共通√ 《7》
自分の中でたぶん、人生最大の一大決心をして、洗面所の鏡を見つめる。
初対面の人が見ると、何が楽しくて生きているのか疑問を抱かれそうな、
そんな見なれた自分の虚ろな目で自分の顔と心を見つめる。
毎日の楽しみといえば、彼と彼の周りの仲間に会うことだろう。
僕1人では、絶対に作ることはできなかったであろう空間。
拒む僕を無理やり、そこに引っ張ってくれた、初恋の相手。
今日、僕はその初恋の彼と初めての2人っきりの『デート』をすることになった。
ついに…ついに来てしまった。今日という日が…。
真顔でベッド横にある窓のカーテンを優雅にスライドさせる。
5月中旬の気持ちのいい五月晴れ。絶好のデート日和だ。
「ふぅ…」
一息つき、カーテンを開けた時と同じように優雅な動作で、ベッドから自分の部屋のフローリングの床へと足を降ろす。
素足越しにフローリング床の冷たさが伝わってくる。昨日掃除をしたので、埃1つない綺麗な部屋だ。
清々しい気持ちのまま、足にぐっと力を入れて床を踏みしめる。
流れるような動作のまま、ベッドから腰を上げ、さっと表情を変える。
傍から見たわけじゃないけど、今の俺はきっとキリッとなった表情だろう。きっと、そうだろう。
「ふ、ふふふふ…ははは」
窓から差し込む5月の柔らかい陽光を浴びながら、仁王立ちになり乾いた笑いを漏らす。
我ながら悪役のような立ち振る舞いだ。でも、そうなってしまうのも仕方がない。
だって今日は、そう!今日は…待ちに待ったデートの日!
いろいろと不安な面も多いが、嬉しいものはやっぱり嬉しい。
それに俺は自分に素直な人間のつもりだ。喜ぶ時は喜ぶ。
今だって、口端がにやついてしまって、きっと咲がいたら「キモい、マジキモいんだけど…」と、どM大歓喜のお言葉をくださったことだろう。
「でも、俺は喜ぶ!どんなに咲に罵られようと!」
だって、何年間もの間、憧れだったんだ!
寂しい人間…と言われてしまっては、自分でもどんな反応をしたらいいのかわからないけど、ずっと俺はこの日々を待ち続けてたんだ!
しかも、1日に美少女4人とデート!みんなも承知の上だから修羅場だとか、そんなのは起こらない!たぶん!
つまり…
「俺は今日…ハーレムを満喫できるんだあああああああああああああああ!!!!」
さっきまでの優雅な姿は演技だったかのように、ハイテンションでガッツポーズを決める俺。
がっつきすぎ?ふっ…なんとでも言うがいいよ。今の俺は気分がいいからな。どんなことだって許してしまうよ。あーっはっは!
と、嫌味っぽいキャラを気どりたくなるほど、喜んでいる俺だがやっぱり不安だなー、なんて。
時計に目をやると、6時ジャスト!
「さすがに少し張り切りすぎちゃったかな…ははっ」
少し自重気味に笑う。そんなに笑いながらも、にやけそうになってしまうのはご愛嬌だ。
でも、時間とだいたいの内容は聞いたけど、実際俺はどうしたらいんだ?
1人ずつとデートって言ってたけど、最初に誰とデートするのかもわからないし…。
昨日のうちにメールで聞いておけばよかったな。もし、先輩だったらどうしよう!少し緊張してしまう。
『ピピピピピピピピピピピ』
タイミングを見計らったように、電子的な音が携帯から鳴り響く。
折り畳み式のダークブルーの携帯を開くと、宇城の名前がディスプレイに映し出されていた。
今日のことかな?そうだったとしたら、ナイスタイミングだぞ宇城!流石宇城先生!
使いなれた携帯をぱぱっと操作して、宇城からのメールに目を通す。
『やぁ、おはよう。今日の事が楽しみしすぎて、昨夜はワクワクじゃなくて、ムラムラが止まらなかったんじゃないかと、いらない心配をしてみたが大丈夫だったかな?』
本当に余計なお世話だよ…。
初めてのデートだというのに、ワクワクよりムラムラが上ってどんだけ野獣なんだよ俺は。
勿論、普通にワクワクしましたよ。ワクワクしすぎて、目はギンギンだったけど。
続きの文章に目を通す。
『今日のデートについてだが、
8:00~11:00 僕
11:00~14:00 聖
14:00~17:00 瀬野崎
17:00~20:00 先輩
という日程に決定した。移動は俊敏に頼むぞ。巻いていかないと、次がつっかえてしまうからな。
また、全ての待ち合わせ場所は、相手の家にするから、あまり遠くまでは遊びに行くなよ。
まどろっこしいやり方だと思うが、これで我慢してくれ。
それと、僕は夏川の家に直接、迎えに行くから君は大人しく、ムラムラしながらしこっていればいいよ^^』
以上がメールの内容だ。
まぁだいたいの内容は把握したけど、この日程じゃ俺の移動時間考えてないだろ。宇城さん。
それにしこっていればって…健全な女の子が使う言葉じゃないだろ、おい。
メールをしてきてくれたのは感謝しよう。しかも、絶好のタイミングだったし。
でも、メールに所々書かれている無駄な文章については、うちに来た時につっこむことにしよう。
てか、俺が宇城の家に迎えに行ってもいいのに…。
「ああ、そういえば…」
俺、宇城の家だけは知らないな。
咲の家はお隣さんで、知らないなんて言った瞬間、咲から髪を掴まれて脳外科に連れて行かれるだろう。
尋ちゃんの家は、この前のさぼりデート?の時にお邪魔になったし、問題なく覚えている。
先輩の家はうろ覚えだけど、この地域でも結構有名な豪邸なので、なんとなく見覚えがあるような気がする。
宇城の家か。気になるなー。
ちょっとした好奇心が心の中に生まれる。うちに来た時に、ついでに話題に出してみようかな。
†
ピンポーン
玄関のインターホンがなった。
出かける準備を済ませた俺は、急いで玄関へと向かった。
ピンポーン
「はいはーい!今行ってるよー!」
玄関をかけ下りながら叫ぶ。これが聞こえてるかどうかは不明だけど。
ピンポーンピンポーンピンポンピンポンピピピピピピンポーン!
うちのインターホンは押した時に「ピン」となって、離したら「ポーン」となるタイプのインターホンだ。
あいつ、絶対遊んでるな。子供じゃないか…。
「今、開けますよーっと」
玄関についた俺は、人さまの家のインターホンで遊んでる子供を出迎える。
「お、やっと来たか。待ちくたびれてしまったぞ」
またインターホンを鳴らそうとしたのか、腕を伸ばした宇城が呆れたようにそう言ってきた。
「お前はほんの数秒も待てないのかよ!?」
「…楽しみにしているんだ。数秒の時間が惜しいに決まっているだろう」
俺から視線をずらして、ぼそっと呟く宇城。でも、バッチリ聞こえてしまいましたよ。
何ですか、何なのですか。何でこんな可愛いこと言っちゃうんですか、この子は!?
