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中編

お姉様の屋敷に到着した私は、早速姉に会うためにお母様達より早く姉の所に案内してもらっていた。

そこにはお姉様の親友になる王女殿下がいらしていた。



「奥様、ミリアリア様をお連れしました。」


お姉様、元気そうで良かったわ。


「ミリアリア、久し振りね。此方は王女殿下のララリア様よ」


王女殿下を紹介されました。


「王女殿下、初めてましてミリアリア・ハージェスです。」


私は目立たないので、妹みたいに積極的に社交してない。王女殿下の近くに来たのは初めてだった。


「ミリアリア?初めて名前を聞いたわ。」


そうでしょうね。目立ちませんから。


「ローラの双子の姉に方よ、とても優しい子なの。」


お姉様は優しいわね。周りに左右されないわ。


「ああ!引きこもりの!侯爵に聞いたことが困っていると。」


はっきり言われる方なのね。


「…はい、そうです。」


人の気持ちが分からない人がお姉様の親友とは思えないわ。


「ミリアリア、ララリア様にお茶を貰ったの身体にいいそうよ皆んなで飲みましょう。」


お茶を侍女が入れて皆で飲みました。不味い!こんなのが体に良いと思えない。


「不思議な香りがするわ、ありがとうララリア様」


お姉様は優しいから言わないけどこんな物を勧めるなんて信じられない。


「本当、今まで飲んだ事ない味ですね。」


こんな不味いのは初めて飲んだわ。


「珍しいお茶でしょう、フローリアの為になればと思って。」


王女のオーラが一段と黒く染まっている。不気味過ぎる。


「ふふ、嬉しい本当にありがとう!」


優しく微笑むお姉様は、綺麗だわ光が降りそそぐみたい。


「お姉様おめでとう!可愛い赤ちゃん生まれるの楽しみにしてる。」


「ありがとう!生まれたら可愛がってね!」



本当に変な味のお茶だ。王女殿下の物でなければ飲みたくない。記憶が戻ってから一つだけ変な力がある。


人のオーラが見える様になった事だ。善人ほど綺麗な光に包まれ悪い人は黒雲が見える。妹のローラも黒だ、お姉様は優しい光を放っている。しかし王女殿下は黒い…いや凶々しい怖いくらいだ。


「……お腹が痛い生まれるのかしら」


顔色が悪いわ、お姉様大丈夫?


「早く誰か呼んで来なさい!」


王女殿下の声で侍女が治癒術師を呼びに行った。


「はい!王女殿下!」


「お姉様!大丈夫!お姉様!」


お姉様が痛みを訴え倒れた。容体の急変に誰もが驚き涙した。子供が生まれて直ぐお姉様が亡くなったのだ。

皆の悲しみと怒りが、生まれたばかりの子に集まった。


「あんな子が生まれたから、フローリアが死んでしまった‼︎」


違う!そんな訳ない。赤ちゃんの所為ではないわ。


「そうよ!あんな子が生まれなければ私の娘は死ななかったわ!」


お姉様が命懸けで産んだ子よ!


「疫病神だ!私の子じゃない!私の子ならフローリアを殺すはずがない!」


お義兄様まで!自分の子なのに!


「フローリアは私の親友だったのよ!返して!」



彼等は、何を言ってるんだろう?生まれたばかりの子に罪などあるはずないのに。お姉様が命がけで生んだ子供なのに。

あの時、お茶を飲んだお姉様を見ていた王女殿下の微笑みが、黒く染まって気味が悪くなった。

お茶に何か毒でも入ってたとしか思えない!証拠のお茶はすり替えて隠してある。いつか証拠を見つけて敵討ちしたい。


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