素材採取とゴーレム強化!
街外れにある橋の下を寝床にした。人通りも少なくて、ちょうどいい。
廃材置き場から毛布をもってきたおかげで、何とか寝られた。だけどずっとこんな生活は嫌だ。服も体も汚れるし、どうにかしたい。
だけど、私にはゴーレムしかないんだ。魔導機師だからどこにも雇ってもらえないし、お金がほしかったらゴーレムを強くして素材を集める。売れそうなものは売ってお金を溜めたい。今は少し冒険して、街の外にある森にいる。
素材名:カラミグサ
ランク:F
状態:普通
素材名:ヒリング草
ランク:E
状態:普通
素材名:アライダケ
ランク:F
状態:普通
「これは売ったらお金になる!」
山菜やキノコもたくさん知ってる。毒キノコは避けて、夢中で獲った。ポーションの調合に使うヒリング草はきっと欲しがる人が多いはず。安全な木の実を食べればお腹もいっぱいになるし、街よりいいかも。と、思ったのも一瞬だった。
狼型の魔物、ガルフ。戦える冒険者にとっては大した事ないけど、私にとっては危険な魔物だ。完全にこっちに狙いをつけている。
「ゴーレム、いけー!」
戦ってもらうしかない。ガルフが跳びかかってきた時に、ゴーレムパンチが炸裂した。
頭に当たってガルフがクラクラした後、倒れる。
「死んだ、かな?」
少しの間だけ観察したけど動かない。今のゴーレムの攻撃値を7としているから、ガルフを倒せる数値として頭の中で設定する。
でも今のはたまたま倒せただけで、次もうまくいくとは限らない。だから、ゴーレムの強化も続けないと。
キョロキョロと観察すると、木から樹液がトロリと流れ落ちている。さすがにこれは、と思ったけど。舐めてみるとおいしいし、素材になる!
素材名:デグの樹液
ランク:F
状態:普通
効果:疲労回復(弱) 速度+1
素材名:デグの樹皮
ランク:F
状態:普通
効果:装甲+2
装甲:10 → 12 アップ!
速度: 6 → 7 アップ!
「森の中もゴーレム素材の宝庫だ!」
気づけば後はひたすら散策だ。そこでガルフの死体を見ると毛皮や牙、爪が気になった。
確かこれも素材として、そこそこ売れたはず。だけど魔物の解体なんてやった事ない。
魔導機師のスキルはゴーレム用のものだから、使えなかった。そうなると、自分でやるしかない。
廃材置き場から拾ってきた刃物で、がんばって毛皮を採取する。
素材名:ガルフの毛皮
ランク:F
状態:すごくダメ
効果:耐久+2 装甲+1
素材名:ガルフの爪
ランク:F
状態:すごくダメ
効果:攻撃+2
素材名:ガルフの牙
ランク:F
状態:すごくダメ
効果:攻撃+2
耐久:14 → 16 アップ!
装甲:12 → 13 アップ!
攻撃: 7 → 11 アップ!
武装『スラッシュ』が追加!
ひどい状態でガタガタだけど、何とかゴーレムに組み込めた。もっと解体技術があれば、いい素材になったと思う。下手でもガルフの素材で、結構強くなる。
これでさっきよりずっと強くなった。次にガルフが襲ってきたら。いや、襲ってきた。
「ゴーレム! スラーッシュ!」
パンチと違って、スラッシュは振り上げたり振りかぶったりするから攻撃範囲が広い。
跳びかかってきたガルフの顔を切り裂いてからのパンチでノックアウト!
「さっきより楽に倒せた……!」
さっそく解体だ。練習すれば少しずつうまくなるはず。
また毛皮を採取して、耐久と装甲を補強する。爪と牙はこれ以上、どうやっても組み込めなかった。
同じ素材ばかりでもゴーレムが強くなれるとは限らないんだ。
耐久:16 → 18 アップ!
装甲:13 → 14 アップ!
爪がついて、毛皮もついてなんだかたくましく見える。
素材採取を終えたら街に戻ろう。採った薬草や山菜だけでも少しはお金になる。といってもだいぶ歩いたし、今からだとまた夜だ。
お母さんに読んでもらった本に載ってたゴーレムは空を飛んでいたっけ。いつかあんなのを作れたら、すごく楽だし気持ちよさそう。
名前:スクラップゴーレム
耐久:18/18
攻撃:11
装甲:14
速度:7
耐性:炎(弱)
武装:スクラップパンチ
スラッシュ