いや、いやいや。惑わされるな俺!これは宇城だ。あの宇城さんだ!
きっと、裏があるに違いない。だから、いつもと変わらず俺は平常運転でいくぞ!
もしかしたら、俺は宇城に弄ばれているのかもしれない運転!
某かつーらも言っていたじゃないか。かもしれない運転だと!
「そうは言ってもな。あんなにインターホンを連打しなくてもいいと思うんだけど…」
「あれだけたくさん鳴らせば、夏川が怒って急いで来てくれると思ったんだ」
今度は目をしっかりと見て言われる。
ダメです!俺はダメです!立ってられませんおやっさん!
「今日の宇城が全力全開だということはわかったよ」
「?」
宇城は頭に?を浮かべながらも、思い出したかのように手を叩いた。
「そうだ、夏川。もう朝食は食べたのか?」
「ん…一応、一口ドーナツ1個は食べたけど」
「どんだけ小食なんだ君は…。そんなんだから、身長も中途半端に止まってしまうんだ…」
ぺちっと軽くおでこを叩かれ、ふぅ…と小さな溜息をつかれる。
「ナイスツッコミ!」
地味に気にしてることを言われた気がするけど、今日の俺は簡単に怒ったりしない、今日の空のように青く澄みきった心を持っているからね!
我ながら自分が段々ウザくなってきたのは秘密だ。
「親指をグッと立てるような状況ではないわバカ者!どMか?君はついに本物のどMになってしまったのか?…まったく、それだけではお腹が空いてしまうだろう?だから、一緒に朝食にしないか?」
「それはいいけど、じゃあ宇城どこか食べたい店はある?」
宇城はうーんとしばし唸っていたが、最終的に夏川と食べられるならどこでもいいと言ってきた。
どこでもや何でもっていうのが一番困る返答だけど、俺と一緒にって言ってくれたことがなんとなく嬉しかった。
†
宇城と朝の道を2人並んで歩く。
咲とはほぼ毎日2人で登校するから、よく一緒にいるイメージだけど、よくよく考えると宇城とはそんなに2人っきりになったことはないなー。
先日の体育倉庫の事件は、俺の人生で5本の指には入るビッグイベントだったけども…。
ていうか、さっきからとてもこの空間が静かなのですけど。
ここはやっぱり、男として場を盛り上げなくてはならないのではないですか!?
しかし、そう思えばそう思うほど『デート』という単語が頭に浮かんで、俺の胸を何かふわふわしたもので埋め尽くして、きゅっと締めつけてくる。
つまり、だ。
「俺は緊張しているということですか、マイシスター」
ちなみに俺に姉妹なんていない。その場のノリというやつだよ、うん。
「ん…?緊張、か。実は僕もなんだ。昨日はあんなに楽しみで楽しみで、何を話そうかいろいろ考えていたというのに不思議な話だな」
俺の漏れてしまった独り言を、自分に対して振られた話だと勘違いした宇城がそう返してくれる。
少し照れくさそうに笑う宇城が、今日はいつもの宇城とは違うように見えたのは気のせいだろうか。
「俺も楽しみにしてたんだけどね」
はははと笑う。そんな俺の顔をジッと隣で見ていた宇城が、がしっと俺の腕を掴んできた。
勢いがあり、若干痛かったが気になるほどの痛みではなかった。
「ど、どうした?びっくりしたよ」
「あ…す、すまない…えっと、我慢…できなかったんだ。すまない」
顔を真っ赤に染めた宇城が慌てて俺の腕から手を離す。
「今日は…その、下ネタは言わないことにしたんだ…あ、そうだ。そういえば、僕を待っている間、1人でやったのか?」
「早速だよ!早速下ネタきたよ!一級フラグ建築士も真っ青な早さで、フラグを光の速さで回収したよ!?」
「違う、まだ下ネタは言っていない。僕は1人でやったのか?と聞いたんだ。まだセーフだ。強いて言うなら、セウトだ」
「意味合いではセウト通り越してもろアウトだからね!?」
「はっはっは、細かいことを気にする男は嫌かなー」(歌うような透き通る声で)
「いきなりキャラ変わってるけど!響歌先輩みたいなっていうか、もろ響歌先輩の声じゃねーか!」
宇城は体のどこかに某頭は高校生の少年が持っている赤い蝶ネクタイを隠し持ってるのだろうか。
似すぎてて怖いぞ。いやマジで
「先輩がこう言っていたんだ。先輩の声真似をするのが妥当だと思ったんだがな」
「な、なんだって!?」
響歌先輩がそんなことを…細かいことは気にしたらダメなのか。よし、よしよし。
今度から気をつけようではないか、俺。
「まぁ嘘なんだがな。あの手を離したらすぐに飛んでいきそうな、ぽわぽわした先輩はそんなこと言わないだろう」
「嘘かよおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
「信じる方がバカとしか思えないな、はっはっは」
「ちくしょー…人の気持ちを弄びやがって…」
ちくしょー…ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおお!!
