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中途半端2  作者: ひひらいかるま
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空から美少女

学校の登校中突然空から美少女が降ってくる。冴えない男子高校生の僕にとっては、最高の祝福であるだろう。童顔で銀髪のショートヘアーで140㎝ぐらいの少女が突如僕の頭上に降ってきた。その少女は途方もない高さから落ちてきているのにも関わらず、ふわりと僕の目の前の地面に着地した。どういうわけかその少女は僕の名前を口にしたのであった。

「はじめまして、かみなおやたくみくん。この私の名前はひひらいかるま!」

自己紹介をされた。突如現れた見ず知らずの少女に。

「はじめまして、どうして名前を知っているのかはわからないけれど。お母さんとはぐれてしまったのかな?」

正直僕は混乱していた。だって、普通あり得ないだろ?空から美少女が降ってくるなんて。

「お母さんはいないよ?」

と、少女は僕にそういう。お母さんはいない。離婚でもしてしまったのだろうか。なら親権は父親の方にあるのだろうか。

「そうか、それじゃあ、お父さんは?」

「お父さんはいないよ?」

と、少女は僕にそういう。お母さんもお父さんもこの少女にはいない。

「それじゃあ、兄弟は?お兄ちゃんとかお姉ちゃんとか。」

「兄弟なんていないよ?お兄ちゃんもお姉ちゃんもいないよ?」

と、少女は僕にそういう。つまりこの少女は天涯孤独であった。ならこの少女をどうするべきであろうか。施設の子なら施設の人に預けるべきか。それとも。

「ねぇ、かみなおやたくみくん。」

と、考え事をしている時に少女は言う。

「私と一緒にヒーローやらない?」

ヒーロー。それは僕の子供の頃からの夢であった。誰かのために命を懸けて戦うヒーロー。そんな素晴らしい職業はこの世には存在しない。

「ヒーローはこの世には存在しないよ。」

僕は残酷ながらにも事実を少女に伝えたヒーローはいない。正義なんてない。僕は、この事実を丁度一年ぐらい前に知ったのだ。

すると彼女は僕におもいっきりタックルをした。体が後ろに倒れて、その上に少女が馬乗りした。

「だから今から私たちがヒーローになるんだよ。」

と少女は真剣な顔でそういった。そして少女は続けて話す。

「もうじき、あそこの銀行で強盗が起きる。高山春夏(たかやまはるな)という女の子が剛田武(ごうだたける)という男性に銃殺される。その前に剛田武を拘束して警察に連絡するの。」

「銀行強盗だって?あそこの銀行で?」

唐突に少女が発言した、にわかにも信じかたいことに僕は疑問を抱いた。

「そう。あそこの銀行で起きる。絶対に。」

童顔の銀髪の少女は断言した。

「高山春夏という女の子とはおともだちなのかい?それと剛田武って?」

「高山春夏はお友だちじゃないし、剛田武も会ったことはない。だけれど、かみなおやくん。信じて。」

頭のなかが混乱する。ここ五分間で色々なことがあった。頭上から美少女が降ってきて、ヒーローになろうと言われた。そして、銀行強盗が起きるので食い止めよう。この少女はそういっているのだ。だが、謎な部分が多い。なぜ少女は僕の名前を知っているのか、なぜ少女は強盗が来ることを予知しているのか。考えれば考えるほど謎が深まるばかりだ。だが、少女の目は騙すような目じゃない。信じて良い。直感的にそう思った。

「どうすればいい?ひひらいかるま。」

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