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キツネのクリスマス企画  作者: キツネ
2/2

1話


---第1話 買い出し

「いーか?!今日からお前らをサンタにするために、みっちり教育してやる。」

「気を付け!」


・・・     ---”サンタクロース”---。

彼らは、世界に120人存在し、トナカイのソリで空を飛び、プレゼントを運ぶ。


その最高速度はマッハ4。

これは、そんな精鋭たちを育て上げるサンタ育成所の物語。

さて、今日はどんな特訓をしているのか・・・



「今日は、買い出しの要領を教える。」

教官は言った。

「え~買い出し~?」

プロのサンタになるべくここへ来て、いきなり買い出しをやらされることに、しょっぱなから不満を感じた候補生がつぶやいた。

「バカ者!お前たちは買い出しを何だと思ってる!?」

「いーか?、確かにサンタは、赤い鼻のトナカイでソリを引き、希望を届ける存在・・・」

「・・・だが、それまでの過程の中にも、たくさんの苦労が存在する。」

教官の声には、威厳がある。実は彼は、かつてサンタ業界で1位2位を争ったベテランで、輸送プレゼント総数は251億4006万3214件。

ミスは2億8161万0104件で、100分の1程度だ。

「その中の一つに、買い出しがある。まずは座学で学んだ後、実戦で身につけてもらう。」



・・・5時間後。とある百貨店にて。

一般人として潜り込んでいる候補生たちの脳裏で、教官の言葉が繰り返される。

「いいか!?人々がもとめるものは、大抵百貨店で手に入る。」

ある候補生は、目立つ陳列棚に堂々と置かれている、

”ニンテンプレ スイーチ”を見つめる。

そして教官の言葉が思い出される。

「最近のニーズは、ゲームソフトウェア及びハードウェアの類が多い。」

「俺たちは大抵、手紙を読む前に買い出しを済ませなければならない。」

ある候補生は、すでに複数の商品を手にとり、一旦レジで決済している。


購入したのは、

”ニンテンプレ スイーチ”

”ニンテンプレスイーチ マリナシィスターズ”

”PS7 コンバットフィールド”

”コーヒーメーカー042”

”くまープさんのぬいぐるみ”

だ。

「過去の統計や、今の流行り、広告などからニーズを予想し、うまく買い込め。」

「・・・それが出来てこそ、プロのサンタだ」


・・・そう、サンタに重要なのは、人々の欲しいモノを正確に予測すること。

だからサンタには、統計学、経済学、心理学などの学問を理解出来ていること、

そして最近の商品情勢に敏感であることが求められるのだ。



・・・宇宙飛行士並みに判断力が問われるのである。



---第一話 END


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