「夏川が僕以外の女のことを考えていたからお仕置きをしただけだ」
ふんっと鼻を鳴らして、ざまーみろと言いたげな顔をする宇城さん。
「今は僕とデートしているんだぞ。僕だけを見てほしいというわがままを、今だけは素直に聞いてほしいな」
確かにそうだ。俺は今、仮にも宇城とデートという状況なわけだ。
=今は宇城がメイン!メインヒロインは宇城さんじゃないか。
俺は何を考えているんだ、まったく。自分に呆れてしまう。
「ごめん、宇城。ちゃんと宇城のことだけを今は見るよ」
俺のその言葉に宇城は顔を微かにピンク色に染めて、慌てて目をそらす。
「わ、わかればいいのだよ…。ほらっ、緊張もほぐれただろう?僕はお腹がすいたんだ。は、早く行くぞ…?」
上目がちにおずおずと手を差し出してくる宇城さん。誰この萌えキャラ。
というツッコミを心の奥底にそっと閉じ込めて、宇城の白すぎる手を軽く握る。
「あ…て、ててて手でてdぎぃあdてtってtだyだ手絵照ってってtでッテ」
「何だって?」
「て、手を…握られてしまった…」
すいません。先日、体育館倉庫で俺の貞操を奪おうとした娘さんのお言葉とは思えません。
とても可愛いです。俺が襲いたいくらいです。
ダメですか?あ、はい。わかりました。
「宇城が手差し出してきたから、そういうことなんじゃないの?」
「そういうことだ!そういうことで間違ってはいないが…もう少し、こう…夏川のことだから照れるのかと思って…だな」
そこで一旦、口を閉じてしまう宇城。
様子がおかしいなーとか思ったり思わなかったり。
まぁ、こんな宇城を見て普段通りだねーと言う方がおかしいと思うわけだけど。
「夏川のくせに、僕をドキドキさせるなんて生意気だ」
「夏川のくせにって…別に俺は意識して、宇城をドキドキさせてるつもりはないよ」
あははと笑う俺に対して、宇城は不満げに俺と目を合わせようとしない。
困っちゃったなぁ…。
「じゃあ、どうしたらドキドキしないの?」
「夏川が全裸で歩くくらいのことをしてくれれば、僕もリラックスしてデートを楽しむことができる」
「バカじゃないの!?ねえ、バカなんじゃないの!?今回ばっかりは、セウトって言わせないよ、アウトだからね!純情な乙女は絶対に全裸デートなんて望まないからね!?」
「僕みたいな純情乙女もいるかもしれないじゃないか…」
これまた不満げに唇をとがらせているが、俺は認めない。
だって、そんなの全然純情といえないし、なんかアブノーマルなプレイみたいだもの。
きっと俺の首には赤い首輪がアクセサリーとして身に付けられているに違いない。
その首輪から伸びるリードを持つのは宇城さん。ヤバい…簡単に想像できてしまう自分がヤバい…。
「それとも何か?夏川は僕に全裸になれと言っているのか?」
「今の無言をどうしたら、そんな解釈にとれるのか説明願いたいよ!」
「答えは僕の頭の中だな」
「そんなドヤ顔でかっこいいかんじに言ったって、全然かっこつく状況じゃないからね!?」
「まったく…夏川と話していると全然埒が明かないな」
「それはこっちのセリフだああああああ!!!!」
ぜーはーとツッコミ疲れで息をつく俺に対し、平然としている宇城。
くっそ…何でこんなに俺が疲れにゃならんのだ。
素敵なデート日和の理由の1つである5月の日差しが俺の体力をジワジワとうばっていく。
「最近、ツッコミをしていないせいで体力が衰えてきているんじゃないか?しっかりしろ」
ペチペチとおでこを叩かれる。
何だってこの子はそんなにどうでもいいことをつっこんでくるのかね。
普段ボケにボケまくってるくせに!
「ツッコミは宇城といる限り、耐えることはないと思うよ…」
「む…もしや僕は、夏川のことを少々困らせてしまっているのか?」
少々どころじゃないけどね。まぁ不快にならない困らせ方だと思う。
まぁ個人的には全然形容範囲内。何だかんだで楽しいし。
「困っているというか、まぁ毎日が飽きないって言った方が正しいのかもね」
「ほう…じゃあこれからも夏川をたくさん困らせて遊ぼうとするかな」
なんか聞かない方が幸せなことを聞いてしまった気がするんだけど。
スルーできない現実が悔しいぞコノヤロー!
あと、ちょっぴり嬉しいと思った俺はどMじゃない!気のせいだ!
「別に困らせて遊ぶのは自由だけどさ、その分、俺も宇城の扱い方とか今以上に学んで、宇城を逆に遊んじゃうかもねー」
冗談でそんなことを言ってみる。
いや、内心そんなことできるはずがないってわかってますけどね!悲しい事に!
「その時を楽しみに待つことにするよ。…それに、その時が来るということは、つまり…そういうことだってことだろうからな。期待しているよ」
「何、宇城さん。今のってどM発言?」
「夏川、笑えない冗談は言うものじゃないゾ?」
「ごめんなさい宇城様」
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!!!!
この子、デートする時にそんな顔しちゃいけないってくらいの邪悪の笑みを浮かべてましたよ!?
メインヒロインにあるまじき邪悪な笑みでしたよ!?こんなの許されるの!?教えてマイティーチャー!!
1人、心の中で自分の中にいるマイティーチャーに呼び掛けるも、勿論のことながら返答はくることはない。
そして、そっと自分の惨めさを心の中で笑うのだ。
主人公のくせに、なんというインキャラ。笑えねーよ!
宇城といつものようにバカなことを話しながら歩く。
これが日常といってしまえば、それだけなのかもしれないけど、楽しいなーと思う自分がここにいた。
宇城といると何も遠慮することなく、話すことができる。
咲とは違った話しやすさが宇城にはあった。
隣で同級生とは思えないクールな大人っぽい顔立ちで、子供のように悪戯っぽい笑みを浮かべる宇城を見ながら俺はそう思うのだった。
†
住宅街を抜けて、ここらへんでは結構有名なショッピングモールに向かう。
朝とは言っても、だいぶ日も昇ってきたので人の姿が目に付き始めた。
慌ただしく時計を見ながら歩いているサラリーマン。ジャージ姿で首周りにタオルを巻いて、恐らくダイエットに勤しんでいる中年の女の人。
数人のグループで楽しそうに話しながら歩いている女子高生。俺達と同じように手を繋いで、2人っきりの世界に浸っている微笑ましいカップル。
ん…???
俺達と同じように手を繋いで、2人っきりの世界に浸っている微笑ましいカップル?
俺たちと同じように?
俺達…俺達…俺達いいいいいいいいいいいいいい!!!??
た、大変だ…。さっきまでの道は人がいなかったから、あんまり意識とかしなかったけど、よくよく考えてみると俺と宇城も傍から見たらそう見えてるってことなんじゃないのか?
いや、絶対そうでしょうよ!何を考えちゃってるんだ俺は!
横目で宇城をチラッと見る。
バッチリ目が合ってしまったああああああ!
「どうした夏川?顔が赤いように感じられるが…」
心配するというより、不思議そうに小首を傾げる宇城さん。
心なしか握られた手にきゅっと軽く力が込められた気がした。
「だ、大丈夫だよ。何てことはないよマドモアゼル」
「何てことはないと言っておきながら、意味的には正しいが、何故僕がいきなりそんな呼称になっているのか問いたいところだな」
「人が多すぎててんぱってるってことないから大丈夫だと思うんだよ!?うん!」
「人が多すぎて、僕とこういう状況になっているということにてんぱっていると?」
「な、何でわかったんだ!?」
薄々勘づいていたんだけど、宇城ってやっぱり人の心が読み取れるエスパー的な何かなんじゃないの!?
