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糜芳andあふた~  作者: いいいよかん
79/111

その4

え~と、本作を読んでくださっている方々へ


相変わらず仕事が多忙で、更新が遅れがちになり、大変申し訳ありません。


年度末を過ぎたから、ある程度暇になる筈だったんですけどね~・・・。


「貧乏暇なし」を地で行っている、今日この頃であります。


遅筆な事には、平にご容赦を・・・。

       司隷洛陽内蔡邕邸執務室


「へ、ヘブシュ!?・・・ズズズ・・・末婿(すえむこ)殿。

改めて段取りについて、打ち合わせをしようぞ。」

無事成婚が成立した後、蓑虫(みのむし)状態で外に放り出されていた蔡邕は、身も心も冷えて落ち着いたらしく執務室に移動して、(かなえ)に火を焚いて凍えた身体を温めつつ、糜芳と打ち合わせを始めた。


「はぁ、打ち合わせったって、何をどうすれば?」

兄・糜竺の結婚話を、テキトーに流し聞きで聞いたぐらいの、うろ覚えの知識しかない素人の糜芳は、途方に暮れる。


「ズズ・・・まぁ先ずは仲人(なこうど)役の選定だね糜芳君。

仲人役が決まらないと、何も決まらないし式も始められないからね・・・ズズ、ズビー!」

降って湧いた話に困惑している無知の糜芳に、義弟助言役兼舅暴走見張り役であり、次女の旦那にして蔡邕の婿養子でもある蔡良(さいりょう)が、真っ先に決めるべき事を、紫色の唇と鼻水を垂らしながら、温和な口調で告げる。


「はぁ、仲人役・・・ですか。」

「そうだよ、基本的に両家の公認と、君と阿琰が成婚した事を証明する、公証人(こうしょうにん)兼進行役になる者=仲人が居ないと、野合(やごう)(男女双方の実家の非公認のまま勝手に結婚する事で、駆け落ちに近い感じ)扱いになるから、大事(おおごと)になるしね。」

仲人役の重要性を説く。


「え~と、因みに仲人を立てずに、勝手に結婚して野合となった場合は、どうなるんです?」

「男女双方が実家・親類から絶縁されるのが、大体の相場かな。」

「そんなに酷い制裁を受けるんですか!?」

思った以上の重い罰に驚いた糜芳。


「そりゃそうだよ。

結婚というのは、個人だけでなく家同士の縁も結び、()()()()()()()()()()()()()()()、大事な儀式なのだから、当然の話だろうに。」

何言ってんの?と(いぶか)しげに首を傾げる。


(う~ん・・・前世との結婚の価値観が違い過ぎて、全っ然ついて行けねーわ・・・)

内心唖然とする。


現代だと当事者同士の意思が基本的に尊重され、家同士の繋がり等は2の次だが、この時代というか日本で言う江戸時代以前は、富裕層(貴族・士族・商人等)が政略結婚即ち家同士の政治的な意図で、婚姻関係を結ぶのが当たり前であり、連座制も有るので、わりと婚姻が家の繁栄・没落に影響していた。


その為に少しでも良い条件の家と縁を結ぶのに、中流階級以上(地方名家・中央中間管理職・中堅商会)の男親は、東奔西走するのが普通だった。


まぁ、糜芳の兄・糜竺と尹玲の様に、親同士の友誼(ゆうぎ)の延長上の約束で、許婚(いいなずけ)関係からそのままゴールインする事も珍しくなかったが。


因みに、諸葛亮の妻・黄月英の父・黄承彦さんの様に、「※1金髪で色黒・女性的教養皆無(裁縫・音楽等)・頭脳明晰」=現代風に言えば、「ぶちゃいく・非常識・生意気でイキリ」という、モテない女の三重苦を背負った1人娘・月英の為に、ガチで東奔西走して必死に見繕(みつくろ)ったが、当然の如く見合い話が悉く破談になって撃沈。


それでもめげず、無我の境地的妥協と蛇の様な執念と、海の如く広い寛容さを以て捕まえたのが、当時の司馬徽(しばき)門下生の3大問題児、無気力サボり魔の龐統(ほうとう)・ヤーさん上がりの元殺人犯・徐庶(じょしょ)と並ぶ、師の教えを批判していた※2不敬者・諸葛亮だった。


周囲の評判もかなり悪いのを承知で、月英を嫁がせた承彦は、世間からはハズレ(くじ)を引いたと嘲笑されたが、そのハズレ籤と思われた諸葛亮が、後に蜀漢の最高位・丞相(じょうしょう)となり、中国史上で最も有名な大英傑を、婿にしたという一発逆転、奇跡の様な婚姻話も稀~にある。


(現代風に例えると、買いに行く行き帰りに事故に遭い、車に当たって異世界転生する確率の方が高いと言われ、別名・(た抜き)のくじと呼ばれる、(○から)くじの一等・前後賞を当てるレベル)


