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糜芳andあふた~  作者: いいいよかん
81/111

その6

読んでくださっている方達へ。


いつも読んで頂き、誠にありがとうございます!


又、誤字脱字報告・いいね・感想をして頂き、感謝であります。


連休も終わりに近づいておりますが、少しでもこの作品が、読者様の娯楽に為れば幸甚の至りであります。

       洛陽大将軍府執務室


189年2月、この月は珍しく目立った騒乱が無く、わりかし平穏と呼べる月だったのだが、実は此処洛陽に於いて水面下では、とんでもない大きな事態が発生していた。


「ふ~む・・・なんたる事だ・・・まさか主上が、いきなりお倒れになられるとは・・・。」

眉間(みけん)(しわ)を寄せて唸る何進。


1月の末に、霊帝が突如として倒れて病を発し、床に伏せるという事態が発生し、倒れた後宮にて大騒ぎになった。


時を置かずにして、上奏(報告書)の決裁が滞った事で、宮廷内でも周知の事実となり、各府に勤務する者・官吏達も騒然となり、緊張が走った。


何せ今まで良くも悪くも安全弁の機能を果たしていた、霊帝が病に倒れ不在になった事で、何進・名家閥・宦官閥の3つ(どもえ)の権力抗争が激化するのは、火を見るより明らかだったからだ。


「・・・して閣下、主上の御容体(ごようだい)の程は?」

恐る恐る経過を尋ねる荀攸。


「妹(何皇后)・宮廷方士・息の掛かった宦官という、3者の連絡・報告を聴く限りではかなり悪い。

現状では起き上がる事も、ままならない様だ。」

「何と・・・おいたわしや主上陛下・・・。」

何進の話を聞いて、沈痛な面持ちで顔を伏せる。


「ああ、誠にな・・・しかし如何に痛ましい出来事でも、我々臣下は漢帝国の為に、嘆いているばかりでは済まされんし、前を見据えていかねばいかん。

陛下の為にも、より一層奮起せねばならんのだ。」

「確かに、左様でございますな。」

何進の言に頷く。


「さて、それを踏まえて皆の者、意見を述べてこれからの方策を考えてくれ。」

「あ~では儂から。」

「うん?盧植殿、何かお有りか?」

挙手した盧植に耳を傾ける。


「うむ、宦官閥の張譲(ちょうじょう)趙忠(ちょうちゅう)蹇碩(けんせき)といった腐れ者達の筆頭格が、主上に(はべ)っているのを悪用して、ここぞとばかりに蠢動(しゅんどう)を行っておる。

早めに対処した方が良かろうかと。」

「ほう蠢動とは一体何を?」

首を傾げて盧植に尋ねる何進。


「あやつ等上奏された報告書を、自分達の都合の良い内容に改変・捏造(ねつぞう)し、勝手に玉璽(ぎょくじ)を用いて濫用(らんよう)しておるわ。」

「なんと不敬な!高が使用人風情(ふぜい)の分際で!!

それで盧植殿は、どうなされたのだ!?」

(ろく)でもない悪事に憤慨(ふんがい)する皇甫嵩。


「無論、尚書(しょうしょ)の立場として突っぱねたわい!

それであやつ等が、不敬だのとあーだこーだゴネて来たので、「主上陛下に直接お会いして確認する!」と言ったら、「主上陛下は床に伏せっておられ、面会出来る状態ではない」とほざいたので、「面会も叶わない程の重篤(じゅうとく)の状態で、どうして決裁や内容を改変が出来るのだ、たわけ者共が!」と一喝したら、すごすご引き下がったわ!

後で慌てて、「此奴等(こいつら)が勝手にしていた」と捨て駒を突き出して来たから、そやつ等を(ごく)(牢屋)に落としてやったがの。」

ふん、と鼻息荒く事の顛末を話し、


「と言う訳で閣下。

このまま放置すれば、害悪になるのは必至であり、最悪の場合は偽勅(ぎちょく)濫発(らんぱつ)しかねませぬ。」

即時の対策を訴えた。


「それは由々しき話だな。

一刻も早く対処せねばならん・・・荀攸、何か良い策はないか?」

盧植の話を聞いて、有害性と緊急性を理解した何進は、参謀長の荀攸に対策を尋ねる。


「はっ、畏れ多い事ですが、主上の重篤を利用して法的に、趙忠達腐れ者を排除しましょう。」

「うん?主上が病気になったら、腐れ者共を排除出来る法律が有るのか?」

政治感覚(金銭出納等)は昔取った杵柄(きねづか)で抜群でも、商業的と刑法的な法律以外は、出自柄(うと)い何進は、荀攸の策に首を傾げた。


「はい、まぁと言っても、趙忠達を直接処断(処刑)出来るという類いのモノではなく、()()()()()()()()()、という類いですが。」

「政治的に・・・なぁ。」

「ええ、コレは漢帝国だけでなく、古今の中国歴代王朝では当然の様に定められいる、ごく当たり前の法ですけどね。」

「ふ~ん、どんな法律なんだ?」

荀攸に問い質す。


「漢帝国に於いては、主上(皇帝)が何らかの理由(病気・出征等)で政務が執れない場合は、皇太子及び長子又は他の皇子が代行するとし、皇太子等が幼少にてコレも不可の場合は、相国(しょうこく)丞相(じょうしょう)・三公の何れかを主上の快復(かいふく)・帰還までの間、代行人にするとあります。

