3話 ライトセイバーの機能はいかに?
《マスター、レイジ様にお知らせでございます。
先ほど"ジャイアント・ゴブリン"を撃破された際の経験値により、新たな型の選択が可能となります》
ほう。スタイルとな。
《型は、当武装を使用される際に行われる戦闘アシストの動き方、その傾向を変えます。
攻撃的な型にすればより攻撃的な動きに、防御的な型にすればより防御的な動きに、と言った具合にございます。
その動き方に合わせて戦闘アシストの強さや、ブレードの出力も調整されます。》
なるほど、選択すれば動き方が大きく変わるのか。
それにライトセイバーの威力と変わると。
どんなスタイルにするかは、もう決まっている。
まあもちろん攻撃のスタイルだよな。
攻撃は最大の防御っていうしな。
《かしこまりました。
それでは経験値を割り振り、攻撃重視型の型を解除しました。》
そう聞こえた。
聞こえたと同時に、頭の中に文字列が浮かぶ。
『《攻撃重視型【特性】》
【特徴】
・一撃の威力に重きを置く型。
体重を乗せた全力の攻撃や、防御ごと貫くための動きを強く補助します。
【特殊効果】
・『ブレードの出力向上』
┣攻撃時の射程拡張。
┗攻撃時の威力向上。
・『攻勢時身体能力向上』
┗攻撃時の身体能力アシスト出力が上昇。
・『防御貫通効果付与』
┗構造を解析して効果的にダメージを与える。』
ほうほう。
スタイルによって攻撃力が上がるのか。
防御貫通もあるみたいだし、硬いヤツには効果テキメン!って感じだな。
身体能力のアシストってことは、ジャンプ力とか足の速さも上がるってことなのか。
……でも俺、ライトセイバーしか持ってないぞ?
何かこう、補助してくれる装置みたいな物でも出てくるのか?
《いえ。必要ありません。
当武装にはマスターの身体能力を補うために、
"強化力場"なるものを発生させてマスターの体を覆っています。
これは衝撃を緩和し、身体動作の補助を行うもので、見えない強化スーツ、のようにお考えください。》
なるほどね。
見えない力が体を覆っていて補助してくれると。
そりゃあいい。便利だな!
《マスターご自身の肉体への疲労は蓄積しますので、ご注意ください。
強力な攻撃を受ければ破損し、ダメージが貫通する点もございます。
破損中、その間はもちろん身体能力の補助機能は働かないので、ご留意くださいませ。》
要は見えない身体能力補助のシールドってことね。
わかった。ありがとうな!
ちゃんと説明してくれなきゃ死んでたかもしれん。
《いえ、とんでもございません》
そういえばこの声、一体なんの機能なんだ。
随分と親切に教えてくれるし、多分ライトセイバーの補助機能なんだろうけど。
《その通りです。
私は、当武装にインストールされた補助擬似人格。
お気軽にお声掛けくださいませ》
いいね。話し相手が居ないし。
雑談にでも付き合ってもらいたいもんだ。
《申し訳ございません。私はボキャブラリーが貧しいので、お話し相手が務まるかは保証致しかねます。》
いいのいいの。気にしないで。
前じゃボイチャで、罵詈雑言浴びせられてたわけだしな。多少語彙が足りないくらい、平気だ。
むしろちゃんと話せる分、全然良い。
これからよろしくな!
《はい。宜しくお願いします。マスター》
ちょっと言葉が硬いかもだけど、いろんなことを教えてくれるこいつのお陰で、一人だけど寂しくなかった。
まあギャグとかは通じないんだけど。
それは俺のギャグセンスが足りないだけかもしれないし。
それにしても、こいつ、と呼ぶのはなんだか今後面倒そうだし、名前をつけたいな。
何がいいだろう。補助擬似人格か……。
人格を英語に翻訳すれば。
パーソナリティとなるはず。
じゃあ、パソ?いや、変だな。
ソナリ?ティ? うーむ。
リティ。しっくりきた。
今日からリティ、って呼ぶから。
よろしくな!リティ!
《かしこまりました。今後はリティと呼称いたします。》
こうして俺の相棒兼武装の名前はリティとなったのだった。
《マスター。貴方の所持されている端末と当武装を紐付け致しました。ご確認ください。》
スマホがぶぶ、と震える。
そんなこともできるのか。
そう思いながらスマホを見る。
所有者:カモト・レイジ。
・当武装における現在解放済みの機能一覧・
・『魔力変換炉』
┗所有者の魔力を動力源として変換する
【効果】
・魔力をエネルギーへ変換する。
・『刀身形成』
┗超高出力の光の刃を形成する。
【効果】
・臨界状態の魔力の刃を発振する。
・『強化力場』
┗肉体を覆う見えない力。
身体能力を高め、衝撃を緩和する。
破壊されれば防御能力と補助能力を失う。
【効果】
・ダメージ軽減。
・身体能力向上。
【特殊効果】
・《攻撃重視型の効果により、攻撃時の身体能力向上幅が増加》
・補助擬似人格
┗ライトセイバーの機能を十全に用いる為のサポートシステム。
【効果】
・対象の情報を解析、鑑定、記憶。
・高速演算。
・記憶情報の自由閲覧。
・擬似人格による機能使用の補助。
・解放済みの型一覧。
『《《攻撃重視型【特性】》
・『ブレード出力向上』
【効果】
┣攻撃時の射程拡張。
┗攻撃時の威力向上。
・『攻勢時身体能力向上』
【効果】
┗攻撃時の身体能力アシスト出力が上昇。
・『防御貫通効果付与』
【効果】
┗構造を解析して効果的にダメージを与える。』
と、機能が一括で表示された。
言葉にして説明されるよりも、こうして目にした方がずっと理解しやすい。
にしてもスマホとリンクできるのか。
リティはすごいな!
《ありがとうございます。》
俺はその画面を見つめながら、自分の武器のスペックを再確認する。
というか、何気に俺の体に魔力があることが判明した。
こっちの世界に来たという理由で、魔力が備わったのか。
《当武装の動力源はマスターの魔力を変換しております。魔力が無くなれば武装は使用できませんので、ご理解ください。
魔力量が規定値を下回った場合には、事前にお知らせした後に、"低機能状態"に移行致します。
その間に戦闘を終了、あるいは逃走してください。》
それは大事だな。
あのゴブリンだって生身じゃ殺されていた。
生命線ってやつだな。
ちなみに今はまだ残存魔力は90%以上も残っている。
なくなったら怖いので、こまめに節約だな!
俺はとりあえず機能を確認し終え、続く洞窟を進むのだった。
……どこまで続いてんだろうな。この洞窟。




