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うた
澄み渡る声 澄み渡る音色
楽譜の流れに身を任せ
心と胸とを突き抜ける
風をまとった軽快音で
疲れと悩みを吹き飛ばし
心も体も踊りだす
奏でる歌が声とは限らず
嗅覚かもしれない 視覚かもしれない 味覚かもしれない
体の全てで感じ取る
重たく響く重低音
耳の良し悪し関係なしに
心の臓に響くばかり
流れる音色は 小川の音色
心を優しく包み込む
ささやき一つで音色も変わる
その場にただただあるだけで
その場にただただ佇むだけで
何も変えずに 何も変わらず
心に染み込む奏が一つ
ピアノのソロか アカペラか
涙が頬を止まらない