又、万一に御隠(おかく)れ(死去)になった場合は、次代の後継者が決まるまでの間、前述の者達を代行人として、政務を一時的に委任するとしております。」

指を代行人候補者の2通りの部分と、皇帝の生死の部分で、それぞれ2本立てつつ説明する。


「ふむふむ、確かにごく当然の事だな。

商家で当主が病気中で跡取りが幼い時に、番頭(ばんとう)手代(てだい)達に業務を委託するようなモンか。」

成る程と頷く。


「ええ、(おおむ)ねその認識で宜しいかと。

それで今回の場合、立太子(りったいし)(皇太子の指名)こそされていませんが、長子である弁皇子殿下が代行する仕儀と相成りましょう。」

「いや、弁皇子殿下って14歳だぞ?

成人とも言えない微妙な歳だから、前例だの秩序だのを建て前に、名家閥連中のアホ共がピーチクパーチク騒ぎ立てないか?

彼奴等(あいつら)からして観たら、自分達が三公を独占しているから、権力を握る千載一遇(せんざいいちぐう)の好機に成る訳だし。」

素朴な疑問を呈す。


「全く問題有りません。

前例で言えば現主上は12歳で皇帝に成られ、以降の政務を執ってお()でです。

故に14歳の弁皇子殿下が、政務代行を務めると言っても文句が言えませんし、言えばそれこそ不敬の極みとして、容赦なく処断出来ましょう。」

「あ、そりゃそうだ。

そう言えば主上が前に、そんな事仰(おっしゃ)ってたな。

それに文句を言えば、「弁皇子殿下は政務能力が無い」と暗に言っているのに等しく、直系皇族に対する侮辱(ぶじょく)として、不敬の罪に問える訳だ。」

ポンと手を叩く。


「左様にございます。

故に名家閥連中は、弁皇子殿下が政務代行を務める事に、反対出来ません。」

「確かにな・・・しかしそれだけでは、腐れ者共を排除出来る事にはなるまい?」

「いえいえ十分可能ですぞ?

今現在、成人前となった弁皇子殿下は、何処(どこ)起居(ききょ)為されておられますか?」

「うん?何処ってそりゃあ後宮から出て離宮・・・ああ!?そういう事か!!」

ガバッと立ち上がって、


「離宮に居られる弁皇子殿下が、政務代行を務める場合、当然上奏文は離宮に()()届かん!」

そう言って、(あご)に手を当てつつ机の周りを彷徨(うろつ)き、


「つまり、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!」

興奮気味にまくし立てた。


「ご名答にございます。

ついでに言えば弁皇子殿下も、後宮に入る事は出来ませんので、趙忠達腐れ者共が接触するのは、事実上不可能ですので、害悪を招く事も有りません。」

何進の答え合わせに頷き、他の利点も述べる。


基本的に歴代王朝に於ける後宮の掟として、「精通(せいつう)=生殖可能」になった皇子は、皇帝の血統と後宮の秩序を乱す要因になるとされ、例え皇太子であっても後宮から出されて、再び入る事は許されず、別宮(離宮)にて生活をするのが慣習であった。


「うむうむ、趙忠達を後宮という(おり)に押し込めて、主上快癒に専念させつつ、あやつ等の蠢動を断つわけか・・・見事な策だな荀攸。」

椅子に座り直し、荀攸を褒め讃える。


「恐れ入ります。

早速にも明日の朝議の議題に上げて、一刻も早く政治の場から、趙忠達を引っ()がすべきです。」

「ああ、そうするとしよう。

名家閥連中達も、宿敵が失脚に等しい状況に成る訳だから、反対はするまいしな。」

コクリと頷く。


「恐れながら閣下、あやつ等を後宮に押し込めるのは妙案かと某も思いますが、それでヤケになった趙忠達が、主上に害を為す危険性も有るのでは?」

朱儁が挙手して意見を述べる。


「朱儁将軍それは逆だ逆、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()間違いなく。」

手を左右に振って、それはないと否定する何進。


「なんと・・・それは如何なる理由で?」

「あやつ等の地位と立場は、主上が後ろ盾となっているからこそのモノであり、言わば主上は趙忠達の保証人的存在な訳だ。」

「ふむふむ、確かにそうなりますな。」

確かにと頷く。


「つまり万一主上が御隠れになった場合、自分達を保証してくれる、後ろ盾が消失する訳だ。

そうなった場合、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

特に蹇碩は、何処ぞの外戚紛(がいせきまが)いの董何某(なにがし)と同じく、()()()()()()()()()()。」

「な、成る程・・・それは必死になりますな。」

若干身震いしながら頷く朱儁。


何進は暗に、霊帝が死去して弁皇子の代になれば、趙忠達の政治基盤の消失に拠る失脚と、蹇碩と董重(とうちょう)の政治的且つ、()()()()()()()()()しているので、朱儁が恐れ(おのの)くのは無理はなかった。


