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槍の又左一代記  作者: 依田cyber良治
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書き換えられる歴史

織田信長様の命により研究所所長兼馬大将になった僕は、『史実』?それなに?という感じで積極的に働きます!


ブックマークでの応援よろしくお願いいたします!

僕は清洲城近く五条川沿いに製鉄所を備えた研究所を建築した。

これは水車を用いた強力な送風機を使用した高炉であった為に、高炉をつくるのに多少手間取ったが、小規模高炉としては充分に稼働する性能をもたせることが出来た。

高炉の温度は1200度にも達して現場はとても暑い。

本来の戦国時代のたたら製鉄は人力で送風機を稼働させていたため高炉の温度は800度程であったことを考えると、僕の設計した高炉から作り出される製鉄の品質は当時の世界トップレベルといえると思う。

現場ではたたら衆と呼ばれる者たちが汗を流しながら作業を行なっている。

僕は現場を視察しながら、現場の長から色々話を聞く。必要なもの足りないものなどを聞き出して生産性を上げる必要があるためと、労務管理、労働環境を日々改善させるためだ。

本当に良く働いてくれるのでより良い職場を提供したいものだ。

この研究所で作られる物は武器が主であり、人を効率良く殺すための研究開発である。

せめて、研究所の内情はホワイト企業にするのだ!と僕は心に決めている。



それにしても…エアコンないし熱いわ!

僕は申し訳ないが真っ先に根を上げて高炉のある部屋から出る。

向こうの時代ではエアコン生活に慣れていたから仕方ないよね?


少し日が経つと密偵を通して依頼していた数十丁の種子島を確保出来た。

要するに火縄銃と呼ばれている銃をゲット。

これを元に設計図を書くのに…筆じゃ無理なので、イライラしてついでに黒鉛を加工して鉛筆を作成した。

これには信長さまも驚いて、色々な書状を鉛筆で書き始める始末…。まあいいか。


鍛冶職人の八十吉と相談しながら、火縄銃本体、薬莢、火薬、弾丸、そのすべてを令和で学んだ遥か未来の知識を総動員して改造に改造を重ねた。そして!ついにリボルバー式のライフリング銃と銃剣の設計図が完成したのであった。

花火師の田吾作さんも、面白がって取り組んでくれてとても大助かりだった。


田吾作さんに黒色火薬の配合を教えたら、2週間であっという間に完成させてきた!マジか!

日本人は発明は不得手だけど応用能力は本当に高いなあと改めて思い知らされる。

こっちはまだリボルバー式のライフリング銃剣の鋳型も半分なのに。

薬莢とか弾丸もまだだよ。


蒸気機関の作成は僕が担当。

八十吉さんのチームが余りにも優秀過ぎてどんどんパーツが出来て来ます。

流石に溶接は出来ないので、ボルトナットで頑張ってます。


蒸気機関が出来ると銃身のライフリング加工がとても楽になるので、急ぎ目に完成させちゃいました。


蒸気機関!これは産業革命の前倒しです。

きっとこれは様々な物に変革をもたらし人々の暮らしに少なからず影響を与えるだろう。

僕は穏やかな変革を望んでいるが実際にはどうなるだろうか?


そして、なんと!

色々と頑張った甲斐があって一年でリボルバー式のライフリング銃剣が完成しましたー!ぱちぱち!

これは!信長さまに報告しなければならない!


『信長さま、利家でございます!』

『利家か。此度は何用じゃ?』

『新式の銃が完成しましたので、是非ともお披露目をさせていただきたく存じます!』

『苦しゅうない!案内せい!』

『ははっ!』


こうして、信長をつれて試験射撃場に着く。

ターゲットは、50m 100m 150m 200mに設置してある。それぞれに、円形の的と鎧兜が並列してある。


『利家、早速始めよ!』

『それでは、一番手前の的二つから始めます、撃ち方構え!撃て!』


ドーン!!カチャ、ドーン!!


研究所の職員が走りよっていく。

『的中心部に弾痕確認しました!鎧兜は背中まで貫通しております!』

『次の的へいくぞ!撃ち方構え!撃て!』


ドーン!!、カチャドーン!!


『ターゲットワンと同様です!』

『次!』


ドーン、ドーン!カチャドーン!ドーン!!!


結果的に200m先の的と鎧兜も見事に貫通していた。



僕は新たな指令を出す。

『銃弾の補給急げ!一番遠い的と鎧兜に6連射せよ!各3発づつ狙うように!急げよ!連射だ!構え!撃てーー!』


バンバンバンバンバンバン!


『全弾命中!鎧兜は貫通です!』


『信長さま!いかがでござりましょうか?必ずや戦の有り様を変えうる武具だと思います』


『で、あるか。利家!1日でいくつ仕上げることが出来るか?』

『はっ!現在の生産規模ですと1日30丁でございます』

『で、あるか。今は何丁あるのだ?』

『同じ型式であれば300丁ございます!』

『で、あるか。1000丁に至ればすぐに知らせよ!わしが美濃を平定してみせるわ!どんどん作れよ利家!10000丁に達すれば武田を討ち滅ぼしてみせるわ!わっはははは!』

『信長さま!高炉をもう一つ増設してもよろしいですか?10000丁までの期間が半減されます』

『やれい!利家!』

『ありがたき幸せ!』


こうして僕は高炉の増設をし、三日後には1000丁、一か月後には10000丁のリボルバー式ライフリング銃剣を完成させた。



蒸気機関という産業革命とリボルバー式ライフル銃剣。

利家こと右左の手によって、歴史は大幅に歪められたのであった。




さて、どうしようか。

寿し居酒屋だいだいに行きたいけど、主人公未成年だしなあ(加筆と修正と校正済み)これで、誤字脱字があったら「オマエ、どこに目がついてるんだよ?」って感じですよねー。


ブックマーク、高評価、感想、レビュー心よりお待ちしております。

(校正二回目済み)【三度目の正直なるか?】

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― 新着の感想 ―
[良い点] 鍜治職人と花火師さんまで出てきて、主人公を軸に武器がどんどん出来ていく様が面白い! [気になる点] 特になし [一言] 主人公が自分と信長さまの期待に沿って武器を首尾よく作っていく先が気に…
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