番外編妹の後日談
突然婚約者が訪ねて来た。綺麗に着飾り何時も私を、褒め称える言葉を聞く為にサロンに向かった。
「ローラ君との婚約は無かった事にしてくれないか!」
「えっ‼︎どうしてですの⁉︎イワン様!!」
「どうして?…辞めてくれ!王様の不興を買った家の娘を妻に出来ない!!」
「嘘だわ!嘘よ!そうでしょう!」
「既に君の両親には了承して貰っている!君に会うことはもうない。さようなら
だローラ!」
イワン様は、私が言葉をかけても振り返りもせず、去って行ってしまった。何が起こったの?分からない事だらけの日々が過ぎ、両親に新しい婚約者を決められていた。
「ほう、噂どうり美しい娘だな。私が可愛がってやるとしよう。」
「嫌!私は嫌よ!貴方と婚約などしたくないわ!お父様!お断りしてください!」
「すみません!宰相様!ローラ謝りなさい!」
「お父様!どうしてですの⁉︎」
「ククッ、躾がいがある娘だ気にいったよ!後は私に任せてくれ、伯爵。」
私は今日、無理矢理醜い男の元に嫁がされた。両親は山程の金貨と我が家を守る事を条件にしたのだと告げられた。
姉のせいで王様の不興を買い、本来の婚約者に捨てられ、力のある宰相の後妻に買われたのよ!私が何をしたと言うの?嫌らしい目をした年老いた男に嫁がされるなんて!いやあーっ!!
どうして?どうしてこんなことに!姉が悪いのよ!あの女が私の幸せを壊したんだわ!!
あの男が現れなければ、こんな事にはならなかった。あの女の味方をするあの男が!今まで希望が、叶わない事などなかった。美しく聡明と、言われた私をあの男は無視した。
身分の高い王弟殿下は、私の方が手に入れるべき者だと、信じていたが子供に興味はないと、言われてしまった。
何故なの?あの子と双子の私は同じはず、美しい私を選んで当然なのに…選ばれなかった!何故?私があの女に負けるなんて、あの男目はふし穴なのよ!
数年後、帝国で双子の姉の噂が私の元にも聞こえて来た。仲睦まじく愛され今の私では、手に入れる事の出来ない大きな宝石を、胸に飾っているらしい。
憎い!!私をこんな目に合わせ、自分だけ幸せを手に入れるなんて!私を不幸に落としのうのうと暮らして居る、あの女は姉なんかじゃない!!人でなく魔物だわ!!魔物は殺されるべきよ。
「アルジット様!お願いです姉に化けている魔物を殺してください。」
「お願いか、可愛い妻の為だ聞いてやるのもいいだろう。」
「ありがとうございます。アルジット様」
ふふふ、不幸になればいい!私を無視したあの男も姉の姿をした魔物も皆んな。