※1・・・後漢・三国時代の女性の器量良し(美人)の基準は、「黒髪色白且つ裁縫・音楽等の教養に秀で、男よりも頭の悪い馬鹿」であり、黄月英や蔡文姫の様に、なまじな男よりも賢い女性=嫌悪の対象であり、男尊女卑の単語も真っ青な基準だった。


尚、そのくせ「良妻賢母」を求めるという、イミフで頓珍漢(トンチンカン)な価値観も持っており、最早「頭が頭痛になる」レベルのアホさ加減である。


※2・・・後漢・三国時代の学問は、儒教の五経を中心に、「訓詁学(くんこがく)」=教科書(五経)に書かれている、単語の1つ1つを丁寧に解釈して議論し、理解と学識を深めようという、現代風に言えば古代文字の解読等を行う言語学に近い、学習方法が主流だったのだが、諸葛亮はその訓詁学を盲信(もうしん)して、肝心の文章の内容を(おろそ)かにしている、同じ司馬徽塾で学ぶ大半の同門生達を、「馬鹿じゃねーのお前ら?」と非難して見下していた。


現代風に言えば訓詁学と言うのは、はっきり解っている文字の意味を、独自解釈でこねくり回す様なモノであり、例えば「(ウ○コ)」いう単語があった場合、「この糞と言う単語の意味する所は~云々」と、真剣な表情で熱く議論する同級生達がいたら、どう思うかと言えば、諸葛亮の気持ち・感情は、非っ常~に理解出来るのではないだろうか?


まぁ、現代人だと諸葛亮の気持ちは理解出来るが、諸葛亮が学んでいた司馬徽塾では、同門生の大半が訓詁学を重んじている事から、学問の師匠である司馬徽自体が、門下生に対して訓詁学方式で教えていた可能性が非常に高く、即ち「第三の親」と呼ばれる師の教えを、諸葛亮は軽んじていた事になる。


儒教一尊の時代に於いて即時破門レベルの、不敬極まりない事を発言していれば、周囲から忌み嫌われて、評判が悪いのも当然であった。


そんな不敬・不遜な弟子を破門にせず、「(ハオ)(ハオ)=良し良し」(日本では良いぞ、良いぞと訳されている)といって不問に付し、諸葛亮を高く評価している司馬徽は聖人君子の如く、度量の大きい人物であったと思われる・・・史実であればだが・・・。


それはさておき、


「とまぁ家同士の繋がりと、付随する利害関係も大事だけど、仲人も言わば後見人や後ろ盾に等しい人だから、よくよく考えて決めるべき事何だよね。」

「へ~なる程・・・。」

蔡良の説明に相槌を打つ糜芳。


「基本的に仲人を決める時は、大きく3つに分類されるんだけど・・・糜芳君、解るかい?」

「う~ん・・・目上とか年功序列とかですか?」

何となくの感覚で答えた。


「うんそうだね、大きく(くく)るとそうなるね。

1番は目上の中でも、通常は自分の職場の上役・上司を仲人に立てる事だね。

但し、上役・上司でも出来るだけ上位者で、尚且つ将来性があり、子息もしっかりしているかどうかを、見極める事も肝要だけど。」

「うへ~面倒くさ・・・。」

苦々しい表情で呻く。


「確かに面倒くさいのは解るけど、その辺はキチンと確認していないと、下手すると仲人やその子息の不祥事だの、職場内に於ける派閥抗争だのに巻き込まれた際に、泣きを見る事になるから、しっかりしておかないと。」

諭す様に注意喚起を促す。


「はぁ・・・了解です。」

「そして2番目は、自分の学問や武術の師父(しふ)=先生を仲人に立てる事だね。

大体は自分と嫁さん方の仲人選定に、調整が上手くいかない時に採用される、1番無難且つ堅実な方法になるかな?

この場合は、学閥・武門閥を重視する事になるから、1番目と違って縦(上下関係)よりも、横(同僚・同門)の繋がりが大切になるね。」

溜め息を吐いて答える糜芳に構わず、2つ目の仲人選定基準を提示する。


「あ~ウチの兄上がそうでしたね、そう言えば。」

「へ~・・・因みに兄君と嫁さん方の立場は?」

「え~と・・・兄上が州役人、義姉上方が東海郡の郡役人ですね。

兄上達が結婚した後に、私が東海郡太守になった時は、義姉上の父と兄が部下でしたけど。」

「うわ~・・・兄嫁殿のご実家は、大層と難儀されたんだろうね~それ。

複雑怪奇にも程が有るよ・・・可哀想に。」

兄嫁の生家・尹家に、心底同情の念を送る蔡良。


第三者から観れば尹家の人達は、婿の糜竺が自分よりも上役で、尚且つ婿の弟が直接の上司という、公私共に完全に糜家に振り回されて、大変な苦労をしている様にしか映らなかった。