「ふむ、やはり董何某もですか?」

「当然だろう?あの2人は弁皇子殿下の、次代皇帝即位に反対している最先鋒だし、全振りで協皇子殿下を推す代表格な訳だしな。

残して置いても後々の禍根(かこん)となり、()()()()()()()()()()()奴等だからな。」

はっきりと言い切る何進。


「確かに左様ですが、董重の叔母の董太后が、黙って見過ごすとは思えませんが?」

「ふん、主上のお情けで後宮に居座っている、()()()()()()()如きがギャアギャア騒いだ処で、主上が万一御隠れの後に、董重以外に誰があのババァの言う事を聞くんだよ?

妹を散々阿婆擦(あばず)れ(厚かましい・卑しい)だの端女(はしため)(女性召使い)だのと、虚仮(こけ)にしやがってからに。

自分だって家が没落してて、身売り同然に妾になったクセに、どの口が言ってやがるんだつうの。」

私怨ありありでボヤく。


「まぁ、言わんとする事は理解出来ます。」

自身も密かに董太后に対して、嫌悪感を抱いていたので、何進の言い分に理解を示す荀攸。


後漢時代の概念(がいねん)で言えば、董太后はかなりの非常識人であり、世間的にはアウトな存在だった。


実子の霊帝から捨て扶持(生活保護費)を貰って亡夫を弔いつつ、ひっそりと余生を過ごしていたなら、未だ世間的には受け入れられて納得され、節度の有る婦人として称えられただろう。


しかし董太后は臆面(おくめん)もなく、子の養家(ようか)(養子先)・皇室に堂々と居座り(例え実子に勧められても、養家を(はばか)って断るのが常識)、居候先の皇室でも母親面してイキっている(やから)=毒親なので、特に礼儀・形式を重んじる名家・名士連中達からは、十常侍並みに嫌悪されていた。


まぁ、それ以上に田舎からノコノコ洛陽にやって来て、その非常識な居候の叔母に頼って寄生し、のうのうと外戚面している董重の方が、よっぽど毛嫌いされてはいるが。


実際に去年から何進の大将軍位に次ぐ、驃騎(ひょうき)将軍位に中郎将(ちゅうろうじょう)位から一気に出世して就任し、将軍府を開いて人材を集めているが全く集まらず、閑古鳥(かんこどり)が鳴いているのがその証左だった。


曲がりなりにも名家閥に属し、九卿の1つ・衛尉(えいい)(宮廷内の衛兵・近衛兵の統括責任者)兼驃騎将軍という、肩書きだけ観れば何進を上回る地位なのに、悲しいぐらい中身が伴っていないのである。


皮肉にも政敵の何進が出世したお陰で、董重も対何進の捨て駒としての利用価値が発生し、名家閥のヨイショで今の地位に就けただけであり、俗に言う「豚も(おだ)てりゃナントやら」を、リアルに体現しているのであった。


まぁ、当の本人はそんな自覚が全く無く、「何進ではなく、自分こそが外戚筆頭だ!」と、実際の関係上、外戚にも当てはまらないのに気付かず、意気揚々としている、脳内が幸せな者であった。


後年に登場する人物で、董重の従兄弟と謂われる董承(とうしょう)も、全くの同タイプで同じ末路を辿っている事から、「図々しい&脳内お花畑に無自覚にして、無神経」というのは、董太后を始めとする家系的なモノかも知れないが。


それはさておき、


「まぁ、今は董一族の始末云々は後にして、先に趙忠達を始末する事が先決だな。

早速明日の朝議で図るとしよう。」

「は、如何にもその通りでございます。

一応趙忠達がゴネる様でしたら、「主上陛下に、朝議に御出席為される様に上奏せよ。出来ぬなら法に従って、御快癒(ごかいゆ)為されるまで、弁皇子殿下代行の下、政を臨時に行う」とでも言えば、反論が出来なくなるでしょうから、そんな感じで言ってください。」

対趙忠達の方策をアドバイスする。


「ああ、分かったそうしよう。

しかしながら年始めに会った、糜芳君の預言通りになってしまったか・・・恐ろしいなぁ。」

「閣下、縁起でもない発言は控えなさいませ。」

ポツリと呟いた何進を、皇甫嵩が(たしな)めた。


「いや済まない・・・うん?

そ~言えば糜芳君って、仙術が使えるんだっけ?

