表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お狐様  作者: 月居 結
8/12

はじめまして

『こんにちはおきつねさま。さくらみかのんです。…きょうは、おきつねさまにおはなしがあってきました。おかあさんとおとうさんがきのう、じこにあってなくなりました。…それから、きのうはおやくそくまもらずにおやしろにはいって、ごめんなさい。それから、おうちにつれていってくれてありがとう。…きょうはこれだけはなしにきました。またきます。』

閉じていた目を開いて、母の教え通り二回の深さの違うお辞儀をして後ろを向いた。

「…桜美叶さくらみかな桜美玄さくらみげんは死んだのか?」

歩き出そうとすると後ろから声を掛けられた。叶と玄は私の両親の名前だ。

ついさっきまで向いていた方向には誰もいなかったはずなのに、声は確かに後ろから聞こえた。

子供でも大人でもないような声。いくつかの声が重なってぶれているような感じ。

振り向いてみると、輝くような白い毛並みの大きな狐がお社の賽銭箱の後ろあたりにいた。母に聞いたお狐様の姿にそっくりだった。

「…うん、そうです。きのうのゆうがたじこで。…はじめまして、あなたはおきつねさま?」

狐は滑るように私の前まで来て座った。私が小さかったこともあるだろうけど、それを差し引いても大きかった。

「そうか…、死んでしまったか。…そうだな、私はここに祀られている神だ。」

お狐様はこころなし悲しそうな声と表情で言った。

「そうです。これからそうぎにいくの。…きのうのきつねも、おきつねさまね?おうちにとどけてくれてありがとうございました。」

「分かっていたのか?」

藤色の澄んだ瞳は真っ直ぐに私を見てくれていた。ともすれば、恐怖を感じそうな状況だけど、お狐様の空気が柔らかいからむしろ落ち着いて話が出来た。

「ううん、きのうはわからなかったです。みようとしてなかったから。でも、おばあちゃんがおきつねさまがっていってたから」

「そうか。…これから葬儀なのだろう?もう帰りなさい。」

お狐様は前足で鳥居を指し示して、帰るように促した。

お日様はてっぺんに近づいていて、そろそろ帰らないと祖母に怒られてしまいそうだ。

「うん。…おきつねさまさようなら。またきます。」

じりじりと日に焼かれて家に帰って、両親の葬儀に向かった。

やっとお狐様と神音が話せました。


新学期が始まってしまったので、これからの投稿は一週間に一度くらいになってしまうかもしれません。

なるべく投稿するようにはしますが、申し訳ないです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