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プロローグ



 『これから皆さんには頂点を目指しててもらいます。』


 そう書かれた電光掲示板のようなものが部屋に閉じ込められている俺たちの前に現れた。


「なんだよこれ!どうなってんだ!?」


「ここはどこなの!」


 いきなりのことで混乱しているであろうクラスメイトたちが口々に言葉を発した。かく言う俺もこの状況を理解出来ていない。

 何せつい先程まで俺たちは学校で授業を受けていたからだ。それが突如教室を覆う眩しい光に教室中が包まれて気付いた時にはこの場所にいたからだ。そりゃ混乱するに決まってるだろう。


 だが俺も混乱してはいるがほかの人たちよりも冷静でいられるのにはわけがある。それはこの展開を知っているからだ。

 ・突如現れた謎の光

 ・謎の白い空間

 ・上位存在の言葉

 これだけあればラノベをよく読む者であればそれとなく勘づくはずだ。そう、これは異世界転移クラスメイトと言うやつだ。それを理解している俺は混乱はすれど展開はわかっているのでほかの人たちよりもまだ落ち着いていられる。


「ていうか頂点を目指すってなんだよ!」


 と俺がこの展開に理解を示しているとクラスメイトの一人が当然の疑問を口にした。


 『言葉通りの意味です。これから貴方達は私が創造した世界で争ってもらいます。クリア方法はいくつかありますがそのうちの一つを先に提示しておきましょう。それは《自身以外の全ての人間を殺すこと》となります。』


「はぁ!?」「どういうことよ!」「殺すって何言ってんだ!」「もっと説明してよ!」


 などと上位存在(以降上位さんと呼ぶ)が不穏なことを言ったことで当然皆荒れはじめた。もちろん俺も例外ではなく見たことの無い展開に先程までの余裕は一切無くなった。


 『黙りなさい。君たちの命は私にあることを忘れていませんか?…………では続きを。私が述べた手段はあくまで数あるうちの一つです。それ以外にも皆が生存した状態でクリアすることも可能です。』


「「「…………」」」


 黙りなさいと言われたせいか皆疑問はあるようだが口には出さない。


 『もちろん今の状態でやらせはしません。私の創造した世界に行く時に、皆さん一人一人に所謂異能と呼ぶ特殊能力を授けます。なので皆さんはこの特殊能力を使って頑張って争ってください。

 ――説明はこれで終わりですがなにか質問などはございますか。』


 どうやら喋っても良さそうだ。そう他のみんなも気づいたのか先程聞きたそうにしていた人達が質問をし始めた。


「そもそも俺たちが行くことになる世界ってどんなところなんだよ。」


 『そうですね。…周りを海で囲われた東京都ぐらいの広さの無人島となります。』


 でっか。無人島でそんなでかい事あるか?しかもこの人数でだろ。


「ていうか…ご飯とかどうすんのよ。あたし不便なの嫌なんですけど。」


 『ご安心ください。――今皆さんに世界に行った時の相棒となるものを付与しました。ステータスと唱えれば目の前に表示されると思いますので今唱えてください。』


 そう言われたので俺達は唱えることにした。


「「「「ステータス。」」」」


 そう唱えると見覚えのあるものが目の前に現れた。そう、ステータス画面だ。


 『今、目の前に現れたものは私の世界で生活するために必要となるので覚えておいてください。』


「だ、か、ら!これを知ったところで便利になるわけ?」


 『はぁ……。仕方ないですね。では、ステータスを開いた状態でショップと唱えてください。』


 そう言われたクラスメイトのギャルが


「…ショップ」


 そう唱えると彼女は驚いた顔をした。それを見た彼女以外のクラスメイトも口々にショップと唱える。俺もそう唱えると、先程までは俺の名前と異能と書かれた文字だけが書かれていた画面が切り替わり、ネットショッピングのようなUIで見た事のある商品が並んでいる。


 『特別にお教えいたします。その代わりこれ以降質問は受け付けません。――この画面は世界で手に入るポイントを使って買える商品が並んでいます。使い方は簡単です。欲しい商品を指でタップし、個数を決めて"買う"ボタンを押すことでその商品を手に入れられます。ポイントの獲得方法については己が手で探し出してください。』


 (なるほど…要は異世界ショッピング機能ってことか。)


 と俺がひとり納得していると上位さんがもう言うことは無いとばかりに移動の準備を始めたようだ。


 『それではこれより皆さんを一斉に転移させていただきます。転移した時点からそれぞれ異能の付与と争いのスタートとします。それでは皆さん、頑張ってください。』


 そう上位さんが言うと同時にこの部屋に来た時に包まれたような光がまた辺り一面をおおった。


 そして次に目を開いた時に俺たちが見たのは……森だった。

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