「声を裏返しながら、そんな早口で捲くし立てられれば、夏川のようなバカな人間にだってわかるだろうよ」
「今、軽くバカにされたということは、バカな俺にだってわかったよ」
「それがわかれば上出来だ。はなまるをあげよう」
宇城お得意の表面だけの満面な笑みをプレゼントされる。
その笑顔の裏で何を考えてるのか想像できない事が、こんなにも恐ろしいことだなんて思いもしなかったよ。
いや、笑顔の裏でも表でも俺のことをバカにしてるのか…変なところで素直じゃない。宇城ちゃん。
と、というか、俺は何で仲の良い女の子と手を繋いでいるだけだというのに、こんなにドキドキしているんだ。
よく考えてみろ。相手は宇城だぞ。いつぞやの体育倉庫事件を思い出してみろ。
って、これさっきも考えてなかったっけ!?
い、いかんいかん!あまりにもドキドキしすぎて、思考が上手く働かない。
ここはアレだ!この謎のドキドキを紛らわすために、宇城さんにちょっとした世間話でもしてみよう!
やっぱり、こういう時は男から話を盛り上げていかないとね!
「う、宇城?そういえばさ…」
「夏川が顔芸をしながら、何かを思案している間にもう店に着いてしまったぞ?さぁ、入るとしようか」
「え!?ちょ、何このタイミングの悪さ…って、宇城!ひ、引っ張るなよ!!」
さっさとしろと言わんばかりに、宇城が俺の手を強く引っ張り店の中に引きずり込まれて行く形になってしまった。
何これ、俺すっげーかっこ悪いんじゃない?しっかりしろよおおおおおお!
宇城が入口から一番遠い、窓際の席を選んだため、そこに2人向かい合わせになるようにして席に着く。
「こういう場所に異性の野郎と来るのは初めてだが、来る相手が変わるだけで店内の印象もだいぶ違ってみえるものだな」
そう言って、メニューを俺に見やすいようにテーブルの上に置いたので、少し身を乗り出してメニューに目を通して見る。
一応、財布の中身で困ることがないように、いつもより少しばかり多めに野口さんを財布につっこんできたのは正解みたいだ。
高校生には少しお高めに感じる値段がメニューには表記されていた。
「ちなみに、僕のオススメはこれだ」
そう言って、宇城も少しだけ身を乗り出してメニューに人差し指を当てる。
「見た目は普通のエスプレッソの上にスチームクリームが乗っただけのものだが、この店で一番のオススメのガトーショコラによく合うんだ」
得意気というか、目を輝かせながら自分のオススメを話す宇城が何だか珍しく思えた。
「そんなに嬉しそうに話すほど、その組み合わせが好きなんだね」
珍しい宇城が見れたことに対しても、嬉しそうに話す宇城が可愛く見えて、少し笑いながら話すと宇城は顔を少し赤らめて首を激しく横に振った。
「ち、違う!違わなくないが、そういう意味で嬉しそうに話したわけではないんだ!」
「え?じゃあ、どういう意味で…」
「ご注文はお決まりですかー?」
俺の言葉に重なるように、チョコレート色のエプロンをした若い女性の店員がメニューを聞きにやって来た。
さっきから俺の時ばっかり…なんか、タイミングが悪いなー。
「あぁ、えっと…そうだな。夏川、さっき僕が言った物でいいか?」
「あ、うん。やっぱり、ここは宇城のオススメに合わせてみるよ」
「そ、そうか…。それでは、いつものを2つずつで頼む」
赤面しながら宇城がお姉さんに注文を取る。
元気に「了解しましたー!」と言って、店の奥に行ったお姉さんを見届けてから宇城に話しかける。
「いつものってことは、宇城はここの常連なの?」
「ん…あぁ、よく来るな。この雰囲気はとても落ちつくんだ」
確かに、クリーム色の壁に茶色を基準としたインテリアが、大人っぽいシックな雰囲気を見て取れる。
店内で流れているのは、よくわからないけど最近、どこかで聞いたことのあるような曲のオルゴールアレンジ。
窓側に座っている為、ショッピングモール内を思い思いに楽しみながら歩いているお客さん達の表情も見る事ができるし。
「確かにそうだね」
宇城の気持ちに同感することができた。
「しかしだな。今日は、その…さっきも言ったが、異性と来たからいつもとは違うなって、そう思うんだ」
「俺と来たら店の雰囲気が変わって見えるってこと?」
「あ、あぁ…。不思議なものだな。こういう場所に異性と来たというだけなのに、見慣れた店内もいつもとは違って見える」
「それはさ、たぶん宇城の心の中で感じてることがいつもと違うからなんじゃないの?」
「なっ…そ、それを真顔でさらっと言いのけるのか!?夏川め…前から鈍感童貞野郎と思ってはいたが、まさかここまでとは…」
「いきなりいい雰囲気だったのに、酷い暴言を吐かれたよ。店の雰囲気も俺らの雰囲気もぶち壊しだよ」
まぁそこが宇城らしいんだけどね。
「夏川が空気を読まないのが悪いんだ…バカ者め…」
「俺は空気を読んだよ!?読んでないのはむしろ宇城だよ!?」
「僕は空気という漢字くらい普通に読む」
「そういうボケは今は関係ないと思うんだけど!?」
「ちょっとした夏川いじりだ。これで、再び僕が優勢になったな」
「いつまに俺らは勝負してたの!?」
「今日の朝からに決まっているだろう。デートという名の決闘だ」
「そんなときめきのかけらもないデートは願い下げだよ!」
「夏川は僕とのデートは願い下げなのか…。そうか、そうなのか…少し、寂しい気分になってしまうよ」
「そういう本気で寂しそうな表情をするのは、演技だとわかっていても少し罪悪感を感じてしまうんだけど…」
「これが、演技に見えるのか…?」
「うん」
「チッ…夏川め…この演技で他の男はイチコロだというのに…」
「他の男って?」
俺が知らないだけかもしれないけど、宇城が他の男といるところなんて見たことがない。
学校でも俺にばっかりくっついえくるからなー。
あれ、このモヤモヤした気持ちは何…?
「ん…まさか、ヤキモチか?夏川は可愛いなー、はっはっは」
「違うよ!ヤキモチじゃないよ!」
たぶんだけど。
「ふむ…。少しだけ寂しそうな表情をして、すぐに気持ちが表情に出てしまう素直な夏川くんが安心することを教えてあげよう」
「寂しそうな顔なんてしてないよ!」
たぶん…。そんな俺の否定の言葉にさえ、宇城は余裕に笑みを浮かべて、次の言葉を紡ぎ出す。
「僕の日常は毎日がエイプリルフールだ。つまり、これがどういう意味かわかるか?夏川」
毎日がエイプリルフールってことは、さっきまでの事は嘘ってこと…でいいのか?
