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プロローグ

身体がズタボロだ。

強く打たれた胸当ては歪み熱線に晒されたグローブは焼け焦げ肩の裂傷からは血が滲んでいる。


目の前に迫り来る古代兵器の群れ。

立ち上がろうにも身体が言うことを聞いてくれない。早まる鼓動と頬に伝う汗。


古代兵器ライテンから放たれる光線。もうだめかと諦めと共に私は目を瞑る。だが、いつまで経っても身体を襲うであろう衝撃と痛みが来ない。不思議に思い目を開けると────


霞む視界の中、朧気に見える背中。


「団長⋯?」

「おう、大丈夫か?それと前に出すぎだ」

「大丈夫ですか?リルさん、今回復しますね(大変です、酒カスが死にそうです!)」

そこには大剣を肩に担いだ剣士と小さな可愛らしいサポーターの姿があった。



☆☆☆



 私の名前はリル、弓と細剣を使い分けて戦闘をするエルフ族の女の子だ。年齢は聞いてはいけない!そしてクラン『月影剣』のメンバーの1人である。


 クランというのは冒険者ギルドに所属する冒険者が集いパーティー以上の人数でダンジョンの攻略や遺跡の調査、盗賊の討伐等を行うために組む大人数の集団である。


 基本、パーティーは3人から7人で組み行動する、それ以上の人数になるとクランという形でギルドに登録し活動するようになる。


月影剣は総勢31人からなる中規模のクランだ。クランの全員で纏まってダンジョンに挑むということはなく。基本はパーティーを組みパーティー同士で連携してクランとして活動するのが主である。


 そして何故か私は最精鋭パーティーに組み込まれることが多い、不思議である。


 私がこのクランと出会ったのはダンジョンの中だった。クランに入る前はソロでダンジョン探索をして日銭を稼いでいた。自分で言うのも変だけど腕にはそこそこ自信があったので、難易度の高いダンジョンの中層で活動することが多かった。


 ダンジョンとは世界各地に存在しており、ダンジョン毎に出現するモンスターや地形、階層などが変わってくる。そして階層が増える毎に攻略難易度が上がる。深さによって上層、中層、下層、深層に分けられ、ダンジョン毎に振り分け方は違う。


 1〜10層の小規模ダンジョンは比較的に難易度が低く初心者におすすめの場所である。10〜50層のダンジョンは中規模ダンジョンと呼ばれほとんどの冒険者がこの領域で活動している。そして私が通っている大規模ダンジョンはベテラン冒険者のパーティーが挑み数々の伝説や功績を残している。逆に言えばそれほど危険と隣り合わせだということだ。


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