もしかしたら主上の病も、快癒出来るんじゃ?」

「糜道人(どうにん)(仙術を修めた者の呼称(こしょう))には、とっくの昔に連絡済みです。

残念ながら、治療関係はからっきしだそうで。」

しょんぼりと残念そうに、肩を落とす荀攸。


「・・・そうか、残念だな・・・。

しかし荀攸よ、糜芳君を道人呼ばわりとは、もう最早崇拝の域に達してないか?」

「そりゃあもう、目の前で何も入って無い曹操殿の冠から、水仙を取り出した仙術を観たのですから、当然にございましょう。」

何進の疑問を、しっかりと肯定する。


「まぁお前だけでなく、朱儁・皇甫嵩両将軍や盧植殿達も観ていた様だから、嘘とは思わんが・・・。

ぶっちゃけ曹操がグルだったとかじゃないのか?」

疑心暗鬼な目で見つめる。


「それはないですね。」

「ほう・・・何故だ?」

「先ず曹操殿自身が我々の目前で、糜道人に返却された冠を、下から覗いたり手で振ったり床に叩いたりして確認しています。」

「う~ん、自作自演の可能性が有ると思うが。」

訝しげに反論する何進。


「ええ無論、()()()()()()()()()()()()()()()宝貝(パオペイ)(宝物の事、現代中国では赤ちゃんの事を指す)の如く大事そうに冠を懐に入れて、式場を抜け出そうとした曹操殿を全員で拘束、確認の為に我々に引き渡す様、論理的に要求しました。」

「ふむふむ、そうだろうな。」

コクコクと頷いて相槌(あいづち)を打つ。


「頑として応じませんでしたので、()()()()()()()()()()()()(ようや)く確認可能となりました。」

「いやそれって、集団暴行じゃねーかおい!?」

バイオレンスな発言を淡々と述べる荀攸に、お前ら何してんの!?と何進が突っ込む。


「素直に応じない曹操殿が悪いのですよ。」

「いや・・・あのな?言っている事が、まんま悪党の台詞なのを自覚してるか、お前・・・?

・・・道理で半月前にひょっこり見掛けた時に、ズタボロだった訳だ。」

(あわ)れみを(たた)えた声音で呟いた。


偶々見掛けた際、ヨロヨロと片杖らしきモノを突いて動く様相を観て、咄嗟(とっさ)に曹操と気付かず、「何で敗残兵が宮中を彷徨(うろつ)いているんだ?」と、ギョッとした記憶を掘り返したのであった。


「と言う訳で、間違いなくあれは仙術と、確認がとれております。」

「ああ、うん、もうそれでいいや・・・。」

荀攸にどアップに(せま)まれて、投げやりに返答する何進であったという。


そうして洛陽では表向き平穏であったが、裏で色々な思惑が錯綜(さくそう)している中、荀攸達に仙人扱いをされている、とある少年州牧は・・・


      涼州漢陽郡隴県州牧執務室


(0h、no・・・なんてこったい・・・只の宴会芸レベルの手品が、仙術(魔法)扱いされるなんて)

思っても観なかった事態に、頭を抱えていた。


1月、年始早々に蔡琰と結婚をして、パートナーとして徐州に於ける、「曹操徐州虐殺」防止計画を、前世知識に拠るものとは言わず、適当にぼかしつつ蔡琰に話し、浮浪児対策と教育も併せて全権委任し、徐州に送り出した。


(ど~も笮融(さくゆう)浮屠(ふと)が絡むと、色んな事をうっちゃって放り出す、アホになる傾向が強いからな~。

そんなら蔡琰に委任した方が、安パイだわな)

12歳の蔡琰に任せる方が、強面のオッサンよりもマシという、悲しい現実に泣きそうになる糜芳。


父・糜董と徐州の顔役・丁老師に、手紙で結婚等の報告をしつつ、蔡琰の後見をくれぐれも宜しくと頼み込み、笮融には蔡琰が管理上位者になる事を通達し、補佐役に務める事を念押しする。


当の蔡琰は、


「そんな家の一大事を、私に一任して任せてくれるなんて・・・旦那様!私頑張りますね!!」

ぐっと両手で握り拳を作り、ふんすと鼻息荒く息巻いていたが。


「児童労働兼ブラック労働」という単語が、スッと頭に(よぎ)った糜芳は、引きつった笑みで「ヨロシク」と幼妻に頼んだのであった。


そうして、徐州の始末を蔡琰を一任して送った後、涼州に帰還する際に見送りに来た、


「糜芳道人に父弟(ふてい)を弔って頂き、子兄(しけい)として、これ程有り難い事はありません!

泉下(せんか)(きゃく)(あの世の住人)となった父弟も、道人に導いて貰えたと、さぞや名誉ある事と自慢しておりましょう・・・うう、うぉ~ん!」

泣いて感謝の意を現す夏侯淵と、


「あの~良かったら、もう一度水仙を取り出した仙術を、見せて貰えないだろうか?」

痩身短躯(そうしんたんく)のアン○ンマンと化した、曹操らしき(判別不能)人物?に、足元に縋り付かれて困惑した糜芳。


「はぁ、どうも?

