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第4話:シリル・フォン・ヴァレンシュタインの登場
啓介を助けたのは、銀色の鎧を纏った一人の騎士だった。その騎士は、冷徹な美貌を持ち、その鋭い剣捌きで騎士団長を一瞬にして退けた。
「私の前で、強引な行為は許さない」
その冷たい声に、騎士団長はたじろぐしかなかった。啓介はその騎士の顔を見て、息をのんだ。透き通るような銀髪に、宝石のような蒼い瞳。それは、娘のゲーム画面で見た「隠し攻略対象」のシリル・フォン・ヴァレンシュタインその人だった。
シリルは啓介を見つめ、微かに首を傾げた。その仕草に、啓介は言い知れぬ「既視感」を覚えた。しかし、その美しさに目を奪われ、警戒心を解くことができない。
「感謝する、騎士殿。私はアルベール・ド・ルナールだ」
シリルは何も答えず、ただ啓介の瞳を深く見つめた。その蒼い瞳には、強い決意が宿っていた。




