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そして僕は空を見上げた。Prolog


まぁ、どうどう、落ち着いて?読んでみ?







ここは危険だ。




ここは安全だ。




ここは……




ここは…………




まだ12歳前後の少年少女達10人が、屈強な大人達に連れられて森の中を歩いている。



「リュークさん!この雑草みたいなのなんて名前なんですか?」


「あー、そりゃマイケル草じゃないか。よく見つけたな」


「向こうに一杯あったよ!」


「そうか、みんなに遅れない程度に採れるだけ採ってくるといい」


そう言って、走り出した少年を微笑ましく見送るリューク。


そこへ、息を切らした斥候が姿を現した。


「はぁっ!はぁっ!リューク!大変だ!ヴェントスドラコだ!!」


「なにっ!?ここはヴェンテッラからは大分遠い筈だぞ!?」


「恐らくハグレだ!」


「ちっ!お前ら!探索は中止だ!急いで(ふね)に乗り込め!



少年少女達と大人達は、大急ぎで停泊中の舟に乗り込み、その場から逃げるようにそそくさと逃げ失せた。


「全員いるな!」


「「「はい!」」」


「……ウィルは?」


「…?……ほんとだ、ウィルがいない!?」


「どこではぐれたんだ!?」


1人居ないことに気付いた少年少女達は、操舵している空員(くういん)に戻してくれと頼む。だが、空員は少年少女達の言葉は聞かず、「もう手遅れだ」と戻そうとしない。


「アレックス、ウィルを最後に見たのは何時だ」


空員に群がる少年少女達を横目に、リュークは自分と共に彼らを教育していたアレックスに尋ねる。


「あー、確かー、そう、ウィル君がリュークさんにこの雑草はなにかとマイケル草を持ってきた時じゃないかな?」


「リックが戻ってくる直前か…引き留めとくべきだったか…」


「仕方ねぇ、俺達やお前達冒険者は常に死と隣り合わせだ。あんまり気に病むんじゃねぇぞリューク」


「メイソン…」


いつの間にか、少年少女達は船尾の方へ行き、さっきまでいた場所を見つめていた。





きゅぃぃぃぃいいいいいいい




「そして僕は空を見上げた」




青い空には、緑色に煌めくドラコが遊ぶように旋回していた。







ドラコ=ドラゴン=羽根付きトカゲ


言ったら大抵のドラゴンは怒る!気を付けよう!

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