世に流行る200文字小説など書いてみんとす、メントス、クリスマス。
ハッピーメリークリスマス。ああ、今日はいい日だな。
なぜか? 実は、私もクリスマスを恐れていた一人なのだ。間違いない。モニター越しで伝わる兄弟たちよ、同胞たちよ、決して運命の錆びきったチェーンは切れやしない。ああ、間違いないだろう。
しかし、街の浮かれようを見てみようじゃないかとでかけ、私はきょうがくした。
それが「今日がいい日」という理由である、世の中はわれらが同胞たちでたくさんだったからだ。
駅前を抜け、賑わいのはずのエスカレーターを、一人の群れが堂々とした表情で前へ進むのだ。
とある店へ入った。買い物である。それは某アニメショップであったのだが、レジに並ぶは一人の客、客、客である。そう、いつもより賑わっているのである。
ああ、神よいるのだな。神はクリスマスという共通の敵を人に与えることで、我らが同胞はトイレットペーパーの芯のようなもので繋がっていたのだと、気づかせてくれたのだ。
ああ、200文字じゃ足りなかったのだこの思い。どうかこんな私を、同胞の貴兄たちは許してくれたまえ。
では、よい夜を……。
そんな装備で大丈夫か? あぁ兄弟たちよ、戦場でまたあおう。