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【陽輔編】10.その後の二人

お待たせいたしました!

一応、最終話になります。

ちょっとラブラブw

では、どうぞ。



――傍にいる。

それが普通になってしまったから…。

触れたいと思う。

近づきたいと思う。

だって、もう触れることも近づくことも許されたんだから――。


「キスしていい?」

「――え゛っ?」


顔を真っ赤にしてフリーズする朱美の顔を観察するのが最近の日課だ。

朱美に今まで彼氏がいたことがないって事で、俺にとっては拷問のような…かなり清い付き合いをしている。

付き合ってそろそろ3ヶ月余り。

それなのに朱美は手をつないだって真っ赤になって俯く。

可愛いんだけど…可愛いんだけど…、そういう顔をされると襲いたくなる男の心情を少しは理解してほしぃ――と最近思う。

もちろんもう手放す気はないからそんなん無理なんだろうけど。


「ダメか?」

「え…えっと…」


こんな朱美とキスまで進んでるのは…まぁ、俺が手を出したからなんだけど…(笑)

や、だって、考えても見ろよ??

好きな女が隣にいるんだぜ!?

たまに家で飯作ってくれたりするんだぜ!?

触るなって方が酷だろう???

え、違う??

いや、違わないはずだ。

大切にはしたいけど…俺ももちろん男なわけで。

理性と本能のハザマでいろいろ葛藤があるわけよ。


「――朱美?」


再度名前を呼ぶと朱美の視線が今まで以上に泳ぎ始める。

まぁ、逃げ道なんて作ってないから当たり前なんだけど。

え?ひどい??

そんなことないだろう???

ってか、俺が3ヶ月も手出さずにいる方を褒めてくれよ。

そろそろ22になるんだぜ、俺。

…俺の忍耐を自分で褒めてやりたいぐらいだ。

朱美の方は嫌だって分けじゃないみたいなんだけど…恥ずかしいらしくてこんな風に聞いても滅多にOKしてくれない。

でも…俺は――したい。


「――ダメ…か?」


ちょっと落ち込んだかのように再度朱美の顔を覗いてみる。

すると朱美の顔がさらに真っ赤になり、ブンブンと音が聞こえるぐらいに首を振る。


「じゃぁ…いぃ?」


もともと隣に座っていたからそんなに離れていないんだけど、朱美に尋ねながらもっと距離を縮める。

朱美の視界の中に俺以外が写らないぐらい近い所まで…。


「――…ぅん」


息を感じられるぐらいの距離。

一体顔ってどれくらい赤くなるんだろう?ってのが素朴な疑問。

だってほら、さっきも真っ赤だと思ったのに…もっと赤くなってく――。

朱美の答えが聞こえてすぐに俺の身体は動く。

額に、目尻に、頬にキスを落としてから、柔らかい唇へと移動する。

『好きな人は媚薬のようだ』と言ったのは誰だっただろう?

欲しくて、欲しくて、触れるともっともっとと求めてしまう。

満たされることのない欲求。

何処までも――君が欲しい――。


「…っ…よ…ちゃん…」


息を吸いたくて抗議の声を上げたであろう朱美を無視して、チャンスとばかりに深いキスを始める。

朱美の手が俺のパーカーをギュッと握り締めるのを感じて、理性が警告を出す。

――『そろそろ止めないといけない』――と。

止めたくないと思う本能と、止めろという理性。

毎回この板挟み…。

欲しい。

壊してしまいたいぐらいに…。

――こんな俺の感情を朱美は知らないだろうけど。

相手を思う故に黒くなってしまう部分は…朱美には知らないでいて欲しいと思う。

今回もまた理性の方に勝敗があがる。

ゆっくりと唇を解放すると朱美が荒い息を吐く。


「…ごめん」


大事にしたいのに…出来なくなる。

どうして上手くいかないんだろう…?

たまに自分が怖くなるだ。

朱美を傷つけてしまうんじゃないかと…。

もっと離れていたほうがいいのではないかと…。

でも、そういう時に限って――。


「――陽ちゃん…好きだょ?」


俺を安心させてくれる。

顔を真っ赤にするけど…ちゃんと受け止めてくれる…。

傍にいて欲しいと訴えるように…。




大事にする。

でも…ゴメン。

そこまで長くは待てないと思う。

朱美がとても好きだから…。

どうでしたか?

クリスマス企画だった割にこんな時期まで延びてしまいましたが(^_^;)

またラブラブ書きたくなったら追加するかも知れませんが…ノロノロ執筆なのにお付き合いくださり、ありがとうございました。またいつか、どこかで。(2008/05/16)

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