「たぶんだけど、宇城が何を言いたいのかわかったよ」
俺のその返答に宇城は満足そうに1つ頷いた。
そんな宇城を見て、さっきまでのモヤモヤが晴れていく自分に気付いたのは不思議な気分だった。
「でもさ、毎日がエイプリルフールって事は、さっきまで宇城が言ってた事は嘘ってこと?」
「というと?」
僅かな変化だったけど、宇城の表情が強張るのがわかった。
「だからさ、宇城がさっき言ってた…その、今日のデート…が、楽しみ…とかさ、そういうこと」
自分で言ってて少し恥ずかしくなってしまったので、だんだん尻すぼみになってしまった。
普段の照れた時の咲みたいだ。
「あ、あぁ。そのことか。そのことは本当だ。だから安心してほしい」
安心したような表情を浮かべて、宇城は俺の目をまっすぐに見てきた。
これ以上は何も言うことないという意味なのか、宇城は僕を見つめたまま口を開こうとしない。
いつもの何を考えているのか読みとる事が出来ない、そんな宇城の少し大人びた顔を俺も見つめ返す。
店内に流れるオルゴールの音色が段々、聞こえなくなるような錯覚に陥る。
ただ、じっと目の前にいる同級生の顔を見ることだけに集中する。
俺たちの周りだけ、この世界から切り離された別の場所のように、ただ2人だけの世界に浸る。
宇城の呼吸する微かな音しか耳に入らない。
宇城の顔が次第に近づいてくる。
あぁ、キスされるんだ。そう思った。
そう思ったのに、体が動かない。動かす気にもならない。
ただ、宇城と自分の唇が重なるのを待つだけだった。
「ご注文の当店自慢のカプチーノ&ガトーショコラをお持ちしましたー!!!」
突然、俺たちの世界は元気なさっきのお姉さんの声で壊される。
びくっと、宇城の体が跳ねる。
驚きに目が見開かれ、
「あ…」
と、小さく声を漏らした。
それから気まずそうに俯き、目を伏せてしまった。
「あ、んと…ありがとうございます」
俺も軽く放心したように、宇城の代わりに店員さんにお礼を言った。
店員さんはにっこりと笑って、状況を理解していないのか、流れるような動作で俺たちの前に、ケーキをカプチーノを並べていく。
「それでは、ごゆっくりしていってくださいね」
にっこりとした笑顔でそう言われる。
別に嫌味とか、そういうものは含まれていなかった。
きっと、本当に俺たちが何をしようとしていたのか、気づいていないんだ。
ほっと安心した自分がどこかにいた。
さっきと同じように店員さんが立ち去るのを見届けてから口を開いた。
「宇城…?あの…」
「す、すまない…僕は、してはいけない事をやろうとしてしまった…すまない…」
俯いたまま、まだ何も言っていないのに宇城はそう言った。
「あ、いやいや!俺は別に気にしてないよ!だから、元気出しなよ!」
気にしていないという意思表示の為に、手を顔の前でひらひら振る。
俺だって拒む反応を見せなかったんだ。宇城だって、きっと雰囲気に流されちゃっただけなんだ。
「それに、別にしてはいけいないってことじゃないし…うん。そうだよ!別にしちゃいけないなんて、決まり事じゃないんだから、大丈夫だよ!」
もしかしたら、店員さんも気づいてない様子だったし、ほんとは宇城だってキスするなんて考えてなかったんじゃ…?
俺の行きすぎた考えのせいで、なんか勝手に自分の都合のいいように勘違いしてるだけなんじゃないの!?
そうだったとしたら、俺かなり恥ずかしいというか、ただのイタイ子ですよ!?
「決まり…ではないが、決まりのようなものなんだ」
宇城がボソリと呟く。
「え…決まりって、そんな誰かが決めたわけでもないんでしょ?」
「抜け駆けはダメ…なんだ」
宇城がゆっくりと顔を上げる。
悪い事をして大人から怒られた子供のような、そんな罪悪感を感じている表情だった。
「今日の僕は何かおかしいな…少し、はしゃぎすぎているようだ」
自重ぎみに手で髪の毛をかき上げる。
「あの、宇城が言ってる意味はよく理解できないけどさ。はしゃいでるのは俺だってそうだよ?
だってさ、昨日の夜、今日のことが本当に楽しみだったんだ。友達とは言っても、女の子とデートだなんてさ、そんなの生まれて初めてだったんだよ。
それでね、楽しみだったのは昨日の夜だけじゃなくて、宇城がうちに迎えに来る前もドキドキしっぱなしだったんだ。
宇城が手を繋いできた時もすっごいドキドキしたよ。宇城と同じ物を食べられるってのも、なんだろう。
よくわかんないけど、なんか胸があったかく感じるんだ。ね?俺だって結構はしゃいでるでしょ?男なのに恥ずかしい話しだよ」
宇城を元気づけるというわけでないけど、俺の素直な気持ちを話してみる。
これで少しでも、宇城がいつものふざけた宇城に戻ってくれればいいなー、なんて思ったり。
「そういうことを言うから…我慢できずにはしゃいでしまったりするんだ…バカ者」
「え?」
宇城の顔をまじまじと見ると、リンゴのように真っ赤だった。
たぶん、今日一緒に過ごして、これが一番の赤さだろうってくらいの赤さだよ。
青森リンゴも驚きの赤さだ。
「う、宇城!?ま、まさか、今日熱があるんじゃ…!?リンゴ病?顔真っ赤だけど…」
「誰がリンゴ病だバカ者!本当に君は…まったく、本当にバカだ。バカすぎて何も言えなくなるくらいのキングオブザバカだ…」
「何それ!?そこまでバカバカ言わなくてもよくね!?」
「き、君が女心を把握しているのかしていないのかわからない事を平然と言うからだろう!?」
「そんなん言うけど、わかったら苦労しないからね!?」
女心がわかる男ほど、今頃モテモテに違いない。
いや、きっとそうだろう。
俺が女心を全て把握していたら、今頃俺はハーレムキングだ。
…こういうところが、キングオブザバカと言われる理由なのかもしれない…。
なんていう1人茶番は置いといて…だ。
「とりあえずさ、せっかくケーキとコーヒーがきたんだし、あったかいうちに食べようよ」
スチームクリームで描かれたハートの模様がぽっかりと淡い茶色のエスプレッソの上に浮かんでいる。
なんというか、とても洒落乙なかんじの飲み物じゃないのよ。
ガトーショコラも焼き立てだろうか?
