右左は中学三年生
青春です
右左は充実していた。学業はもともと成績優秀であったし、部活は帰宅部だったのでありとあらゆる運動部のヘルプに駆り出されていた。
陸上短距離全中1位
水泳全中1位
柔道個人戦2種目1位
数え上げたらきりがないのである。
プロレス興行からは学業を理由に引退、絶対王者として勝ち逃げだ!と批判されたりもした。
本多桜香との恋愛も順調で、時間のとれるときにプラトニックな恋愛を重ねている。
『ねーねー右左くん!今度映画行かない?』
『いいね!桜香!何みたいの?』
『えーとね…。』
桜香は一人っ子だ。戦国時代に飛ばされる前は当たり前にいたのだが右左が改変した現代では、一人っ子はマイノリティである。
そんなことを繰り返す日々が続き、秋空がひろがるころ二人のお付き合い10か月記念をどうするか盛り上がっていた。そこで桜香が提案する。
『ねーねー右左くん、ちょうどその頃パパとママもね結婚記念日のお祝いでヨーロッパ旅行に行ってるの!だからあたし右左くんに手料理つくってお祝いしたいな!いいかしら?』
『桜香の手料理か!千里浜なぎさドライブウェイでのサンドイッチもうまかったしな!めっちゃ楽しみだよ!』
実は右左と桜香は手をつないだり腕を組んだりはしていたが、非常にプラトニックな恋愛を続けていた。けなげである。
そして、桜香プロデュースのお付き合い10か月記念日の日が来た。ランチとディナーを食べて部屋でペイパービューの映画とかをみてのんびりゴロゴロ過ごす予定だ。
桜香のランチはとってもヘルシーで美味しかったデザートのプリンも最高!
『ねーねー右左くん!私の部屋で動画見てゴロゴロしよっ♪』
『わかった!いくいく!』
右左はウキウキしながら桜香の部屋に入った。ようく考えてみたら生まれて初めての女性の部屋だった!ドキドキする!
『右左くん!ここ座って♪』
『わかったよ』
ベッドをソファーかわりにして二人は動画を見ている、時々手をつないだりして。
動画を見終わり右左は桜香に感想を言おうとする。左隣の彼女を見る…桜香も右左を見つめる。
二人は自然にお互いのファーストキスを交換しあった。しかし縮んだバネがよく跳ねるように10か月のお互いの想いは激しく絡み合い、二人は熱く肉体言語で愛をささやきあうのであった。
『右…左くん恥ずかしいよぅ』
『桜香綺麗だよ!』
甘い時間はあっという間に過ぎる。
恥ずかしい気持ちをまぎらわすように桜香は、下着をつけ服を着る。
『ちょ…と。ローストビーフの様子をみてくるから!』
パタパタと階段をおりてキッチンへとかけて行ってしまった。
右左はその筋肉質な均整のとれた肉体の汗をタオルで拭い服を着た。
『僕は絶対に桜香を幸せにする!』
それは可能であろう。何せ個人でみた世界中の億万長者の頂点は前川右左なのだから、あとは愛情と人間性だけなのだ。それでさえ実年齢よりも三才ちかく生きて修羅場を潜り抜け続けている右左の精神はすでに大人である。
二人はゆっくりディナーを済ませて右左は帰宅する。帰りしな玄関でまたキスを交わす二人。
『じゃ、帰るよ桜香』
『うん♪とってもしあわせだったよ♪』
『俺、必ず桜香を幸せにするから、これからもよろしくな!』
『もう!照れくさいから帰って♪』
こうして右左は帰宅するのであった。
このあと大変な事件が起こるとも知らずに。
天国から地獄へ




