afterword
どうも、ataruです。
僕の処女作「doppel」いかがだったでしょうか。楽しんでいただけたら幸です。でも、これは僕の推測ですが、中には「終わり方が納得できない」とか「暗いところばっかりでつまらなかった」と、不満を感じる人もいたかと思います。
正直、それは納得できる気がします。何せ、この物語には暗い場面ばかり出てくるのですから。
主人公の桂君は、クラスメイトに凄惨ないじめを受け、二重人格に命を落とされかけ、最後には死刑になって終わります。少しはほのぼのとした場面を入れてありますが、ほとんどがこういった、ダークな場面ばかりです。そんな僕の小説に、納得がいかなかったり、気に入らなかったり、あるいは胸を悪くする方もいるのではないでしょうか。
僕がこんなくらい小説を書いたのには、理由があります。
一つは、amazarashiというロックバンドに影響を受けたことです。彼らは、「絶望の中から希望を見出す」というコンセプトを掲げ、数々の曲を生み出しています。僕は、その暗い世界観とメッセージ性に惹かれ――「惹かれる」という表現は、少し大げさかもしれませんが――自分も、amazarashiの皆さんのように、闇の表現から、心に訴えかけるようなものを書きたいと思い、このような作風にしました。
もう一つは、この「小説家になろう」の動向に、少し不満を持っていたことにあります。
僕が書く小説を「闇」と例えるなら、「なろう」の小説は「光」でしょうか。「なろう」の作品を読み漁っていて、「このサイトに投稿される量産型小説は、光が多すぎる」と思うのです。
光はすなわち、「明るい部分」です。「なろう」の主な小説は、明るい部分を強調しすぎだと思います。そりゃ、少しは重くしたり、大事な部分を描いたりする部分もあるでしょうが、僕は、楽しい部分、明るい部分が多すぎると、個人的に感じます。もっと悲しいものを表現し、心に突き刺さるようなものを描いた小説が、このサイトでは少ないと思います。
だから僕は、あえて残酷な部分、悲しい部分を生々しく表現し、こういうことで苦しんでいる人もいるんだよ、っていうことを表現してみました。もちろん生々しい場面だけではなく、ちゃんとテーマを絞り、大事な事をきちんと言い切ったつもりです。
僕の小説を好きな人も、嫌いな人も、よろしくお願いいたします。
さて。新作の事ですが。
一応決まっているのは、クリスマス特別小説の「candle」ですが、その間にもう一つ新作長編を出すかもしれません。もちろん、あくまで可能性なので、今後も変わる可能性大です。
こんなてんてこ舞いのataruですが、よろしくお願いします。
最後に、この小説に最後まで付き合ってくれたユーザの皆様に、ありがたく厚くお礼申し上げます。
ここまでやってこれたのも、読んだり、評価したり、批評して下さった皆様のお陰です。これからもそのご恩は決して無駄にはしませんので、よろしくお願いします。
それでは、また次の小説で。
Good bye, dear friends.