え~と、じゃあちょっとしたモノで良ければ。

何方(どなた)か銅銭を一枚貸してくれますか?」

「どうぞコレを!」

にこやかに即座に渡す曹洪(そうこう)


銭ゲバらしく、常に銭を持っている様だった。


「あ、どうも。

え~では・・・此処にあります一枚の銅銭。

ちちんぷいぷいのぷい!・・・はい、手の平から消えましたぁ~。」

「「「「「き、消えた、本当に目の前で・・・」」」」」

唖然とするギャラリーに今度は、


「では~?ちちんぷいぷいのぷい!・・・はい、今度は元に戻りました~。」

「「「「「消えた筈の銅銭が、手の平に戻ったぁ!?

す、スゴい・・・本物だ・・・。」」」」」

所謂(いわゆる)コイン消失・出現マジックに、驚嘆の声を上げて、愕然とする曹操達。


すると、ガバッと荀攸が突然いきなり(ひざまづ)き、


「糜芳殿!いえ、道人様!!

是非とも私を弟子にして頂けないでしょうか!?

何卒(なにとぞ)、何卒お願いします!どうか!」

「「「「「私も、私もお願い致します!」」」」」

弟子入りを懇願し、何人もの人達も荀攸に同調して、糜芳に弟子入りを懇願して来た。


「はい?何言ってんの?」

突拍子(とっぴょうし)もない出来事に、目が点になる糜芳。


(何で親方的職業(国家公務員)に就いているのに、わざわざ手品師つーピンキリの、ヤクザな職業に転職したがるの此奴等(こいつら)?バカじゃねーの?

・・・いや待てよ?ちゅうか何か荀攸達と俺との間に、どでかい認識の齟齬(そご)が有るような?)

背中にぞわぞわ悪寒が走る。


「ちょっとつかぬ事を聞くんですけども・・・。」

当初は呆れていた糜芳だったが、なんとなく違和感を覚え、荀攸達に探りを入れたのであった。


結果・・・


(Ohス・・・なんてこったい、手品を魔法と勘違いしとる・・・どないしょー?どないしょー!?)

あわわと内心で、ジタバタ狼狽(うろた)える。


聞けば綱渡りとかジャグリング(お手玉)といった、軽業や曲芸みたいなのは、普通に存在するようだが、糜芳が見せた手品の類いは、どうやら未知の存在であり、端から観たら魔法=仙術と見えていた事に、漸く理解する糜芳。


残念ながらこの時代には、プリンセスな方やミスターなグラサン、西洋花札的男処か、スプーン曲げの方も存在しないのであった。


「え~とですね、残念ながら仙骨(せんこつ)?が無い人には、習得は不可能なんスよ~。」

いや~と頭に後ろ手を置きつつ、どっかの神様を封じるフィクション話に、出て来そうな設定を告げ、テキトーに誤魔化す方向に舵を切る男・糜芳。


「仙骨・・・ですか?」

「はい、先天的に仙人に成れる素質を持つ者が、持っている骨相(こっそう)(骨の構成)の事ですね。

コレは本当に出自や血筋に関係無く、突然変異的に生まれる類いのモノらしく又、仙骨が有る者は蓬莱(ほうらい)(神仙界)の仙人から勧誘が来ます。」

ダラダラと背筋に冷や汗を流しつつ、嘘に嘘を塗り重ねて乗り切ろうとする。


「な、なんと・・・その様な事が。

では道人様は、仙人様に勧誘された上にお会いした事が有ると!?」

「え、ええ、夢の中でですが・・・へへへ。」

前世の親父経由で知った、ミスターなグラサンマジシャンを思い浮かべる。


「只私の場合は、仙骨こそ持っていましたが素質に(とぼ)しかった様で、夢の中で指導を授かりましたが、基礎的な術しか会得出来ず、蓬莱には行けなかった落ち(こぼ)れですけど。」

だから自分にホ○ミとかケ○ルとか、ライ○ィンとかサ○ダーとかは無理よ!?と、予防線を張る。


「左様ですか・・・では仙人様から勧誘が無い者は、素質が無いと言う事ですか・・・。」

「まぁ、そうなりますね。」

ガックリと肩を落とす荀攸達に頷いた。


「但し長年の修行を経て、後天的に仙骨が出来る方も、極々稀にいらっしゃる様ですけどね。

その辺の修行方法は知りませんので、道教の道士殿にでも確認してください・・・では失礼します。」

テキトーな理由をでっち上げ、そそくさと逃げ出してその場を離れたのであった。


直後に返却した銅銭を巡って、「寄越せテメエ!」「元々俺のだろうが!?」「ふざけんな!その仙具は皆の物、私が代表して預かる!」「結局お前が独占する腹積もりじゃねーか!?」だのと、地獄の餓鬼もかくやと言わんばかりの浅ましくも醜くい、壮絶な争奪戦を観えていないフリをしながら。


そうして追求を振り切った糜芳だったが、しつこく付いて来る強者がいた。


「どうかお待ちを道人様!

