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槍の又左一代記  作者: 依田cyber良治
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白山ひめ神社と米粉キッシュQUI

実話ですね、ほとんど。

試合のあと、2日ほどラスベガスで楽しんだ私たちは大満足で日本へ帰国する日を迎えた。

もう少し長逗留をしてベガスを満喫してもよいのだろうが明日子さんが日本での仕事の予定を控えているので仕方ないのである。

小泉明日子さんは色々なクリエイティブワークをされているが、今回は『金沢昔語り』ではなく『日本神話』をテーマに舞台を構成するらしい。


ファーストクラスの席の並びに、ジャックやアルが混ざっているのは気にしないでおこう。


羽田空港国際線ターミナルで大勢の人の出迎えややマスコミの取材をいなしてからサッサと東京駅、そこから北陸新幹線で金沢へ。

長いようであっという間の空と列車の旅であった。


『パパ!なんか金沢帰ってくるとおちつくね!』利家さまの右左ぶりは日に日に進化している。

『そうだな利家さま』

『パパ!それじゃ、せっかく右左マネしてるのに、僕の立場ないやんけ!』

『ごめん、ごめん』

『右左ちゃん♪お勉強偉いわ♪』

『ママ、それもこれも明日子姉さんのおかげだよ!』

『右左くん!あともう少しで学校いけるね!明日子さん頑張っちゃうから♪』

『はい!よろしくお願いいたします!明日子先生!』


バスは荷物も多く面倒なので大型タクシーを予約しておいた。ドライバーさんが。

『前川右左選手!?素晴らしいエキシビションマッチをみせて頂きました!感動です!』

と大変に驚きつつも利家公の試合に余程の感動を覚えたのか興奮冷めやらぬ感じであった。


私たちは荷物もどんどん乗せてもらってタクシーで桜橋近くの自宅へと向かう。

その間の15分間ドライバーさんが、アナウンサーのように実況をちゃべちゃべと続けていたのが印象的だった。現場の空気感と放送されて観られている人たちの誤差がとても参考になった。色々な意味で。

自宅へと到着し、私たちは荷物を下ろす。ドライバーさんも張り切って手伝ってくれる。

明日子さんは住まいの場所が違うのでそのまま乗っててもらう。


『今日子ちゃん!来週末のQUIのイベント来てね♪』

『もちろんですとも!先輩の語りはとっても深いから大好き!』

『明日子姉さん!僕も行くね!』

『じゃ、パパも行く!』

『『どーぞ!どーぞ!』』


いや、ママはわかるけど…利家さまのボケってどうなの?これもまた現代社会に適応している証か。


それからの1週間はジャックやアルが毎日来ることくらいで、明日子さんは舞台の仕上げのため来られない。

そして、明日子さんの語りのライブ当日その日が来た。

私の大型ワンボックスカーの後ろからフェラーリやランボルギーニが追従してるのは気にしないでおこう。

まずは、白山ひめ神社に参拝することにしている。本来の参道の駐車場に停めて、階段を登る。

ジャックとアルがアメイジング!なとど叫んでいる。オービュティホー!だって。

確かに美しい参道だ。

どうやら通訳の人を連れてきているみたいだ。

参道の途中左手に小さな滝がある。ささやかだが荘厳な景色だ。

そして、参道を登りきり鳥居の前で一礼。

そして、手水舎で手と口を清めて、入り口、本殿、奥宮で拝礼する。


ぱん!ぱん!