「まぁ、それは一旦脇に置いといて。

兄君の事例の様に、自家(じか)姻家(いんか)(嫁さんの実家)の家格・官職に(へだ)たりが有る場合に、良く使われる手段なんだよ2番目は。」

「う~ん、1番目が大っぴらな組織ぐるみの(おおやけ寄りの式なのに対して、2番目は内々(うちうち)の知人・友人だけの(わたくし)寄りの式って感じがしますね。」

自分なりの解釈を述べる。


「そうそう、そんな感じだね。

私事(わたくしごと)なので、内々(ないない)でしめやかに済ませましたので、お気遣い無用ですよ」っていうのを、暗に示して「師筋優先」をする事で、自分と姻家双方の上役同士に遠慮して、下手にかかずらう事無く、角が立ち(にく)い状況を作る訳だ。

上役や上司も「第三の親」である師を押しのけて、自分達が仲人役にとはおいそれと出来ないし、どうこう言えなくなるから。」

「はぁ~・・・色々考えているんですねぇ。」

先人の知恵と言うか処世術に、つくづく感嘆する。


「まぁねぇ・・・(たま)にと言うかちょくちょく居るんだよ、仲人役に(かこつ)けて自分の権力増大を目論む、禄でもないお偉い方が。

有る意味恩人になるから、その人の派閥に強制的に組み込まれたりするし、断り難くなるしね。

大体は得てしてそういう人程、自分の権利や利益だけに仲人を引き受けて、義務や責任を全うしない身勝手な人が多いから、新婚夫婦にとっては災いにしかならないしね~。

そういった人を避ける為の方便と言うか、窮余(きゅうよ)の方策でも有るんだよコレが・・・。」

裏情報を溜め息混じりに、糜芳に教授する。


「私も2番目にしたいですね!是非とも!!」

「但し!常日頃キチンと師に礼節を以て接して、仲人役を引き受けて貰える様に、前もって下地を作っておかないと、あっさり断られるから要注意!

幾ら自分の弟子だからと言っても、素行不良(そこうふりょう)な不肖の弟子なぞの仲人に、成りたい酔狂な人はそうそう居ないから。」

「なる程・・・そりゃ確かにそうですね。」

蔡良の説明に大いに頷く。


(フーテンのヤーさん弟子・ボ○ビーの仲人を、謹厳実直で生真面目な師匠・盧植が、間違っても引き受ける筈無いって事か。

考えるまでもなく当然だし、俺なら万金貰っても絶対に断るわ)

生きた実例により理解を深める。


「それで3番目は、まぁ補足に成っちゃうけど、下役人や一般庶民が基本的に行う、一族や町村の長老格や町村長を、仲人役に選定する事なんだけど、糜芳君には論外だから無視で。」

「無位無官ならともかく、州牧の立場でその選択肢は無いですもんね・・・。」

「そう言う事。」

蔡良がこくりと頷く。


「じゃあ2番目の方策で・「何を悠長な言っとるんじゃお主は?

そんな()()なぞ有る筈が無かろうが?」

今まで横で蔡良の話を黙って聞いていた蔡邕が、糜芳の言を遮り、呆れと怒りが半々の表情で、詰問口調で問い掛けをする。


「へ?余裕?」

「そうじゃ。

師筋で仲人役を頼むなら、徐州に居られる丁師兄に、お頼みするつもりなのだろう?」

「ええ、まぁそうなりますけど・・・?」

「丁師兄を()()までお越し願うのに、ご高齢故に下手すると1ヶ月は掛かるぞ。

その間涼州牧の職務である涼州統治を、ほったらかしにする気か貴様は?」

「へ?丁老師を何故洛陽に呼ぶの?

式は私の地元・徐州で、挙げるつもりですけど?」

「は?何故じゃ?」

「え?」

お互いに疑問符を浮かべて、互いの顔を見つめる。


「お主は主上陛下に、「代行・代理役が居ない」と上奏しとったろうが?

つまりは現状のお主は、代理役の権限を持つ留守居(るすい)を置かずに、洛陽に居る状態じゃぞ?

そんな責任者不在の状態で、ノコノコ徐州に戻るにせよ、師兄を招くにせよ悠長にしとる間に、なんぞ涼州で一朝事有れば問題の責任は、お主に全て掛かって来る事になるぞ?」

「あっ・・・そうだった。」

蔡邕の指摘で、糜芳はうっかりと忘れていた事を思い出し、


「じゃあ蔡良義兄上、たった今より涼州別駕従事に任命して、全権と責任を一時的に委譲(いじょう)しますので、暫くの間宜しく!」

「いやいやいや!?何で!?」

あっさりと蔡良に押し付ける算段をつける。


「そりゃあ当然、私が楽じゃなくて面倒くさ・・・コホン、可愛い義妹と義弟の幸せの為に、引き受けてくださいますよね?」

上目遣いで強請る外道。


「そんなとってつけた理由を言う輩の、何処に可愛い要素が有るんだい!?」

「そうじゃ戯け!

