たとえ最後の雪だとしても【冬の詩企画】
病室の窓は冷たい冷気が入るからと
すぐに布団をかぶせる君の手は
とても冷たくて
夕方に降り始めた雪は朝方まで降り続くらしいと
一緒に窓の外を眺めた君は
「綺麗」と言った
夜の帳に舞い散る雪の
一つ一つが儚くて
悲しみと愛しさの間に揺れる僕の心は
きっと君に見透かされているのでしょう
たとえ最後の雪だとしても
君の前で涙は流さない
たとえ最後の雪だとしても
震える手は絶対に見せない
たとえ最後の雪だとしても
君と笑顔で見ていたいのに
たとえ最後の雪だとしても
なんで君が泣いているの?
本作は「冬の詩企画」参加作品です。
企画の概要については下記URLをご覧ください。
https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1423845/blogkey/2157614/(志茂塚ゆり活動報告)
なお、本作は下記サイトに転載します。
http://huyunosi.seesaa.net/(冬の詩企画@小説家になろう:seesaablog)