GW1日目
今日からGWだ。と言っても特にするこも、用事も何も無いが。僕はそう思いながら、机にレポートを書く準備をしていた。
(面倒なことは早めに終わらせることが一番だからな。)
僕はレポートを始めよう。と思ったが、喉が渇いたので、冷蔵庫に飲み物を取りに行くことにした。冷蔵庫を開けてみると、中に飲み物は一つも入っていなかった。
「マジかよ...」
飲み物を手に入れるために、僕は財布を手に、家を出たのだった。
家の近くに自販機はあるのだが、缶ジュース一本じゃ足りない気がしたので、少し遠くにあるスーパーに行くことにした。スーパーまでは家から歩いて5分なので、それほど苦労もなかった。
僕はスーパーで、目当ての飲み物とお菓子を買い、家に帰ろうと思った。帰り道に歩いていると、本屋を通りかかったので、
(そういえば、あの本の新刊が最近発売されたんだったっけな。買いに行くか。)
と思い僕は本屋の中に入った。
(さて、本を探すか。)
僕は本を探そうと、いつも新刊が置いてある場所を目指した。新刊の場所に行ってみると、目当ての本はかなり売れていたが、まだ数冊残っていた。僕は本を手に取ろうと手を伸ばしたとき、誰かの手と当たってしまった。
「すいません!」
「こちらこそすいません!」
(ん?聞き覚えがある声だな。)
と思い、顔を上げてみるとそこには、牧野さんがいた。
「え、佐々木君じゃない!」
「牧野さん、何故ここに?」
「欲しい本があって、買いに来たんだけど、佐々木君は?」
「僕も同じ理由だよ。『影に隠れた光』っていう小説の新刊を買いに来たんだけど。」
「私もその本を買いに来たんだ!」
どうやら僕と牧野さんの目当ての品は同じ物だったらしい。びっくりだ。とてもびっくりだ。
「へー。佐々木君もその本好きだったんだ。」
「まあ、すごく面白いし、普通思いつかないトリックが出てくるのがとても大好きかな。」
「分かる!前巻の黒服の人のトリックはすごかったね!」
「ほんとすごかったね!」
牧野さんと少し話し僕は、本を買いに行った。
「じゃあ、月曜日に会おうね!レポート忘れないようにね〜」
「じゃあね。」
僕は牧野さんと別れの挨拶をし、レジに向かい本を買って家に帰った。
家に帰ると、母が仕事から帰っていた。
「清。冷蔵庫の中の飲み物が無くなっていたから、買っておいたよ。」
なんてこったい。母よ。僕も飲み物を買いに行ったんだが...
「あら、清も飲み物を買いに行ってたのね!まぁ、何て運が悪いこと。」
「まったくだよ。母さん。」
僕はそう言い、冷蔵庫に自分が買った飲み物を入れ、自分の部屋に戻った。
「さて、レポートを始めないとな」
レポートを始めようとボールペンを持ち、レポートを書いていると、不意に
(さっき買った小説読みたいな...。)
と思ったのが、間違いだった。僕はキリがいい所でと思い、4枚のうち1枚目を終わらせ、小説を読み始めた。
(30ページまで読んだらレポートの続きをしよう。)
と思っていたのだが、小説を読むことに没頭してしまい、結局全部読み終わってしまっていた。
全部読み終わった頃には、もう深夜になっており、今日中にレポートを終わらせることはできなかった。