ジャックやアルも通訳さんの案内でちゃんとやっている。

今日は快晴なのでそのままあるいて、明日子さんの語り、日本神話の会場である『米粉キッシュの店QUI(クーイ)』まで歩く。実に爽快だ。

ママは利家さまと色々話している。本当に家族に見えるのが不思議だ。

オレンジ色の看板が目印で弁慶橋もある風情ただよう店、QUIは大変な賑わいだ。

まだ、開演まで1時間もあるというのにだ。

入り口を入ると『いらっしゃいませー!』と明るい声が響く。

すると…髭を生やしてサングラスをかけた怪しい男が人当たりの良さような笑顔で近づいてくる。


『小泉明日子さんのお知り合いですか?』

『はい、そうですけど…。』


怪しい男は慣れた手つきで名刺入れを出して。

『初めまして、依田cyber良治と申します。本日はごゆっくりなさってください。あちらに米粉キッシュや飲み物もございますので、どうぞお楽しみくださいませ』

『ありがとう。ゆっくりさせてもらうよ』

『はい!それでは後程』


それから、ジャックやアルにも英語で依田氏は話しかけている。ジャックは依田氏のTシャツの(YODA CYBER RYOUJI) の文字を見て。


『わおー!ヨーダ!ユア!マスター!』などと叫んでいた。ほっておこう。


私はキッシュ2つとソイラテ、他皆好きずきに注文を済ませ席に着く。ジャックとアルと通訳さんも一緒だ。


『ヘイ!ミスター前川!この店は素晴らしいね!』アルはばくばくと米粉キッシュを頬張っている。ぼろぼろこぼしすぎやろ?


『ヘイ!右左!もっと食べなきゃ強くなれないぜ!』ジャックは米粉キッシュを10個も食べている。

『なにいってるのジャック、負けたの覚えてないんか?』右左は挑発的な視線をジャックに送る。

『右左!アメリカンジョークよ!あははは』

ジャックはジャックで利家さまに親しみを覚えているみたいだ。


ママは窓際に置かれた白い器をじーーっと見ている。確かに見たことない楽器?だ。


開演時刻が近づいてくると、どんどん来客が増える、これも一重に『小泉明日子』という、語り、イラストレーター、漫画家、エッセイストという素晴らしい才能と人柄の彼女の影響力だろう。


先ほどの怪しい男が後頭部に白い面をつけて現れた。そして、マイクを取ると。


『皆様、本日は米粉キッシュの店クーイにお越し頂き誠にありがとうございます。ただいまより、小泉明日子による語り、日本神話、国生み、天岩戸を開催いたします!それでは小泉明日子さんをお呼びしましょう!盛大な拍手でお迎えくださいませ!小泉さん!どうぞー!』


ぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱち

ぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱち


明日子さんが男からマイクを受けとる。


『皆様、こんにちは小泉明日子です。それでは、さっそくはじめましょうか』


普段の明日子さんから、すーっと雰囲気が変わる。

白い楽器の男に目配せすると…。


二拝二拍手一礼



ゴーンうぉんうぉん…と清らかでありながら圧のある音がQUIの天井まで響く、そして。


キラララーン


ひふみ よいむなや こともちろらね

しきる ゆいつわぬ そをたはめくか

うおえ にさりへて のますあせえほれけー


チーン チーン チーン


『はじめ、すべてがまざりあっていた…。』


明日子さんの声は深く。

とても、心に響く。


国生みが終わり、またあの白い楽器が響き。

天岩戸へと進む。


『天ノ岩戸、イザナギはようやく黄泉の国から、明るい地上の葦原の中つ国に戻った…。』



小一時間くらいだっただろうか。


チーン チーン チーン


そして、二人は深く頭を下げる。


ぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱち

『アメージング!!』アルのテンションがやばい!


依田氏がマイクを取ると。


『皆様、最後までお聞き頂き誠にありがとうございます。本日は投げ銭、ドネーションライブとなっておりますので、ふるってこちらの大きな箱へお気持ちをお願いいたします』


今日子が一番乗りでお金を入れていた。大枚である。ラスベガスで稼いだので大丈夫だろう。


聞いていた人たちのほとんどが入れ終わったあとに…アルが立ち上がった。依田氏に近づくとドサッと万札の束を入れていた。


『サンキュー!ミスター!アル!』

『ユア!ウェルカム!』


それから、ジャックも束でドネーションをして通訳を通じて会話をしていた。依田氏は場を離れ人々へ挨拶にまわっている。そして、私のところへ来た。


『いかがでしたでしょうか?前川さま』

『いや!ビックリしたよ!日本神話とあの白い楽器はぴったりだね!』

『あれは、水晶でつくられた楽器、クリスタルボウルというのですよ』

『おじちゃん!カッコよかったよ!』

利家さまの右左ぶりは絶好調である!!


『ありがとう』


こうして、交代して明日子さんが来た。

『今日子ちゃん!どうだった?』

『先輩最高!今回もコラボレーションすてきだったよ!』

『今日子ちゃん大好き!ところであんなにお金くれたけど大丈夫なの?』

『先輩っ!楽勝よ!』

ステージは見事に無事に終了した。

そして、少しだけ残っていた米粉キッシュをジャックが買い占めて食べ尽くしたのは余談である。







著者登場させてみました!w

(校正済み)【三度目の正直なるか?】


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