義息がしくじったら、結局連座でお主も罪を被るのだから、何にもならんわい!」

「義父上・・・助太刀している様で私が失敗する前提で、何となく(けな)していません?・・・。」

意気消沈するマス夫。


「あ~そうか・・・(チッ)意味無しですね確かに。

けれども、実家に報告だけで相談もせずに勝手に決めるのは、流石に不味いと思うんスけど?」

「実家もクソもお主は離籍して独立をしとる、歴とした一家の当主じゃろうに。

姻家の当主の儂と、当事者兼当主がこの場に居るんじゃから、問題なく決めれるで有ろうが。」

「うう・・・そう言われればそうっスね。」

蔡邕の再度の指摘に、呻きながら頷く。


(ううん、駄目だこの手の話はからっきしだから、ど~も上手く頭が回んねーなぁ・・・はぁ)

内心溜め息を吐く。


「と言う訳で急ぎ婚儀を調えて、迅速に任地に戻る事を考えれば、1番目しか残らんのう・・・。」

「う~ん・・・そうなると何進閣下ですかね~?」

あんまり貸しを作りたくねーなと、嘆息(たんそく)をする。


「「却下、駄目じゃ(だよ)。」」

蔡良・蔡邕共に首を振って、意外にも却下をした。


「え?何で!?」

「何進閣下は立場的には申し分ないけど、適齢の後継ぎが居ないから、一代限りの権力しか保持出来ないのが確実で、将来性が皆無だから。

今現在は良くても、後で困ってしまう。」

「・・・ああ、確かに。」

蔡良の説明に納得した糜芳。


「じゃあ盧植殿は?」

「無理じゃろ。

公平性を問われる尚書の役目に就いている今、謹厳実直な盧植殿が、仲人役を引き受けてくれるとは、とても思えん。」

首を振って否定する。


「あ~じゃあ皇甫嵩将軍。」

「止めておいた方がいいよ糜芳君。

皇甫嵩将軍は軍部での立場も影響力も有るし、後継の甥御殿(おいごどの)もしっかりしているけど、君の任地で有る涼州民には受けが悪いから、統治に悪影響が発生しかねないよ。」

これ又却下される。 


「じゃあ涼州繋がりで、董卓将軍は?」

「あ~今は涼州での影響力が()()()()、并州牧に成る予定の董卓将軍と手を結んで、謀反を企んでいると名家か宦官達から、()()()()()()()()ので止めた方がいいし、亡くなった後は涼州軍閥の性質上、董家自体が影響力を喪失してしまうから、何進閣下と大差がないね。」

詳細に理由を述べて、バッサリ切り捨てた。


「あの~・・・矢鱈(やたら)涼州事情に詳しいですね?」

「うん、そりゃあ故郷だから当然だよ。

この前勅使に指名されたのも、そういった経緯からだったし、友人・知人とはちょくちょく手紙のやり取りぐらいはしてるしね。」

あっけらかんと答える。


「お義父様、義息子殿を私にください!」

(うひょー!?涼州と中央とのパイプ役が、目の前に転がっとったぁ!スーパーラッキー!!)

思わぬ確変大当たりに歓喜する糜芳。


「ち、ちょっと!?」

「勅命ならばやむなし、好きにせえ。

但し娘は涼州に連れては行かさんぞ。」

「義父上!?笑顔で言う事ではないでしょう!?」

即座に笑顔で売り飛ばされた、哀れな男・蔡良。


「ありがとーございます!

宜しくお願いしますね?まも・・・架け橋殿。」

「・・・その台詞で大体何をやらされるのか、理解出来てしまう自分が恨めしい・・・。」

単身赴任と、涼州と中央の軋轢(あつれき調整役が決定し、自身が精神的に摩耗していく未来に、ガックリと肩を落とす。


「そんな事はどうでもいい。

早よう阿琰の段取りを決めねばならん!」

()く様にそう言って、仲人役候補者を連々(つらつら)と挙げていく。


あ~でもない、こ~でもないと議論を重ねるも、


「「「・・・駄目だ・・・決まらん・・・。」」」

候補者選定は、帯に短し(たすき)に長しといった(てい)で難航を極め、3者共が異口同音に呟いて頭を抱える。


選定が難航する要因としては、蔡邕側はかなり家格が高いうえに、中央名家や十常侍からの受けが悪く、選択肢自体が狭まっているのに加え、糜芳は糜芳で庶民階級出身の癖に、なまじ高位の官職と爵位を得ている為、それこそ文官最上位の三公に次ぐ九卿(きゅうけい)か、ギリギリでも九卿で次ぐクラスでないと、釣り合いがとれなかったからだった。


