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槍の又左一代記  作者: 依田cyber良治
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江戸前寿司が食べたい

金沢片町の寿司居酒屋だいだい、何を食べても美味しいんだよね!金沢来たら寄ってきまっし!


ブックマークよろしくお願いします。

僕の日課は朝の調練で配下を鍛え上げ、その後は朝食、そして研究所での新兵器開発だ。

何故か昼食を誰も食べないけど僕は昼食を食べる。

この頃の日本では一日二食が一般的な食生活のようだ。

皆さんお腹が空かないのかなあ?


午後は調練の日もあれば軍議の日もある。

本来であれば、馬大将の僕は軍議には参加出来ないはずが、何故か毎回呼ばれます。


織田軍は、半農武士ではなく純然たる軍人で構成されている当時としては画期的なシステムでした。織田信長という人物は本当にすごいなあと思います。

当時の武士は兼業農家が多かった為に農繁期には戦を避けるのが暗黙の了解だったからです。きっと日本全国で唯一織田軍だけが年間を通して自由に戦略的な軍事行動が出来たのだと思います。

信長さまはうつけ者と内外で噂されていましたが、決してそうではありませんでした。


信長さまは有能であれば、農民でも配下に加えその能力を活かす才能をお持ちでした。

学校の授業や本で読んだ織田信長さまのイメージは第六天魔王、キレキャラだったのですがまったく違いました。実に好奇心旺盛で理知的でありながらユーモアのある寛容な人物でした。


『利家、お主はまた面妖な物を作っているそうじゃな?』

『ははっ!蒸気機関を活かした大型船を作りました。軍艦と言います。』

『ほほう、してどのくらい速いんじゃ?どれだけ遠くの海までいけるのじゃ?』

『信長さま、東の海の果てには途中、小島がありその先には大きな陸地がございます。そこでは、金や黒い油が得られますので私は織田家の繁栄のため、日の本のため、天子さまのためにも、その資源を得たいと存じます』


『ふむ、我らはそなたの武具で京を目指せばよいということか』

『信長さま、私が作り上げた武具は人を殺す物ではありませぬ、あの異様を目にすれば自ずと誰しもが信長さまの配下に加わるでしょう』


『さもあらん』

『威嚇射撃でさえ多大な死者が出るでしょう、相手の臆した時に、信長さまのお心で皆を織田家に加えてくださいませ!半年ほどで私は戻って参ります故に』

『で、あるか。利家よ!そなた誰を伴って大海原をいくのじゃ?』

『甥の前田慶次郎をと』

『あのかぶきものか!わははは!それは良い!』


僕は令和の頃の記憶を探る。

たしか、ちょっと前にコロンブスがアメリカ東海岸あたりに到達してたよな?


『信長さま!大陸を統治するための全権を委任していただきたく存じます。遠方から連絡は頻繫には取れなくなりますもので』

『よかろう!切り取り自由じゃ!すべてそなたの領地にせい!』

『お待ちください信長さま、かの地は信長さまのための地であり、日の本のための地であります!』

『そなたには欲がないのか?』

『いえ!ございます。事の成就のあかつきには加賀周辺の地が欲しいです!』

『加賀ときたか…よかろう、そなたが帰るまでは加賀の地は手をつけまい、おのれの力で存分に切り取るが良い!』


やったぜ!言質とれたよー!


『ありがたき幸せ!』


そして、夕げの時刻が近づいて来た。


ああ…寿司居酒屋だいだいの寿司食いてえ。

家族で時折通った馴染みの店である。

ちょっと炊事場へ行ってみるか!

この時代の寿司は『なれずし』という熟成されたものばかりで、僕はどうしても江戸前寿司を再現したい欲求にかられた。

だって、ひと月は船上暮らしやん。


調理を担当している板前の大八に声をかける。


『ちょっと隅をかりるぞ』

『利家さま!どうぞどうぞ!必要なものがあれば何でもおっしゃってください』

『それはありがたい、炊きたての米と酢、塩砂糖、出来れば新鮮な魚はあるか?』

『鯵がございます!』

『四匹ほど所望する』


おー!めっちゃ新鮮やん!生で食べれるやーん!!


『平たい桶はあるか?』

『どーぞどーぞ』


完璧!

酢でしめた鯵と生の鯵で、遠慮なく江戸前寿司を作る。

途中、大八がジーーっとこちらを見ているが気にしない。

酢飯OK、ネタもOK

よーし!握っちゃうぞ!

大八がとなりにいる…え?気配消せるん?

やばいじー。

はい!完成!


『大八、食べてみるか?』

『利家さま!よろしいのですか?』

『かまわんよ』


二人でパクっもぐもぐ。。。

マジ泣きそう、うめえ。


『と、利家さま!これはなんたる美味!』

『そうであろう、そうであろう』

『こんなところで何をしている!』

耳元で囁く声…信長さまやーん!

『げほっ!の、の、信長さま!』

『利家よ、落ち着かんか。なんだこれは?また面妖なものを作りおったな?』

『あーっ!はーっ!にぎり寿司という創作料理でございます!』

『で、あるか』

パクっもぐもぐと躊躇無く信長さまはにぎり寿司を食べ始める。


おいおい、毒味しよーぜ。無用心過ぎるやろ。


『利家よ!お主の才はどこまでも及ぶのか!?』

『何をおっしゃっているのかわかりません』

『この!たわけ者ー!こんなに旨いものを何故今まで隠していた!ん?』

『兵器を作ってたからです。はい』

『で、あったな』

信長は大八をにらむ。

『大八よ、新鮮な魚や貝が手に入ったら、先ずはにぎり寿司にせい!』


気に入ったんかい!


というわけで遠洋への旅の前に、江戸前寿司が織田領地に広がっていったのであった。



本当にお寿司食べたいです!


加筆修正と校正済みです。(二回目の校正済み)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 現代の江戸前寿司を食べたくて信長の時代で再現しちゃう主人公が良い! [気になる点] 「なれずし」がどうゆうものか気になる [一言] 現代の食文化を信長の時代で再現する様子をもっと読みたい!…
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