part.02
『おめでとう! これで2年2組の生き残りが決定されたね♪ でも能力使わないなんてアホだね…まぁ、武蔵くんが頑張ったから良いけど! 僕的に武蔵くんは嫌いじゃないからね! お気に入りリストに追加してあげるよ☆ミ』
武蔵が小鬼を倒したことにより、また謎の放送が入る。
生き残り?能力?こいつは何を言ってんだ?
こいつのせいで…隼人や蓮、クラスメイトの命が弄ばれたと思うと恐怖を圧し殺してでも怒りが募る
『あれれぇー? なに怒ってんの? もしかして武蔵くんって命を大切にしろっ! とか怒っちゃう系男子?キャー! 怖い怖い。 でも、君が最初から本気でゴブリンと戦えば皆は助かったかもしんないのにね? それを僕に八つ当たりするのは人としてどーなのよ? ってかさぁー、そもそもお前楽しんでんだろ? 内心よぉー! 正直になれよ。 日常から抜け出したこの非日常が楽しくて仕方がない。 違う?』
「なっ…ちっ…違う! 俺は楽しんでなんかいない!」
『なーんだ、図星かよ。 虫酸走るわぁー。 君みたいなのを欠陥品って言うんだぜぇー?いい加減気づけよな』
「違うわ! 武蔵くんはそんな人じゃない!」
放送の主へと食って掛かったのは麻奈美だった
「ふーん、違うんだ。 なら彼はゴブリンを倒した時になんで楽しそうだったんだい?」
「そんなことないわよ!」
『ふーん、どうなのよ? 武蔵くん?』
「…」
武蔵は否定出来なかった。最初に小鬼が現れた時、日常が非日常に変わった瞬間に武蔵は喜んだのだ。だから武蔵はクラスメイトが逃げているときに動けなかったのだ。
いや…動かなかったのだ
「彼がどう思ってようと関係ないわ! たとえ彼がそんな気持ちをもってたとしても…。 結果的に彼が助けてくれたことに違いわないもの!」
『うーん、つくづく面倒な女だな。 いいや、どーせ武蔵くん以外はなにもしてないしぃー! 次に良い感じだった隼人くんも死んじゃったしな…。 とりあえず見込みないのは弾けとく?』
放送が言い終わると同時に武藏の後ろにいたクラスメイトの頭が弾け飛ぶ
「出席番号8番 加藤くん。 君も落第ね」
放送がクラスメイトの名前を呼ぶと、その呼ばれたクラスメイトの頭が弾け飛ぶ
『はい、お待ちかねの出席番号18番 逢沢 麻奈美』
「なっ!? 麻奈美ちゃん!!!」
武蔵が麻奈美へと振り替えると、そこには身体だけになってしまった麻奈美だった物が膝から地面に崩れ落ちる
「おまえっ! おまぇぇえええええ!」
武蔵は泣きながら放送に向かって叫ぶが、放送の主は特に気にすることもなく言葉を発する
『はぁー、スッキリ♪ これで使えないのは一通り片付けれたよ! んじゃー、次は体育館で僕が直々に説明してあげるね! そこで他のクラスで生き残ったメンバーも待ってるからさ。 次は12時からだよ! バイビー☆ミ』
時刻は11時、終わりの見えない地獄は始まったばかりだった。
「くそっ…なんで…隼人や蓮、麻奈美ちゃんが死ななきゃならなかったんだ…絶対に、絶対に許さねーぞ!!!」
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