「こうなったら最早(もはや)文官系は諦めて、武官系に絞るベきか?」

「ですが義父上、閣下・皇甫嵩将軍・董卓将軍は無理ですぞ?」

「う~んじゃあ朱儁将軍は?」

「朱儁殿の家格・人格は良いが、後継ぎの子息はドラ息子で有名じゃから、流石に・・・。」

誰かが候補者に挙がれば、なんだかんだと消え、


「いっその事荀攸殿はどうじゃ?」

「家格は抜群ですけども官職が低い上に、荀攸殿自身は分家筋で影響力が小さく、仲人役としては正直格不足なんですよね・・・。」

「なる程、それは難しいですね~。」

誰かを挙げれば又消えるを繰り返していた。


「はぁ~・・・やっぱり丁老師を呼びません?」

「待って祝言を挙げた後に、変事が生じてお主が処罰されたりしたら、己は自己責任で良かろうが、阿琰が即未亡人に成るのは真っ平御免じゃ。」

2番目の方策を提案するも、娘大事の蔡邕は首を縦に振ろうとはしない。


「・・・他に誰かおらんのか?末婿殿よ?」

「私よりも義父(ぎふ)殿こそ年の功で、サッサと適任者を提示してくださいよ・・・あ・・・。」

「うん?誰ぞ適任者に思い当たったのか?」

愚痴っていた糜芳が素っ頓狂な声を上げ、蔡邕が首を傾げて尋ねる。


(う~ん、爺さんに怒られそうだけど・・・)

躊躇いがちに頷くと、


「あの~曹嵩殿は如何かと・・・。」

恐る恐る蔡邕に提案する。


「ほう・・・曹嵩殿か・・・ふむ。」

顎髭(あごひげ)を指で摘まんで扱きつつ、毛嫌いしている宦官閥出身である、曹嵩の名を聞いても怒らずに虚空を眺めた。


「ああ、そう言えば曹嵩殿も九卿の1人でしたね。

元三公や九卿まで(さかのぼ)っていたのに、現職で有る方をすっ飛ばしていました。

なにせ良くも悪くも、お飾り的存在であり、目立つ事が殆どありませんし・・・。」

ポンと手を打って、思い出したと(のたま)う。


「あれ?曹嵩殿って宦官閥出身ですけど、義父殿は嫌悪していないんですか?」

「別段、宦官やその派閥の者を誰彼(だれかれ)構わずに、嫌っておる訳ではないぞ?

実際に儂が十常侍連中に、冤罪(えんざい)を被せられて逃亡する羽目になった折には、別の宦官がいち早く儂に通報してくれて、難を逃れる事が出来たしのう。」

首を左右に振って否定する。


「あ、へ~・・・そうなんスね。」

「単純に儂が嫌っておるのは、主上に侍って立場を悪用する十常侍周りや、漢帝国在っての名家・名士なのを忘れ(おご)り高ぶり、悪事を働く名家上位周り連中といった、腐れ者共に対してじゃ。

なにせあやつ等は、互いに悪と断じておるがやっとる事は目糞鼻糞、お互いが国政を壟断(ろうだん)しとる痴れ者達じゃからのう。」

侮蔑混じりにフンと鼻を鳴らし、


「今でこそ(いにしえ)の悪宦官・趙高(ちょうこう)の如く振る舞う、十常侍の悪行の所為(せい)で、宦官は世間で悪党集団の(あつか)いをされとるが、実態は全体でも3割にも満たん屑共が、十常侍の乱痴気騒ぎに組みしているに過ぎぬ。

寧ろ曹嵩殿や養父の曹騰殿の様に、温厚で穏やかな者達の方が多いぐらいじゃ。

逆に名家閥の方が、正義を高々と(うた)っておりながら、大多数の者達が平然と悪行に手を染め、国を乱しておるあべこべ具合よ。」

情けない、堕ちるに堕ちたモノだと嘆息する。


「まぁそういった訳で、曹嵩殿の事は好意的に見とるぐらいじゃぞ?

・・・うっかり存在を忘れとったがな。」

バツの悪そうな表情で呟いた。


「ふむ・・・義父上、曹嵩殿でしたら悪くないのではないでしょうか?

