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自己嫌悪
加奈の予想通り、茜からは返信がなかった。
加奈は茜にメールをした日を境に、怒りの炎から一転して激しい自己嫌悪に苛まれた。
理由はよくわからないが、鏡に写る自分がとても醜いものに見えた。私がこんな人間だから司は逃げて、赤ちゃんはいなくなってしまったんだ…。
私は醜い。
顔にその醜い内面が出てる。
気持ち悪い、怖い。
自分の醜さが他人に悟られているのではないか…。
日中、外に出るのがとても嫌だった。
今まではコンタクトレンズを使っていたが、人に顔を見られるのが嫌で日中出掛けるときはメガネを常用するようにしたら、少し落ち着いた。
しかし、しばらくするとまた激しい嫌悪感が出てくるのだ。
毎日が辛いから、もういいや。
部屋にあった工作用のカッターを手に取り…
衝動的に、やってしまった。
左手首の傷を増やした。
視界が一瞬にして、赤く染まる。
目の前が薄暗くなっていき、次第に何も聞こえなくなり、安心してそのまま眠りについた。
子供の頃に戻りたい。
母と初めて雪だるまを作ったとき。
幼稚園で男の子と喧嘩して怒られたとき。
小学生のとき市民陸上大会に出場して3位に入賞したとき。
中学生のときに憧れてた先生の授業。
色んな過去の思い出が夢に出てきた。
私は誰からも必要とされていない。
莉奈も、私よりも司の方がいいのだろう。
莉奈…。
莉奈…。
ゴメン。




