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本気でお粥ミッション  作者: 理峰 つくし (おさみね つくし)
プロローグ

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お粥を作る訳

 お米は日本人の主食だ。

 歯が無いオカンが朝から固形物を食べるのは難しい。

 私達でも、ゆで卵とか焼いたパンなどを食べていて、飲み込み辛いと思った事は無いだろうか。

 朝は喉がつっかえたり、飲み込むのが大変だなと年配の方が話しているのを聞いた事がある。

 お医者さんから、唾液分泌量が減っているからだよと、言われている人もいた様で、その話に頷いている人も数人いたから、結構多いのかもしれない。

 その日の体調や気持ち、環境の変化、病気、老化、それらのちょっとした状態変化で起こる嚥下困難(えんげこんなん)。そこに歯が無い為の咀嚼困難(そしゃくこんなん)が加われば、言わずもがなである。


 だから私は、大切な主食を担当する事を弟に提案した。餅は餅屋の発想。

 


 減塩とお米の糖質カットを基本に、薬膳的思考で肝臓腎臓を強めながら体調を整えられる様に、必要だと思われる栄養を抽出して入れ込んでいく。

 それが理想的な形で作れるのがお粥なのだ。


 そこで、白粥ではなく野菜を一緒に炊き込んだお粥を作る事にした。そして1週間、お粥を主食にするのを1日2〜3食と考えて、種類は選べる様に4〜5種類で16〜20食くらいを凍らせて渡す事を考えた。

 これは、同じ種類のお粥をずっと食べるのは、気持ち的に楽しくないし、栄養が偏るので避けたいから、最初から考えていた。

 これで、お昼に柔らかいうどんを食べたり、好きな物をお昼に食べても栄養を補える。



 そして、沢山の種類のお粥を作るのは、1つの理由がある。

 おそらくこの理由が切実な理由だ。


 お粥を減塩と糖質カット処理した物にして白粥を作った場合、欠けた栄養を補う為にオカズの量が増えてしまう。

 また、オカズを細かく調理する手間が出てくる。

 別々に考えると、調理の手間も胃のキャパシティも追いつかない。咀嚼にも疲れが出て、規定の栄養を摂取する事が困難になる。


 相手は八十過ぎのオカンなのだ。

 年齢的にも食べる量が少ないし、歯が少なく咀嚼困難の状態だから、口に入る時に無理なく栄養を吸収できる状態を作る必要があった。

 また手間を考えると、凍らせた物を解凍してレンチンするだけであれば、母は食べ続けられる。そして、自分が食べたいと思ったオカズを作れる体力がついてくる。


 それら全てを補える、お粥。


 ただ、ここでロカボ処理のお米に足し合わせる野菜などの糖質制限はせずに、栄養維持のため、そのまま使う事を前提にしている。

 そう言った意味でも、主食のお粥を摂るだけで、少しでも栄養を摂取できるように考える工夫をする。

 これが、私の出した答えだった。



読んで頂き、ありがとうございます。


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