肩書きは元三公にして現九卿、ガワ(外面)である曹家の家格は低くとも、中身は漢高祖様以来の最古参の名門・夏侯家の血筋です。

それに主上の覚え目出度き御仁でもあります。」

腕を組んで曹嵩のプロフィールを思い出しつつ、やんわりと賛同の意を示す蔡良。


「ふむぅ、確かにのう。

豫州では結構名を知られとるし、洛陽でもそこそこ知名度はある。

官職に就いておる係累(けいるい)こそ少ないが、一族が多い分は、地元の影響力もそれなりにあるじゃろうて。

後継ぎの曹操も、癖は強いが()け者じゃしな。

悪くない、悪くないのう・・・。」

蔡良の意見を受けて、蔡邕も同意する。


「末婿殿よ、我が蔡家は曹嵩殿で異存はないぞ。」

「はぁ、じゃあ曹嵩殿にお願いしますね。」

「うむ、決まりじゃな。

末婿殿、ちゃんと礼節を尽くして頼むようにの。」

「え、あれ?私だけ?義父殿は?」

「たわけ、基本的に仲人役は婿側が探し、一緒に(ともな)って姻家を(おとな)うのが通例じゃわい。」

「あ・・・そう言えば兄上達もそうしてたな。」

蔡邕に説明されて、兄・糜竺の場合を思い出した。


「うむ、そう言う事じゃ。

さぁ善は急げと言うもの、サッサと先触(さきぶ)れ(訪問の良し悪し、時間調整を確認する(うかが)い)を曹嵩殿に出して、仲人役を頼んで来い。」

「うう・・・へ~い、行ってきます。」

別室に控えているイーに先触れを頼む為、のそのそと動く糜芳であった。


       司隷洛陽内曹嵩邸客間


「おお、よくぞ参られた糜芳殿。

明けましておめでとうございまする。

遅まきながら、州牧就任おめでとうござる。」

午前中から昼過ぎに掛けて、蔡邕邸でドタバタ話し合いをした後、イーに先触れを頼んだら、「何時でも歓迎致す」と快い返事を貰えたので、慌てて曹嵩邸を訪れて、客間にて歓待を受けていた。


因みに三国志のコ○ンこと曹操も、正月休みで自宅に居り、「何か面白い事がありそうだ」といった、好奇心旺盛な猫の様な目と、ワクワクとした笑みを浮かべ、しれっと曹嵩の脇に控えている。


「は、明けましておめでとうございます。

正月早々に不躾(ぶしつけ)な不意の訪問にも関わらず、寛容にも快く応じてくださり、ありがとうございます。

又、州牧就任は、主上陛下の思し召しに()るもの。

御期待を裏切らぬ様、精一杯頑張る所存です。」

拱手しつつ、出来る限り丁寧な言葉遣いを心掛け、返答を返す。


「ははは、歳に見合わぬ丁重な返事、痛み入る。

して正月早々に、儂を訪ねて参ったという事は、余程の問題でも出来(しゅったい)したのかな?」

心配げに気遣う様に尋ねる、温厚篤実な曹嵩。


(親子でこうも正反対の反応をするとは・・・。

似ても似つかねーな・・・ホンマに親子か?)

自分の事を思いっきり棚に上げて、曹親子を脳内で批評する糜芳。


「は、え~と実は今朝の年始の祝賀朝議で、主上陛下が(おっしゃ)られた薦めに従い、蔡邕殿の息女・琰殿とこの度、婚姻の儀を行う事と相成りまして。」

「早!?今朝の今でもう婚約!?

幾ら何でも、速成(そくせい)にも程があるだろ!?」

呆然とした表情で突っこむコ○ン。


「立場上、任地を長く離れると不味いという事で、蔡邕殿が急かして来まして・・・。」

「え、え~と・・・おめでとう?なのかな?」

僅か半日で予告もなく、人生の山場を迎えた糜芳に、居たたまれなさそ~に祝辞を述べる。


「ありがとうございます。

その婚姻の儀に関連して是非に、お願いしたき議が有りまして、曹嵩殿を訪ねた次第です。」

「ふむ、我らにも貴殿の式に参列してくれ、と言う事かな糜芳殿?」

曹操が先回りして答えた。


「ええ、曹操殿は出席をお願いしたく。

そして曹嵩殿には申し訳ないのですが、是非とも仲人役をお願いしたいのです。

急な話且つ、厚かましい事とは重々承知していますが、頼れる方が貴方様以外いないのです!

どうかお引き受け願えませんでしょうか?」

拝礼して懇願する。


「ヘ?わ、儂に仲人役をして欲しいと?

誠に?本当に?冗句ではなく?」

自分を指差し、信じられないと言った表情で、くどいくらい確認をする。


「はい、無論冗句などではなく、本気ですけど?

急な話だから無理ですか?・・・って、おおう!?

どうしました?何故泣いているのですか!?」

上目遣いにチラチラ曹嵩を眺めると、滂沱(ぼうだ)の涙を浮かべていて、ビビる糜芳。


「・・・うぐぅ・・・やったぞぉ操、儂は遂に仲人役になる事が出来たぞ!・・・うぅ。」

両腕を天に掲げて、某山脈名のような最重量級チャンピオンボクサーの如く、「Aドリアーン」ポーズを決めている曹嵩。


「良かったですなぁ父上。

漸くにして念願が叶い、仲人役に成れて・・・。」

奇態を晒して狂喜乱舞をしている、父親を止める処か、コ○ンは腕を組んで共に喜んでいた。


「え~と・・・どう言う事なのアレ?」

呆然と表情で曹嵩を見つめて指差す。


糜芳から観ればどちらかと言うと、厄介事に近い面倒な仲人役依頼を聞いて、狂喜乱舞している曹嵩の行動原理に理解が及ばず、とりあえずマトモそうな曹操に尋ねたのであった。


