重要用語(重要)
※ネタバレ注意
【重要用語】
人魔戦争
聖アルフ歴1000年に先代大魔王が七大魔王を始めとする魔族や魔獣を引き連れ地上界に宣戦布告したことによって始まり人類と魔族との最大の戦争。人魔大戦とも呼ばれる。
開戦当初は国ごとにバラバラに応戦していた地上界側が不利であったが、後に連合を組むことで互角となり、約200年戦争は続いた。
表向きには先代大魔王の暴走が原因であり、魔族による人界の支配が戦争の目的とされている。
しかし、実際には先代大魔王が後の世界におけるマナの枯渇を危惧したことにより、この時点に戦争を起こすことによって人類と魔族両方の中でも優れた種だけを残そうとした苦肉の策であった。
しかし、聖アルフ歴1199年に現大魔王の力を借りた各国の勇者に先代大魔王は討たれた。
魔導戦争
人魔戦争が集結した約400年後に、地上界で大気のマナを取り込み自らの魔力に変換する術式が開発されたことをきっかけとする、魔術が使える国が魔術を知らない国を支配し、そして魔術が使える国同士が己の利権を争い始めることによって起きた地上界での戦争。
小規模な争いは聖アルフ歴1600年代後半から始まり、1721年にドベルドがアリティス公国に宣戦した事をきっかけに地上界全土に及ぶ30年続く大戦争となった。
戦争末期に大気中のマナが不足することによる災害が頻発し、これを解決するために地上界の国々は大規模な戦闘行動を止めることになった。
大狂騒
聖アルフ歴1800年代初頭に大和皇国で起きた、シン国から密入国した多数の破壊工作員による民間人までもが対象となった組織的な無差別虐殺事件。
それ以前は、大和皇国は軍縮の機運が100年近く続き、汚れ仕事を請け負う隠密に至っては解体寸前(組織ではなく一族単位で活動していたため、隠密を生業としていた一族を取りつぶすという形になる)まで追い込まれていたが、多くの血が流れたこの事件以降は国防意識が高まり、結果的に大和皇国内の内通者の炙りだしも大きく進み、国防のための組織や軍も魔導戦争時代の水準まで回復した。
先代大魔王
現大魔王の父である純血の魔族。
都市区画を焼き払うほどの魔術を平然と使用できる程の圧倒的な魔力と様々な武具を使いこなす技量を併せ持ち、さらには固有の能力として未来予測を行うことが可能であった。
性格は苛烈であると同時に合理主義者であり、魔界の統治者であると同時に覇王たる自らの責任を見据えて行動を取る一方で物の見方がやや偏っている傾向にあった。
未来予測により、後に大気中のマナが枯渇することに伴い世界が滅びる事を観たことにっよって人類と魔族両方の【粛清】を行おうとしたが、志半ばで自らの息子と結託した地上界から選りすぐりで選ばれた勇者たちに討たれた。
現大魔王(出自関連)
先代大魔王と中央大陸南部の砂漠の国に生まれた精霊と人の間に生まれた姫とのあいだに生まれた、魔族と人と精霊の三つの血と魂を受け継ぐ混血の魔族。
人と魔族と精霊の力を受け継ぐ故に、唯一純粋な古代の精霊以外で【理】を認識し、その上で可能な限り犠牲を出さずに世界と人の両方を存続させようとしている。
アルフ神(極秘)
聖アルフ教に信仰されている光を司る最高位の精霊。
圧倒的な力を持っているが、本来は精霊に過ぎず、人々からあまりにも強烈な信仰を受けたことから、人々からは【理】と限定的ながらも同一視されている。
聖十字教会の上層部はこの事実は知っているが、意図的に隠蔽している。
【理】
この世界が生まれた時から存在する世界の決まり事そのものである概念。
一部の精霊以外には認識することも困難な存在であり、地上界の人々は長く精霊と【理】を同一視した上で神と崇めているが、本質的には絶対神が存在するわけではなく、世界を破壊する可能性のある存在のみを消し去るように抑止力を働かせることを除けば世界に干渉することはない。