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槍の又左一代記  作者: 依田cyber良治
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右左のホワイトデー

トラック5台は大変!

右左は自力でのホワイトデー克服は無理と諦めて業者を雇った。しかしカードには1枚1枚短めのメッセージを添えた。作業に取りかかったのは2 月15日からである。総数3000枚のカードには血痕が滴り落ちそうであった!!


毎日二時間を作業限度と決めて…。


1枚に5分で1時間で12枚…2時間で24枚。

10日間で240枚…。ダメだ!まったく間に合わない!!


そこで業者から提案があった。今までの240枚から後60パターンを手書きにして計300枚それを10枚づつ精密印刷…手書きにしかみえないものにしてランダムにカタログと梱包して送る。

可能であればナンバリングをして一人だけに特別なプレゼントを贈る。


という内容だった。右左は藁にもすがる思いで提案を受諾する。アウトソーシングとは良く言ったものだ。


こうして2週間で全てを終えた右左は安心して眠ることが出来る日常を取り戻した。カタログプランは送り主の品物の3倍になるようにセッティングしてあるが、中には高級マンションの一室の名義と鍵もあったので、お返しに非常に苦難した。結局一戸建てを返すことに決めた。


もうよくわからない。


ホワイトデー前日の夜に配送されることが決まり、前日の夜にナンバリングの抽選会がSNSの生放送で行われた。閲覧者25万人…。


もうよくわからない。



抽選の結果は!!《255》と出た!


《255》は誰か!?


なんと!!


それは!!


学級委員長の本多桜香であった!!


高級レストランでのフルコースデート権である!


右左はインターネット越しに話しかける。

『本多さん来てますか?』

コメントに帰ってくる。


☆本多桜香…来てます♪( 〃▽〃)


『良かった!明日の夕方からなのですけど予定大丈夫でしょうか?なんなら日程あわせますよ』


☆本多桜香…塾とかないから大丈夫!( 〃▽〃)!


『そうしたら待ち合わせ場所はDMでしましょう』


☆本多桜香…うん!( 〃▽〃)!


これは本多桜香のコメントだけを抜いているが、キャーキャーとか嫉妬めいた悪口とか大変な騒ぎだった!!


僕は母さんに頼んで本多さんを警護するように依頼した。


母さんは…。


『未来のお嫁さんかもしれないものね!気合い入れて警護させるわ♪』


だって、はぁ。。



翌日、僕は普通に学校へ行く。教室に入ると本多さんの姿が見える…のだが、決してこちらを見てくれない。困ったなあ。


『本多さんおはよ!』

『ま、前川くん…おはよ…。』


様子がおかしい。


そしてそして授業はあっという間に終わり、僕はダッシュで帰宅。着替えて待ち合わせ場所の香林坊へと向かう。

待ち合わせの五分前だ、よしよし。


辺りを見回しても本多さんの姿はない。


あれ?と思うと真後ろに本多さんの姿はあった!


『え!?』


真っ白のワンピースに真っ白のコート。そして素敵な髪飾りも良く似合っている。普段学校ではもちろんノンメイクだがうっすらと化粧もしているみたいだ。



『綺麗だ』



思わず声に出してしまった!!僕の心臓は高鳴り止まらない!!え?え?え?



『前川くんお待たせ、お店予約してるんだよね?早く行こう♪』


本多さんは僕の手をとって歩き出す。


『いや!そっちじゃないから!こっちだよ!』


僕は本多さんの手をそっとにぎり返して、予約したレストランへと向かうのだった。まさかこのことで僕たちが来年結婚するだなんて…この時は少しも思わない二人の最初の歩みだった。




え!そうなの?ラブコメやん!( 〃▽〃)!

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