1話 「やぁ。」「よぉ。」「「………」」
ことねを病院に連れていき、一息入れて休めばなんと、次の日になっていた。
「やぁ。」
「……??よ、よぉ。」
「「………」」
そして、登校する前に目の前に現れたのはことねだった。ただ、あまりにもいろいろと起きすぎていて良く分かんなくなっていた。
「えっと、何事??の前に足、大丈夫なのか??」
「うん、大丈夫だよ~。それと、はい。これ、お母さんから。」
「ん??もみじおばさんから?」
「あっ、おばさんは禁句ね。次言ったら告げ口から、呼び出し金属バットだって。」
「物騒とかジャンプアップして俺流血沙汰の罰下るの?」
怖いよ。金属バットって………ヤンキーじゃないんだから。あっ、もみじおb…お姉さんはことねの母親だ。まぁ、若い。確かまだ…やめよう。命の危機が、走馬灯が見えた。
「それで、話を戻したいんだけど。これ何?」
「見ての通り、手紙だけど。」
「いや分かるけど。」
「それ、見とけだって。」
俺は、ことねから渡された手紙の文章を眺めた。
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サクへ
ひっさ~。元気してたか?ちなみにまだ私はおばさんじゃないからな★!
もしも、目の前で言ったときは、覚悟しといてね。
そんなことはさておき、ことねが足くじいた時に病院に連れて行ってくれてありがとね助かったよ。
それで何だけど、今私風邪ひいちゃってるから、ことねの生活の手助けしてほしいの。
家のことは夫に任せればいいのだけど、学校のことは難しいからね。てことでよろしく。
拒否権??ある訳ないでしょ。
追伸
手だしてもいいけど、最低限の節度は弁えるんだぞ!!
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「………」
「ねね、どんな内容だったの??」
「見るのはやめとけ。ある種の怪文書だ。」
「そっか。じゃあ、やめとくね。」
「あと、俺がことねの手助けをしろだってさ。」
そこから、まぁ適当に雑談しつつことねの足の痛みと進み具合に合わせながら学校に向かっていった。何か、視線が少しだけ集まっている気がしたが、それよりも先にもみじお姉さんの流血沙汰の脅迫に比べたら幾分か………いやダントツでマシだわ。
「ねぇ、いいの?この状況??」
「何で??」
「だ、だって!!」
「??」
ことねは何かを訴えかけたそうだったが正直、何が言いたかったのか分からなかった。そのときだった。
「こ・と・ね~!!おは~!!」
「ひゃっ!?す、涼音!?」
「そうだよ~!!ことねの親友!夏川涼音だよ~。………ん??そちらの男子は??」
「わ、私の幼馴染。」
「そうなんだ~………って!ことね、大丈夫!?足怪我しちゃったの?」
「うん、昨日色々あって足首ねん挫しちゃって。」
とか、なんとかてんやわんやそんなこんなして、俺はことねの親友で美少女なんだけど何処か残念そうな雰囲気を纏った夏川涼音と初めて出会った。何と言うか、おもしれー奴だった。
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「おっはよ~!!サク!」
「おう、お前は相変わらず元気だな開。」
「つか、珍しく女子といるんだな!!って、スズ!?」
「あっ!開じゃん!!いぇ~い!!」
「いぇ~い!!それで、何でいるんだ??」
「ことねが足くじいちゃったからその手助けで俺と、夏川が付き添ってたんだよ。」
とか、まぁ、少し話をして一つ、………えっ?夏川と開、幼馴染なの!?
いや、確かにそうだわ。雰囲気が似すぎてるわ。レベルが違うわ。うん。俺は少しだけ遠い目をしてことねのことを気遣いながら机の方に鞄を置きに行ったのだった。