表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/10

違和感



  「はい、ドーーーーン!!!」


  化け物が突如、横にふっとんだ。



  「いぇーーーい」



  視界の隅からマコトがすごい勢いで飛んできて、

 そのまま、3mはあろう、

 その化け物を蹴り飛ばした。



  「ズッチー、ごめんねー、

 さすがに、やばくてさぁ」



  なんて軽い口調でニコニコしている。



  「あれぇ~?ズッチー?だいじょうぶ?」



  マコトがしゃがみながら覗き込んでくる。



  「うーん、ううん、う~ん」



  マコトは首をかしげながら不思議そうに唸る。



  「あや!」

 突如、マコトは驚いた顔をして、

 その場から飛び上がった。



   その瞬間、

  『バシュ!! ガガガガガ』


  さっきまでマコトがいた場所に、

  太く黒い針が飛んできて、地面にささる。


  

  どうやら、

 その針は化け物の方から飛んできたようだ。

 化け物の背に生えた長い毛の隙間から、

 黒い骨が突き出している。 背筋と、

 肉が腐ったガスで骨を飛ばしているようだ。



  ソイツが起き上がり、

 マコトの方を見て吠えた。



  《アアアア!!!!ゲギャゲギャゲギャ‼》

  『ダダダダダダダダダ」


  

  化け物は激しく怒り、

 胸を叩いて、ドラミングをした。

 化け物の飛び出た肋骨が軋み、水疱が破れ、

 中から赤黒い液がビチャビチャと噴き出す。



  「ありゃりゃのりゃ」



  マコトはこんな時でも能天気だ。



  そして、

 マコトは化け物よりも、

 柚子を不思議そうに見ている。


 

  依然として、柚子は動けない。

 しかし、不思議と視界ははっきりとしていた。



  「んんんん?、、、まあ、いっか」



  そう言ったマコトは再び化け物に向きなおす。



  《亜亜亜アアアアアアアアアアアアア!!!!》



  先に動いたのは化け物であるように見えた。

 ソイツは叫びながら、太い足と腕を後ろにおくり、

 前方にむかって走り出した。



  巨大な体躯が、信じられないような速さで、

 地面を響かせマコトに迫り、飛び上がった。


  

  「マ、、ト、、サン、、」



  柚子はかすれた声でマコトの名前を呼んだ。



  だが、マコトの姿はそこには無かった。



  化け物が動くよりも早く、

 正確には、()()()()()()()()

 素早く動き、地面に落ちていた小銃を拾った。

 そして。


  『ズババババババババババン!!』

  

  マコトの小銃から放たれた弾丸が化け物の

 胸を正確にとらえた。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 弾丸が吸い込まれる。


  《アギャギャギャヤヤヤヤ!!!!》

  『ズザザザザザザザ』


  化け物は鼓膜が破れるような音で叫び、

 苦痛を浮かべ、

 前方に走った勢いのまま滑り倒れる。


  そして。


  「うー!、よぉーいっしょ!!」

  『ズバン!!!』


  化け物が倒れるのと同時に、

 マコトがソイツの顔に激しい蹴りを入れた。



  またしても、

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 正確な蹴りであった。



  マコトの信じられないような威力の蹴りが、

 化け物の首を一撃で捥ぎ取った。



  ちぎれた首の断面から赤黒い液を噴き出し、

 化け物は沈黙したのであった。

 

 

  そして。

 マコトは柚子の方を向き、


  「うん、で、あなたは何なのかな?」


  柚子は、自分の視界と意識が戻りつつあること。

 そして、

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