に危険な……。
家紋 武範 様のGW企画『隕石阻止企画』への投稿作品です。
そういえば、昨年(2020年)の4月29日、小惑星「1998 OR2」が地球に最接近するっていう話題が出てたのですよね。
「1998 OR2」は1.8〜4.1kmの小惑星で、地球に衝突すると多大な影響を与える可能性のある「潜在的に危険な小惑星」の1つとしてカテゴリーされてるんです。
隕石、それは惑星間空間に存在する固体物質が、地球などの惑星の表面に落下した際、大気を通過中に高熱で気化せずに残ったもののことである。
現在、太陽系内で地球に接近する可能性のある小惑星は、なんと約2万個もあり、その中でも、特に地球への被害が心配されている小惑星は「潜在的に危険な小惑星(PHA:Potentially Hazardous Asteroid)」と呼ばれ、NASAの地球近傍天体観測センターなどが観測し続けている。
およそ6500万年前に、メキシコのユカタン半島に巨大隕石が衝突したと言われている。
この隕石の衝突は高さ約1.6キロメートルにも及ぶ巨大津波を引き起こし、地球全体を襲った。
直径約15キロメートルの隕石の衝突による衝撃波は、地殻内を駆け巡った。
その影響で塵や岩石が大気中に舞い上がり、摩擦による稲妻を生じ、各地で森林火災が発生。火災により多くの生物が焼かれて死んだ。
そして、太陽光が数年間にわたって遮断され、硫酸の雨が降り注いだ。
塵が落ち着いて地球が回復へと向かい始めた頃までに、地球上の生物の75%が死んだと推測されている。
こんな全地球的規模の大災害が、いつか、「潜在的に危険な小惑星」によって引き起こされるかもしれない。
しかし、近場において問題になるのは、「潜在的に危険な小学生」である。
なぜか、小学生、特に低学年の子供というものは、危険を引き起こす。
例えば、今朝は時間が無い、という日に限って、「お母さん、今日、工作の時間に、サランラップの芯が要るんだった。」とか、「牛乳パックを3つ持っていかないと。」とか、言い出す。
提出日になってから、時には提出期限を過ぎてから、プリントを見せる。
例えば、今日は天気予報で雨だと言ったのにも関わらず、傘を持っていかない。
そして、そんな日の午後には、ゲリラ豪雨がやってくる。
翌日までに靴は乾かない。
例えば、手が離せない時に限って、何かを落とす。そして、泣く。
例えば、机の下に潜って、そのまま、立ち上がろうとして、頭をぶつける。そして、泣く。
例えば、静かにして欲しい時に限って、騒ぐ。
そして、あまり、上品でない単語を連呼する。
さらに、同じくらいの年齢の子たちが、つられて、皆で連呼する。
例えば、新しくおろしたばかりの白い服を着せると、汚す。
しかも、落ちにくい泥汚れだったりする。
値段も、ちょっと高かったりする。
例えば、冷蔵庫の中にたった1つ残ったチョコレートを見つけ、最後だし、いいかと思って口に放り込んだ瞬間に、台所にやってくる。
そして、目ざとく、見つける。
日常的には、「潜在的に危険な小惑星」よりも、「潜在的に危険な小学生」による被害が大きかったりするのだ。
え、なにコレ?
家紋 様の、( ゜Д゜)ポカーン な表情が目に浮かんでしまいました。
あ、一応、猫も頑張ったのですよ。
掘り起こせるような、旧作の蓄積は無かったので、新作。
せっかくだから、「隕石」テーマの新作を書いてみようかと……。
でも、『隕石阻止企画』なんですよね? ね?
がっつり、「隕石」とぶつかっちゃったら、まずいですよね?
なので、「隕石」と掠った作品にしてみました!
すんません。