第2話:謎のモテ体質
宰相をなんとか追い返した啓介のもとに、今度は妹のリリアンヌが駆け寄ってきた。
「お兄様!今の宰相様とのやり取り、最高でしたわ!あの冷酷な宰相様が、あんなに甘い目でお兄様を見つめるなんて…!これは『冷徹な野獣の初恋ルート』ですわ!」
「莉子!?」
リリアンヌは娘の莉子だった。
啓介は娘の転生に驚き、抱きしめた。莉子は「パパも一緒だ!」と喜んだが、すぐに腐女子の血が騒ぎ出す。
「パパ、落ち着いて。私たちがいるのはBLゲームの中よ。そしてパパは、なぜか全ルート攻略対象を惹きつける特別な存在になってるみたい!これぞ逆ハーレムの主人公体質よ!」
莉子は興奮のあまり、持っていたスケッチブックを取り出し、宰相とアルベールのイラストを描き始めた。
啓介は絶望した。
「俺は妻子持ちだ!男にモテてどうする!妻に怒られる!」
その言葉を聞いた莉子は、ニヤリと笑った。
「ママの心配?大丈夫よ。こんな世界、ママならどこかで最強のイケメンになって、パパを探してるはずよ!さあ、今は目の前の美男たちから逃げ切ることに集中よ、パパ!」
娘の悪魔の囁きに背中を押され、啓介は自身のモテ体質から逃れるため、屋敷に閉じこもることを決意する。しかし、翌日には熱血騎士団長が窓から侵入してくるのだった。