是非に私めを弟子にして頂きたく存じます!」

道着らしき服装を(よそお)い、何処となく気品が有る、4人程の供を連れた20歳前後の青年が、追いすがって来た。


念の為、同行している護衛の知人かどうか確認しても、全員が首を横に振ったので、「無理」と素気(すげ)なく突っぱねて拒否するも、執拗(しつよう)に付いて来てさり気なく糜芳達に溶け込み、何時の間にか護衛達と親しくなったりと、中々の人たらしであった。


「ふぅ・・・念押しするけど、仙骨が無い者は仙術は修得出来ないぞ?

そもそも仙人から勧誘が来ていない時点で、端っから論外だけど。」

根負けした形で、移動中の休憩時間に面接擬きを行い、無駄だと諭す。


「はい、それは重々承知しております。

例え仙術を修得出来ずとも、道人様と都に轟いている、「貴方様の弟子」というのが重要なのです。」

「ふ~ん・・・肩書きが重要ねぇ・・・。

なんか訳ありかな?・・・というか名前は?」

即物的な答えに、警戒心を強める。


「あ、コレは失礼しました。

私、豫州沛国豊県(よしゅうはいこくほうけん)出身で名は張魯(ちょうろ)、字は公稘(こうき)と申します・・・お見知り置きを。」

「へっ?張魯?五斗米道(ごとべいどう)の教祖が、何で私に弟子入りすんの?」

思ってもみなかった人物の名前に、ついポロっと前世の栄光的ゲーム知識を漏らす。


「!?な、何故その事をご存知なのですか!?

まさか千里眼の仙術!?お、お見逸(みそ)れしました!」

驚いて後退(あとずさ)った後、平伏する張魯。


糜芳の護衛達は素姓(すじょう)を隠していた張魯に、警戒心を改めて抱いて取り囲み、張魯の供達(護衛)は張魯に倣って平伏した。


(マジかいな!?有る意味曹操・劉備・孫権の()()()()()()()()やんけ此奴(こいつ)!)

とんでもない大物との邂逅(かいこう)に、糜芳も驚く。


張魯・・・道教の一派・五斗米道の3代目教祖であり、益州漢中郡に根を張って独立勢力を形成、益州牧の劉焉(りゅうえん)の子・劉璋(りゅうしょう)と敵対して抗争を繰り広げ、最終的には曹操に敗れて降伏した人物である。


パッと略歴(りゃくれき)を聞いた感じは、何処が大物やねんと言われるかも知れないが、宗教的に観た場合には滅茶(めちゃ)クソ超重要人物であった。


何せこの張魯さん、現代中国に現存する道教の祖であり、日本では飛鳥期から平安期に渡来して伝わり、独自に変化を遂げて発展した陰陽道の大元(おおもと)にして、修験道(しゅげんどう)にも影響を及ぼしている人物である。


分かり易く言えば、前鬼・後鬼を召喚する事で有名な修験道の開祖・役小角(えんのおづの)や、妖狐のハーフイケメン(?)陰陽師・安倍晴明(あべのせいめい)らは、張魯さんが居なければ存在しなかったのだ。

(他に某中華風ゾンビオカルト映画とか、とある格闘技ゲームのキャラクターとか、巫女さんとか)


つまりマニア層からライト層といった幅広く、漫画やら二次やら腐やらR指定やらと、色んなジャンルで様々な人々がお世話になっている元を創った、有る意味仙人的人物なのである!!(断言)


それはさておき、


聞けば修行中に父が死去、直後に他宗派に拠って弾圧されて壊滅状態であり、五斗米道を急ぎ立て直すべく、活動拠点の益州に戻る途中だったようだ。


その最中に糜芳の仙術騒ぎを、偶々通りがかった洛陽で耳に挟み、「仙人の弟子」という箔づけをして、多少なりとも格を上げようと画策した模様。


(・・・うん、無理無理ムリムリリムリム!!

こんな宗教界の手塚治○みたいな奴を、弟子なんぞにしたら、七代処か末代まで祟られるわい!!)

生けるレジェンドに、宴会芸レベルのバッタ者が弟子入りを乞われるという、現在進行形で未知の恐怖を味わっている、バッタ者・糜芳。


「え、えっとね張魯さん?私如きではちょっ~と役不足なので、他を当たってくれるかな?」

愛想笑いで逃げを打つ。


「そ、そんな・・・他と言われても・・・。」

「いやいやいるじゃん、太上老君(たいじょうろうくん)とか太上道君(たいじょうどうくん)とか、元始天尊(げんしてんそん)とかそのへん。」

「神仙界の最高位の方々じゃないですか!