「ああ、実はウチの親父殿は、仲人役を頼まれた事が一度も無いのだよ。

何せ最近まで十常侍共の妨害も手伝って、無聊(ぶりょう)(かこ)って無官状態だったから、周りから相手にされなかったのでな。」

ボソボソと、当人に聞こえない様な声量で答える。


「んなバカな・・・夏侯家の惇殿や淵殿など、幾らでも仲人役を頼む人が居たでしょうに。」

「あのな糜芳殿よ・・・コッチの方が、んなバカな事が有るかと言いたい。

惇達から観れば親父殿は、元からの一族・親戚だからわざわざ頼む必要性がないし、当時は無官で後ろ盾とするには弱過ぎて、当てに出来んかった。

なので普通に師に頼んで式を挙げているぞ。

大体一族の筋で考えるならば年功序列、夏侯家か曹家の長老に頼むのが、当たり前だしな。」

糜芳の予測をバッサリと否定して、


「現状でも主上の覚え目出度くはなったし、九卿の大司農と大鴻臚の官職も得ているが、実権の無いお飾り的存在だから、結局仲人役を頼んで来る者は皆無なんだよ・・・まぁ、親父殿自身、温厚で受け身な性質なので、余計なんだろうがな。」

苦笑しながら、はしゃいでいる父親を観る。


「はぁ、そうなんですか?

・・・しかし、そんな初めての仲人役が、私みたいな寒門出身者で、なんかすいません。」

「おいおい、貴殿は天然で言っているのか?

親父殿からしたら、()()()()()()()()()()()()()()、あれ程喜んでいるんだよ。」

無自覚かよと、呆れ顔で話すコ○ン。


「最良、ですか?私と蔡家の仲人役が。」

「世間一般からすればな。

清廉にして実直、直言居士と名高い蔡邕殿と、寒門出身且つ若年(じゃくねん)にして一代で、右庶長(ゆうしょちょう)の官位と州牧の官職を持ち又、楽聖や政治家としても名高い、出世頭の貴殿との間を取り持つのだ。

これ程名誉な事も、早々無いだろうからな。」

世間一般から観た評価を説明する。


「え、出世頭ですか?私が?」

「貴殿今15歳だっただろう?

ウチの長男坊の(こう)と変わらん歳で、九卿に次ぐ州牧という、地方官最高位に就任しているんだぞ。

古今探してもぶっちぎりではないか?」

「はぁ・・・。」

気のない返事を返す。


(んな事言われても・・・周りが勝手に推戴だの推挙だのをして、半強制的に何時の間にか、就任しているパターンを繰り返しているから、全っ然実感が湧かねーんだよなぁ・・・)

内心で愚痴る。


気が付いたら周囲に推されて出世し、保身の為に色々と施策(しさく)(ほどこ)した結果、無意識に名声が上がって、周囲から再度推されて出世していくという、サイクルになっていたのであった。


「清廉実直にして学識高い蔡邕殿と、楽聖として文化人として名高く、軍人からの評判も良い文官の貴殿から、()()()()()()()()()()()()()()()

周囲を探してもこれ程に、仲人役冥利(みょうり)に尽きる事は、滅多にあるまいよ。

中々に気骨(きこつ)の折れる役割だが、その分仲人役と云うのは、世間から高く評価されるモノだからな。」

「へ~そんなモノなんですね~。」

曹操の解説を聞いても、現代人感覚を持つ糜芳には、ピンと来なかった。


現代では仲人役を立てずに、結婚する事が多いのでイマイチ理解し難いが、この時代や国に限らず、日本でも江戸時代ぐらい迄は、仲人と言うのは社会的称賛と名誉を伴う、世界的に立派な役割だった。


何せ仲人に乞われる=立派な優れた大人の証拠・証明であり、社会的ステータスだったからだ。


仲人役を頼んで来る者の、地位や立場と名声が高ければ高い程に、その依頼者の評判に比例して仲人役の者も、世間的な称賛・名誉が高くなり、評価もそれに付随(ふずい)して高くなるモノであった。


そして今回の糜芳の、仲人役依頼は曹嵩にとって、「四世三公」の袁家と「四世太尉」の楊家との、最高位名家間同士で行われた、政略婚姻話とは質の違うモノだが、蔡邕と糜芳という、真っ当な世間から高く称賛されている、真の意味で清流(せいりゅう)派のトップクラスと、同じくして出世頭のホープの両者から、間を取り持つ事を頼まれたという、袁家・楊家の仲人役に匹敵する、最高の名誉が自分の下に転がり込んで来たのである。


どちらかと言うと、日陰者だった曹嵩が欣喜雀躍(きんきじゃくやく)し、Aドリアーンポーズをかまして狂喜乱舞するのは、無理もなかった。


それはさておき、


「しかしながらこう言っては何だが、良くウチの親父殿に、仲人役を頼みに来たモノだな?

