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負担

人を恨むのは、とてもエネルギーがいるものでストレスになる。


加奈はリストカット癖があった。

それはなかなか治らないもので、14歳から続いていた。

しかし、莉奈を授かったことをきっかけに一度はやめた。


妊娠中に切迫流産で入院していたときの産婦人科の看護婦の言葉だった。

その日加奈は深夜であるにも関わらず、眠りにつけず、見回りの看護師に声を掛けられた。

「眠れないから放って置いてください」

「左手の古傷は若気の至り?」

「あいつの子供なんていらない。」

司は加奈の入院中、病院に訪れることはなかったため、思わず出た言葉だった。

「赤ちゃんは欲しくて作ったんでしょ?男性はね逃げ道が必要なの。そんなに気を張らないで…。強くなろうなんて思わなくていい。赤ちゃんを守ってあげて」


子供を守る?


莉奈には申し訳ないが、避妊に失敗して出来た子供だった。

しかし、加奈の両親や友人が祝福してくれて産もうと決心したのだ。司は当時、産む事に反対で喧嘩が絶えなかった。


私、赤ちゃんを守りたいから、母親になりたいと思ったから、産もうと決心したんだ…。

最終的に司は逃げずに、責任を取って結婚した。

だから、不安だった。

私のことが本当に好きで結婚したのか、不安だった。

しかし、司は結婚式のときに加奈を幸せにすると言った。

その言葉を加奈は信じたかった。



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