チョコレート色の生地の間には見た感じだと、さくさくのチョコクッキーが挟んであるように見える。
その上にココアパウダーとミントの葉がちょこんと乗っかっている。
「流石、宇城のオススメなだけあって、どっちも美味しそうだね」
さっさとギクシャクした雰囲気を壊したくて、話を無理やり方向転換させる。
さっきの様子を見る限り、このメニューの話なら、宇城もきっと機嫌を元に戻してくれるだろう。
「ん…そうだな。いつまでもウジウジしていては、僕のキャラというものもぶれてしまう」
「キャラ云々は今は置いておこうよ。俺は正真正銘の裏表のない宇城と、その宇城がオススメするケーキを楽しみたいんだ」
「一番、キャラがぶれにぶれまくっている君に言われるのも、何だか癪に障るが…というか、君は変なところでドキドキさせる言葉を言わないでくれないか…」
宇城はふぅ…と溜息をついて、用意された銀色に光るフォークを手に持つ。
「別にドキドキさせようと思って言ってるわけじゃないんだけどね」
同じく、宇城と同じようにフォークを手に持つ。
「これだから、天然な男は苦手なんだ…扱いに手間取る」
「じゃあ、宇城は俺のこと嫌いなのに、一緒に自分の好きなケーキを食べてくれるんだー」
いつものやり返しというわけではないけど、少しだけ攻めの姿勢で宇城と会話してみる。
さて、宇城の反応は…と。
「だ、誰も嫌いとは言っていないだろうっ…ただ、扱いに手間取るというだけで…」
「扱いに手間取るって…俺は犬ですかいな」
「僕と言う名の犬だ」
「宇城みたいなご主人様だと、犬になるこっちの身が持たないよ」
「それは、褒め言葉として受け取っておこうではないか」
満足そうに口元を笑みの形にして頷く宇城さん。
あれ、気づいたら俺が受けキャラになってる。恐るべし宇城…。
俺には宇城を攻めるということは、確率的に1%くらいしかないみたいだな。
勿論、その1%は体育館の件で…って、それだけこのネタ引っ張るんだよ俺!!
しかも、あれも正直最初は俺が攻められてる側だったしなー。
俺は死ぬまで宇城にいじられ続けるんだろうな、うん。
考えただけで恐ろしい未来だよ。
「夏川がいただきますをしてくれないと、僕も食べ始められないんだが?」
「え」
宇城が小首を傾げながら、フォークを握りしめて目の前の獲物を、よく見ないとわからない程度に目を輝かせながら見つめている。
「あー、早く食べたいのね。別に先に食べ始めてもいいのに」
「こういう時は一緒に食べ始めたいじゃないか。ムードとは大切なものだよ、少年」
「それじゃあ、いただきます」
「少しは話を聞く態度というものを見せたらどうなんだ!?…いただきます」
不満そうに呟きながらも、どことなくケーキを食べることにワクワクしてるように見えるのは、間違いなく俺の気のせいじゃないだろう。
さて、宇城さん一押しのケーキを食べるとしましょうか。
フォークをすっとケーキに差し込む。
生地がふわっとフォークを包み込み、クッキーの若干の硬さを感じさせながら、下までゆっくりと差し込んだ。
宇城に目をやると、あらあらまぁまぁ。
普段の大人びた宇城さんじゃなく、年相応の素直な表情を浮かべた少女が目の前にいた。
ただ、黙々とゆっくりとケーキを食べることに勤しんでいる。
若干、目元が緩んでいらっしゃるのは写メにおさめたいが、ここはぐっと我慢しよう。
「嬉しそうに食べるんだね」
「え…い、いや、別にそういうわけではないぞ」
慌てて普段のクールな態度を取るが、口の端についたココアパウダーが何だか微笑ましい。
「そんな僕ばっかり見てないで、自分の分を食べたらどうなんだ?まぁ、僕の美貌に見とれてしまうのも仕方がないことだと思うがな」
一言多いんだよ一言。
というツッコミは、俺の心の中にそっとしまっておこう。
「いや、宇城が目の前であまりにも幸せそうに食べるから、つい見とれちゃっただけだよ」
そう言って、一口サイズに切ったケーキを口に運ぶ。
「どうだ?僕がオススメしたケーキは?美味だろう?」
ドヤ顔しながら、不安気に尋ねてくる宇城さん。
ここはからかいたいところだけど、素直な感想を言おう。
というか、このケーキへの感想はこれしか言えない。
「宇城のオススメなだけあって、すっごく美味しいよ。ほんとに、冗談抜きで」
そう言って、次の一口を口に運ぶ。
少しだけビターな味のするココアパウダーとチョコクッキーに、甘いチョコレートケーキがとても合っていて美味しい組み合わせだ。
焼き立てのせいもあるだろうけど、口に入れた瞬間、ケーキがふわっと溶けるように味が広がるのも、このケーキの美味しさの1つだろう。
カプチーノも一口だけ飲んでみる。
暖かくて、少しだけ大人のような味が口に広がる。
ケーキの甘さの口直しに丁度いい苦みだ。
「気に入ってくれたようで、僕も嬉しいよ。夏川には少し大人っぽい味かと心配したけど杞憂で終わったようだな」
「いや、ケーキが少し甘く感じるけど、カプチーノといいかんじに合ってるから、全然大丈夫だよ」
「む…夏川は意外と甘党ではないんだな」
「俺が甘党っていう情報は、逆にどこで仕入れたのか気になるんだけど」
「や、夏川がベビーフェイスだからという理由で、ただの僕1人の妄想だ」
「顔のことは気にしてるのにわざわざ言わなくてもいいじゃないか!?」
「まぁ確かに、ベビーフェイスだから変態ホモ野郎にも好かれてしまうんだもんな。複雑な気分だ…」
「一番複雑な気分なのは、俺ってことを忘れないでほしいんだけど!?」
「まぁ、夏川は同性にも好かれるということがわかって、安心してはいられなくなった僕たちの方が複雑な気分なわけだが」
「え…僕たち?」
「変なところで僕の言葉を拾うことはやめてほしいな。まったく、空気を読め空気を」
「一番空気を読むべきなのは宇城だからね!?」
「あえて空気を読まないのが僕だろう?空気を敏感に察知しまくって空気読みまくりの僕なんて、そんなの僕じゃない。ただの別人だ」
「そこまで胸を張って言うことでもないと思うんだけどね…」
しかも、その張る胸が地味に自己主張が強いから目のやり場に困る…。
宇城って気痩せするタイプなんだよなー…。
こんなに発育がいいとは思わなか…って、いかんいかん!俺はいったい何セクハラ的なことを考えているんだ!!