もっとマシな人物が居ただろうに・・・。」

「いや~それが・・・様々な要素を取捨選択して吟味(ぎんみ)を重ねた結果、曹嵩殿しか残らなかったと言うか、そのぅ・・・。」

離れた所で、感涙を(そで)(ぬぐ)っている曹嵩を尻目に、頭を後ろ手に掻いて、引きつった笑みを浮かべる。


「消去法かい。

・・・まぁ確かに蔡家の家柄と、貴殿の官職・爵位を考慮すれば、ギリギリ親父殿が適任者になるか。

蹇碩達十常侍周りや、名家閥と折り合いの悪さも共通しているし。

厄介な係累も居ないから、後ろ盾としては無意味だが、後腐れの無さは良しって所か評価点は?」

「ええ、まぁそんな所ですね。」

曹操の素早くも鋭い読みに、コクリと頷いた。


(まぁ、俺の場合は、アンタの将来性が抜群なのを知っているから、推したのも有るんだけどね)

未来の三国志の覇者を観ながら、脳内で呟く。


「ふむ、成る程な・・・はい、では頂こうか?」

スッと手の平を糜芳に差し出すコ○ン。


「うう・・・どうか宜しくお願いしますぅ。」

唸りながら未練がましく、木簡を差し出す糜芳。


「確かに承った。

ほう・・・ピュウゥ♪5百万銭とは又、思い切った金額だな~・・・おい、サッサと手を離せ?」

ギリギリと木簡を綱引きする、コ○ンと糜芳。


糜芳が曹操に渡した(?)現金化可能な木簡は、曹嵩に対する仲人役依頼の謝礼金であり、同時に結婚式に関する諸々の準備費用も兼ねていた。


基本的に結婚式に於ける、会場・料理・出席者の手配といったモノは、新郎側と仲人役が協力して行うのが、この時代では通例であり、花嫁衣装と引き出物等を調えるのが、主な役割の新婦側よりも、煩雑且つ膨大な準備を調える必要があった。


(諸葛亮と黄月英の様に、嫁さん側が式の準備・手配をするのは、かなり珍しい例外)


しかも糜芳自身に、手伝ってくれる係累が居らず、ほぼ仲人役の曹嵩と、その一族に丸投げ状態になるのに加えて、期間も無いというオマケ付きである。


あらゆる事象が特急料金となり、費用が跳ね上がるのを見越した、蔡邕からのアドバイスを受けて(ついでに何進から、3千万銭せしめたのも知っているのも併せて)、5百万銭の大金を準備費用として、曹操に渡したのであった。


因みに当人に渡すのは、「金銭目的で引き受けた」と悪評が立つため、コッソリ配偶者の妻や子息等に渡すのが常識である。


「ええい、未練がましい!・・・ぬぬぬ、ふん!確かに頂戴した。

父上!浮かれている場合ではありませんぞ!?

時間がありませぬ!急ぎ結納品を調えます故、何時でも糜芳殿を伴って出立して、蔡家と婚約の儀を交わせる様、支度を整えてくだされ!!」

準備費用をふんだくった途端、浮かれている父・曹嵩を叱咤し、テキパキと指示を送る曹操。


「お、おう?・・・え~と、え~と?」

「とりあえず身形(みなり)を整えてください父上。

誰ぞある!父上が仲人役に成られ、婚約の儀に臨まれる!それに相応しい衣装を頼む!

又、大急ぎで結納品を(あがな)って参れ!金に糸目をつけずに早く!金を惜しまず時間を惜しめ!」

どうすれば判らずパニクっている父を宥め、即座に使用人を呼んで進行を代理する。


「おお・・・矢鱈詳しいっスね?」

「うん?当然だろう。

少し前の北部尉時代に、何人もの部下の仲人役を務めているからな。

回数を踏めば自然と詳しくもなるさ。」

何て事はないと肩をすくめる。


「ホラ、貴殿も他人事ではないだろうが!?

此処に居っても邪魔にしかならん!

サッサと貴殿も身支度を整えて参れ!」

顎で控えている使用人を促すと、


ガシッ!!


「さぁ、糜芳様此方へどうぞ。

急ぎ衣装と髪を整えましょうぞ。」

「へ?え?ちょっとぉ!?」

ズルズルと引きずられていくのであった。


こうしてほぼ蚊帳(かや)の外な状況下でも、とある「治世の能臣」のお蔭で、着々と結婚式に向けての準備が、手早く調っていくのであった。


                    続く

え~と、すいません。


今話で書ききれず、次話も結婚話が続きます。


相変わらず文章を纏める技能が上がらず、ご迷惑をお掛けしております。


それでも楽しんで読んで頂けたら、嬉しいです。


優しい寛容の心と、評価をお願いします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 仲人を頼まれて大喜びしてる曹嵩ぱっぱが可愛い。
[一言] 曹家に仲人を頼むのはこれまでの経緯から予想通りでしたが、このままストーリーが進むと誰も書いたことのない話が書き上がりそうですね。
[一言] 昔の結婚式って本人よりも周りが頑張るイメージ
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