表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

月はんぶん

学校から帰って家につくと、

ゆーくんママが、

私のママと、

うちの玄関で話していた。


私は別に隠れて立ち聞きしようと思ったわけじゃないけど、

うちの塀は私より背が高いので、

寄り添っていると姿がかくれて、

玄関から私が見えない。

それに、

大事な話のような気がして、

邪魔したくなかったから、

そのまま塀に寄り添って待っていた。


「でしょ?都子みやこちゃんお姉さんだから、裕太も話しやすいかなぁって」

「最近そうでもないけど、いつもくっついてたもんねぇ。みやに聞いてみるよ」

「ありがとう、また、ね、ありがとう」


ゆーくんママが、

こっちに歩いてくるので、

私はなんとなく、

今歩いてここに着いたように、

少し後ろに下がってまた前に歩く。


塀の終わりでゆーくんママが私に気づいて


「あっ、おかえりー」


と言って、

ただいま!と元気に答えた私にママが


「みやちゃーん」


と呼びかけた。


「ただいまぁ」

「なんかね、ゆーくんママがね、ゆーくんが最近夜外に出てるから心配なんだって。なんか知ってる?」

「知らなぁい。でもゆーくんいつも夜マンホールのとこで空見てるのは知ってるけど。」

「あぁやっぱり、空見てるのか。ゆーくんママが、ゆーくんが急にお月さま好きになったって言ってたよ」

「お月さま?ふーん」

「そう、だから、みやちゃんさ、ゆーくんになんでお月さま見るの?って聞いてみて。それママにも教えてね」

「なんで?なんでみやが聞くの?」

「ゆーくんと仲良しだからだよ」

「別に仲良しじゃないよ」

「あら、そう。じゃあいいよ」

「別に聞かないとは言ってないじゃん!」

「あら、そう。」


それで私はランドセルを置いてゆーくんの家に行った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