「僕の魅力的な肉体美のどこに目をやっていいかわからないという表情をしているな。僕の体をじっくり見るのは、全てを脱いだベッドの中だけにしてくれ」
「一生、宇城とベッドの中で全裸で過ごすことはないと思うんだけどね」
「わからないぞ?もうマットレスの上で下着姿で共に過ごした仲じゃないか。次は何が来るかわからないだろう?」
「こんな公共の場所で、人様の誤解を招くような言い方しないで!?」
ぱくっと口にケーキを詰め込み、咀嚼してしっかり飲み込んでから、宇城はまた口を開く。
「公共の場所だからこそ…夏川と僕のラブラブメモリーを自慢するんだろう?」
何を当たり前なことを聞いてんだこいつって顔で見られる。
この場合、間違ってるのは明らかに俺じゃない。どう考えても宇城だ。
「てか、ラブラブメモリーってなんだよ」
「そのままの意味で、僕と夏川の甘酸っぱい餃子風味の青春の1ページのことだ」
「甘酸っぱい餃子なんてお呼びじゃないし、餃子風味の青春の1ページなんてもっとお呼びじゃないよ!?」
「おおっ…流石夏川。見事にツッコミ終えたな」
「そんなとこで感心されても反応に困るよ!!」
さっきまでの落ち込みようは何だったんだと問いただしたいくらい、今の宇城は普段の盗んだバイクで走りだしそうな勢いでボケてくる宇城さんだ。
「ただ、僕から言わせてもらえば、餃子臭い青春でも甘酸っぱい味の餃子風味な青春だったとしても、夏川と一緒の青春なら…」
どきっと胸が高鳴った俺を尻目に宇城は、ゆっくりとマイペースにカップを口に運ぶ。
「僕は、夏川と一緒ならどんな青春でも楽しいと思うだろう」
そのままで終わると思われた会話を、再び宇城は続ける。
ていうか、ていうかていうか!何ですか、何ですかこの状況は!?
なんだかさっきから、普通のラブコメをやりまくっちゃってますよ!?
しかも、なんかかなり二番煎じみたいなノリでやりまくちゃってるけど大丈夫なの!?
「う、宇城さん?それは本気で言ってるの?」
「僕が嘘をつく人間に見えるか?」
さっきおもいっきり、自分は毎日がエイプリルフールって言ってたじゃないですかああああああああ!!!
でも、宇城の鋭い眼光が怖かったので、ここはおとなしく
「いいえ、滅相もございません。宇城様は本当に素直なお方です」
俺どんだけ尻に敷かれてるんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!
「そこまで思われていたとは…いや、この場合は想われている…が正しいかな?」
「そんな文章にしないとわからない違いを、ここで言うのはやめておこうよ」
「ネタとしてはおもしろういだろう?」
「いやいや、意味わかんないから!ただの文章稼ぎって思われちゃったらどうすんの!?」
「そういう夏川も、結構ブラックなジョークを言っているじゃないか」
ハッ!いけないいけない…。
主人公だというのに、こんなブラックなことをペラペラと言ってしまったら、読者様から批難の声が飛んできてしまう。
って、俺は胸の仲間でブラックなネタで埋め尽くされてるよ!
もういいよこのネタは!段々、収拾がつかなくなってきてるよ!
「それで、宇城さん。本題に戻るわけだけども」
「戻らなくていい」
一刀両断だよ。俺の話なんて聞く気ねーな、この変態女王様は。
とても、俺にとって都合のいいかんじの事だった気がしたんだけどなぁ…。
「そこをなんとか戻ってみましょうよ、宇城さん」
「あー、やっぱりここのケーキは美味だなー」
「棒読みで言ってちゃ説得力のかけらも感じられないよ…てか、さっき何て言ったの?」
「しつこい男は嫌われるとあれほど言ったというのに…っ!」
ずびし!っとフォークを向けられる。
反射的に両手を軽く上げて、いわゆる武器は持ってませんよというお決まりのポーズを取ってしまう。
「そこまで本気にならなくてもいいじゃないかー」
宇城の殺気が静かに俺たちの周りを包み込み始める。
み、見える!今の俺には人のオーラというものが見えるよ三輪さん!
TV出演も夢じゃないかもしれないんだ!うわっほーい!
「TV出演など夢のまた夢だな」
「ひ、人の心を読んで何が楽しいんですか!?」
こ、こいつ…また勝手に人の心を読みやがって!
こうした茶番をしている間にも、宇城のフォークの先は俺に向けられたままだ。
「心を読むんじゃない。君が勝手に見せているんだよ、夏川」
フフっと妖艶に笑う宇城。
意味はよくわからないが、宇城にバカにされていることだけはわかる。
悲しいけどいつものごとくね!!
「く、くそー…いつもいつも…」
悔しそうに呟く俺を見て、宇城は満足したらしい。
一度頷いてフォークを下ろし、ケーキを食べ始める。
俺も静かにケーキを食べ始めた。
†
「ふーっ、食べた食べたー」
フォークを置いて、最後に少しだけ残ったカプチーノをぐっと飲み干す。
少し冷めたカプチーノがすっと喉を通って行くのがわかる。
ふーっと息を吐きだして宇城の方を見ると、まだゆっくりとマイペースにカプチーノのカップに口をつけていた。
皿を見ると、まだ少しだけケーキが乗っかっている。
カップから口を離した宇城が、申し訳なさそうな顔を俺に向けてくる。
「あぁ…夏川はもう食べてしまったのか。遅くてすまない」
そう言ってぱくっとフォークを口に含む。
「いっつも弁当食う時にも思うんだけどさ。宇城って口ちっちゃいよね」
不思議そうに俺を見ながら、マイペースに咀嚼する宇城とは対照的に俺はあははっと笑う。
静かに口の中の物を飲み込んでから、宇城が反論しようと口を開き、ぐっと閉じてしまう。
「どうかしたの?」
そう聞くと、宇城は黙ってフォークに一口分のケーキを取ってから口を開いた。
「夏川をあまり待たせてしまうのもどうかと思ってな」
ぱくっとさっきと同じようにフォークを口に含んでから咀嚼を始める。
「あー、いやいや。別に気にしなくていいんだよ?別にほら、急かしてるつもりで口が小さいって言ったんじゃないしね」
なんか、変なところで遠慮するんだよなー、宇城って。
そうは思っても、その遠慮も俺のことを考えてということを考えると嬉しいような、逆にこっちが申し訳ないような微妙な気持ちになる。
「口が小さいというのは、生まれつきかもしれんが、ここのケーキはゆっくり味わって食べたいんだ」
「あれだけオススメしてたケーキだもんね。宇城のペースに合わせてゆっくり食べてもいいよ?」
「いや、夏川を待たせてしまうのも悪い。このデートは、僕だけじゃなくて夏川にも楽しんでもらいたい」
あらあら、相変わらずの無表情のくせして、なかなかに可愛いことを言うじゃないのこの子ったら。
あまりにも宇城が素直なことを言うものだから、つい心の中とはいえ、口調がおばさんっぽくなってしまった。
「俺は宇城が食べ終わるまでずっと待ってるから大丈夫だよ。それに、宇城といるだけで楽しいから、そんなに遠慮しないでいいからさ。ゆっくり味わいなよ」
「あ…ぅ、ありがとう…。その、じゃあなるべく早く食べることにしよう」
遠慮しなくてもいいって言ったけど、それでも遠慮しちゃうのが宇城らしいというか、なんというか。
普段の宇城なら遠慮してほしいところで遠慮してくれないというのに。
なんだこれは?ギャップか!?ギャップ萌えってやつか!?