どうやって知り合って当たれと!?」

糜芳の無茶振りに突っ込む張魯。


そうこう押し問答をしていると、


「う~ん・・・五斗米道・・・五斗米道、あ!?

五斗米道って云ったら、黄巾賊に次ぐ危険宗派で警戒されていた、「米賊(べいぞく)」じゃないか!」

腕を組んで繰り言を言って唸っていた、正式に糜芳の副官として、別駕従事に就任した蔡邕の婿養子・蔡良が、素っ頓狂な声を上げた。


「者共!急いでほ・「セイヤ!」・ばくぁわ!?」

護衛達に捕縛を命じかけた蔡良に、咄嗟に鳩尾(みぞおち)に正拳突きをカマして悶絶させ、


「さぁ、今の内に逃げるんだ張魯さん!」

「ギャアアア!?痛い、痛いぃい!?」

「へ?え?その?」

「私が抑えている今の内に早く!!」

いらん事言いに、キャメルクラッチの追撃をしつつ、臨場感を出して逃亡を促す。


「え、え、え?はい!ありがとうございます?

では失礼します!恩義は忘れませんので!?」

混乱状態になっている張魯を、張魯の供達が無理やり馬に乗せて、一目散に逃げ出したのであった。


(ふぃ~何とか乗り切ったぁ~。

コレで未来の紳士・淑女に、怨まれなくて済んだ)

咄嗟の機転で厄介事を回避し、未来の怨磋も受けずに済んで安堵の息を吐き、額の汗を拭いつつやり切った感の笑顔を浮かべる。


鳩尾と背骨をやられて、ジタバタもがいている蔡良と、筆頭官と次官のあべこべな行動に、混乱している護衛達を余所(よそ)にして。


そうしたドタバタ劇の後に涼州に帰る途中、ブツブツ恨み節を呟く蔡良を、「窮鳥(きゅうちょう)懐に入らずんば、猟師(これ)を撃たず」と言っていなしつつ、司隷京兆尹(けいちょういん)の郡治所・長安県=長安の都に立ち寄り、「とある人材」をスカウトするべく、京兆尹(太守に相当)に面会をする。


(いぶか)しがる京兆尹に、霊帝が発布してくれた勅状を印籠の如く見せつけると効果覿面(こうかてきめん)、即座に部下を呼んで糜芳が告げた人物の所在部署を、迅速に調べてくれた上、自ら進んで案内を買って出てくれたのであった。


そうして京兆尹を伴って案内された部署に入ると、


「お~いコレ後頼むわ~。」

「ハイッス、お任せを!」

「筆が折れちまった。」

「ハイッス、どうぞコレを使ってくださいっス。」

「あ、竹簡が足んねー。」

「ハイッスぅ!どうぞ!」

ちょろちょろと独楽鼠(こまねずみ)の様に、部署中を動き回る青年が目に付いた。


「・・・あの一本当にあやつですかな?

寒門且つ無名もいい所の、使い走りの様ですが?」

正式な案内人である部下の話を聞き、動き回っている青年を指差し、「ホンマにアイツかいな?」と困惑顔の中年京兆尹。


「ああ、間違いなく。」

(いや、ちょっと州牧様?

あんな使い走り登用してどうするんです?

もしかして小姓(こしょう)(側近兼連絡役)にでも、抜擢(ばってき)するつもりですか?)

観兼ねた蔡良が、ヒソヒソと苦言を呈していると、


「あ!これはこれは京兆尹様!

ご苦労様にございます。」

「「「「「ご苦労様にございます!!」」」」」

1人が京兆尹の存在に気付き拱手すると、皆が一斉に立ち上がって拱手する。


「京兆尹様が我々を呼ばずに、わざわざ此方にお越しとは、一体何事にございましょうや?」

部署の代表者が中年太守に問い掛けた。


「いや、私が用事が有る訳ではなく、此方に居られる糜涼州牧様が、用事が有って参られたのだ。」

「なんと!?州牧様が?

これはこれは知らずとは言えご無礼の段、平にご容赦の程を・・・。」

慌てて拝礼する代表者。


部署内の役人も右へ(なら)えをして、拝礼する。


「あ~楽にしてくれ、用事が済み次第、直ぐにでも出立する故に。」

「「「「「はは!!」」」」」

「え~この度主上陛下の勅許(ちょっきょ)(許可)を得て、召し上げる事となった・・・張既(ちょうき)、此方へ参れ。」

憚る様に隅っこの方で拝礼している張既を、チョイチョイと手招きする糜芳。


「「「「「ええ~!!??」」」」」

「はい?え、わ、わわわ私でスかぁ!?」

思いも拠らないぶっ飛んだ内容に、素っ頓狂な大声を上げる役人達と、まさかの自分の指名に、盛大にどもってガタガタ震える張既。


張既・・・今現在は小間使い待遇の使い走りという、下下下(げげげ)の下っ端役人だが、後世曹魏に於ける涼州統治に多大な功績を残し、「ミスター涼州」と言っても過言ではない程、難解な涼州民を曹魏に帰属させた傑物である。


最初は能筆家(のうひつか)(達筆)で有名な鍾繇(しょうよう)の部下として、涼州統治に携わり、名家出身で名士であった鍾繇とは違い、寒門出身ならではの気安さと、庶民的な理解力で以て馬騰を始めとする涼州軍閥と接し、上辺だけの付き合いではなく、真の信頼関係を構築した。


決して無能ではなかったが、出身柄上から目線で統治しようとして、度々問題を起こす鍾繇(馬超達が反乱を起こす、きっかけを作ったのはこの人です)や涼州刺史・韋康(いこう)と、軍閥達の緩衝役(かんしょうやく)を務めたりしている苦労人でもあった。


因みに孫娘は、曹魏の皇帝・曹芳(そうほう)の正妻となり、皇后になっている。


それはさておき、


「その通り張既、此方へ参れ。」

「は、ははいっス!」

嫉妬(しっと)羨望(せんぼう)といった、複雑な感情が渦巻く上司・先輩・同僚達の間をすり抜け、糜芳の前で拝礼する。


「うむ、改めて張既に命ず!

今この場を以て、貴君を涼州漢陽郡は隴県の()()に任命致す!」

「へ?えぇぇぇ!?私が県令っスか!?」

「「「「「はぁぁぁぁぁ!!!???」」」」」

またまたぶっ飛んだ話に、部署内に役人達処か京兆尹までもが、怒号の様な大声を上げる。


下下下の下っ端が、一瞬にして部署内の人達を追い越したのだから、無理はなかった・・・。


(本当は本来の州牧・刺史だった、韋親子もスカウトしたかったけど、名家出身みたいなんで、現状相性最悪だからな~。

まぁ馬超の時に殺されてるし、後年でも揉めてるから元々軍閥とは、相性が悪かったんだろうけど)

内心ため息を吐いて諦める糜芳。


「この命は勅許を得て言っている事であり、貴君に拒否権は無い・・・と言うか、よもや断ったりしないよな無論?」

「ヒ、ひぃぃ当然でございまス!

よ、喜んで・・・いえ、謹んでお受けしまっス!」

約束された返答を返す。


「うむ、宜しい、今後は宜しく頼むぞ。

あ、そうそう、働き次第では郡太守、いや州刺史に推挙する事も辞さないから、頑張ってくれ。」

「刺史ぃいぃ!?・・・・・・ヒグッ。」

引きつけを起こしてバタンと倒れた張既。


「あれ?おーい・・・気絶してる。

しゃーないなぁ、お前達張既を担いで運んでくれ。

それと張既の家族に通達した後、張既んちの家財も運び出して、一緒に涼州に帰還するから、そのつもりで手配を頼むね、別駕従事殿?」

「「「「「ははぁ!!」」」」」

「いや、正気ですかちょっと州牧様!?」

拱手して気絶している張既を、担ぎ上げる護衛達と、幾ら何でもと抗議する蔡良。


「どーいう基準で、彼の者を抜擢したんです!?」

「う~ん・・・勘、かなぁ?」

前世知識とは言えず、テキトーに誤魔化す。


「か、勘・・・?」

「うん、勘。

駄目で元々だし、責任は私が持つから!」

ドンッと胸を叩く。


「こっちにも連座で累が及ぶんですけど義弟殿!?

理解してますか?ねぇ、ちょっと!?」

「うん、そうならない様に、キチンと張既の支援を宜しくね?義兄殿?」

「もうやだ~~!?お家に帰るぅ・・・。」

糜芳の発言に、幼児退行する蔡良であった。


こうして有能な人材兼、非常時の身替わりにする腹積もりで、張既という名の人身御供を手に入れた、糜芳なのであったのだが・・・現在・・・。


「州牧様!益州から道士が、大量に押し掛けて来て騒いでいます!」

「司隷方面か・「并州からも同じく!」

「た、大変です!荊州から大勢の道士が、接近中との急報が入りましたぁ!?」

次々とやらかしたツケの、しっぺ返しの凶報がどんどんと舞い込み、


「もうやだ~~!?お家に帰るぅ~!?」

きっちり因果応報を受ける糜芳であった。


                    続く

え~と、ちょっと・・・多少・・・大分前話の名残がありますかね?


まぁ、張魯と張既の2張が、登場した回になりました。


ガチで張魯さんは、日本にも間接的にではありますが、影響を及ぼしている人物です。


後の張既さんは糜芳の涼州脱出後の、丸投げ要員として登場させました。


蔡良さんは、張既さんの将来的な、補佐役といった感じですかね。


これ以上の適任者は居ないでしょうし。


長々とすみません。


楽しんで読んで頂けたら、幸いであります。


優しい評価を1つ、宜しくお願いします。

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