その後は宇城がケーキをぱくつくのを黙ってジッと見ていた。
†
あの後、全て食べ終わるまで宇城を5分くらい待ち、会計を済ませたので2人並んで店を出たところだ。
「お金、負担してもらってもよかったのか?」
俺の横をゆっくりとついてきながら、宇城が『お前の財布事情は知っているんだぞ。何で僕の分まで負担したんだ』と、そんなことを考えているであろう顔で問いかけてくる。
「あー、いいよいいよ。こういう時って、やっぱり男が負担するものなんだろうしね。宇城が美味しいケーキを教えてくれたから、そのお礼ってことで」
そう言ってほほ笑むと、まだ納得していなさそうな顔で渋々頷いてくれた。
「変な借りを作ってしまったが、このお礼は体できっちりと返させてもらうとしよう」
「そんな重すぎるお返しはいらないよ!」
「いや遠慮するな。これは僕の善意と共に、僕の欲求を解消する…」
「皆まで言わんでいいわ!!!宇城も女の子なんだから、公共の場でそういういこと言うのはやめようよ!?」
「なんてことだ。夏川がつい声を荒げるから、ここの客たちが僕たちを凝視しているじゃないか」
「俺のせい!?全部、俺のせいなの!?」
と、宇城から全ての罪をなすりつけたところで、近くにいた親子のひそひそ話が聞こえてくる。
「ままー。あのおにいちゃんとおねえちゃん、なかがいいねー」
「そうねー。きっと、将来はどつきながら全国放送でのろけちゃうような、夫婦漫才をやってくれる未来の若者たちよー」
「ままー。いってるいみがよくわからないよー?」
「そうねー。でも、あのお兄ちゃんとお姉ちゃんが仲がいいっていう意味だから大丈夫よー」
「そっかー。よかったねー」
「よくねーよ!!!!!」
ついその場でつっこんでしまう。
「将来はどつきながら全国放送でのろけちゃうような夫婦漫才…ぽっ」
「宇城もぽっとか言って、恥ずかしそうに身をくねらせなくていいから!!何だ!?ツッコミが追いつかない!?」
「夏川、2人で…2人の力で頑張っていこうな?」
「何この展開!?俺だけ!?状況についていけてないのは俺だけなの!?」
さっきまでめちゃくちゃ和やかなムードだったじゃん!
めちゃくちゃいいかんじのデートだったじゃん!めちゃくちゃよかったかはわからないけど、めちゃくちゃよかったじゃん!
ああ!俺の頭が混乱しすぎて、俺の頭ん中がめちゃくちゃだ!くっそ!くっそ!
明らかにツッコミ不足しすぎてんだろこの状況!
そのことしかわかんねーよ!咲さーん!へるぷみー咲さーん!
「夏川、やっぱり僕じゃ不満なのか?」
「あ…ぁあ、う…」
そ、そんな不満そうな顔はダメなんだ。反則なんだ。そんな顔、そんな顔おおおおおおおおおおおおおおおおお!!!
「全然、不満じゃない。宇城とは凄くいい夫婦漫才ができると思う」
差し出されたひんやりとした手のひらをぎゅっと両手で包みこむ。
って、何やってんだ俺!!何やっちゃってるんですか夏川さん!?
『差し出されたひんやりとした手のひらをぎゅっと両手で包みこむ』じゃねーよ!?何包み込んでるんだよ、このすけこまし野郎!!!!!
「………………」
「ああ!宇城もそんな冷めた目で見ないで!俺をそんな汚物を見るような目で見ないでええええええええ」
く、くそう…。場に流された結果がこれだなんて笑えない…笑えないッ!!
…大事なことだから2回…うん、これ以上はもうやめておこう。
「聖以上の夏川と夫婦漫才をやってみたいものだよ」
「え、咲以上…?」
「さーて、次は何をして遊ぶとしようか、夏川?どうやって、君は僕を楽しませてくれるんだ?」
急に走り出したかと思ったら、くるっとこっちを振り向いてにこっと柔らかい笑みを浮かべてくる。
その笑顔の裏に、諦めのような、何かを悲しんでいるようなものが感じ取れたのは気のせい…なのかな?
「早くしなくては、時間がなくなってしまうぞ?」
一瞬考え込んでしまった俺は、宇城のその言葉で我にかえる。
「あ、あぁ、そうだね。時間は限られてるんだもんね。楽しもうか」
自然と宇城の手を握って先へと歩いていく。
「あ…」
微かに宇城が声を漏らしたのが聞こえたけど、自分でもびっくりなくらい自然に手を繋いでしまったから、恥ずかしくて振りかえることができない。
顔が熱くなるのがわかる。くそう…宇城の言うとおりヘタレだなー、俺。
そんなことを思っていると、その俺の変化に気がついたのか、くすっという笑い声が聞こえてきて、繋いだ手に軽く塚らが込められるのがわかった。
「夏川は本当に、世話を焼かせるなー」
うるせー、と思いながらも反論できる立場ではないので、黙って宇城の手をひっぱりながら目的地も特に決めずに先に進む。
「どうせ、この後のことなんて何も考えていないんだろう?耳まで真っ赤な夏川陸くん?」
この状況が楽しいのか、小馬鹿にした口調で見事に図星をつかれる。
その通りだよ。その通りですよ。恥ずかしいなー、俺。
「ここからは、僕の独り言だが、少しさっきの店でゆっくりしすぎたな」
「ゆっくりできたけど、俺にとってはツッコミ疲れたよ」
楽しかったけど、と心の中でつけくわえる。
「フフ…まぁ、僕は楽しかったよ。この僅かな時間だけでも、夏川と2人っきりの時間を過ごせて」
「うん」
恥ずかしいから簡単な返答だけになってしまう。
ヘタレすぎて言葉も出ないぞ。いや、実際出てないんだけどさ。
「それでな、君の次の相手…聖だったか?そっちに行くまでの時間も必要だろうから、残り時間はあまり残っていないんだ」
名残惜しそうに聞こえたのはきっと気のせいじゃないんだろうなー、と思いながら宇城の独り言をじっと聞く。
「それでな。これだけは伝えたいと思って、今日はデートを申し込んだんだ」
ずっとついてくるだけだった宇城の足が急に止まったため、態勢が崩れそうになるのを立て直しながら振り返る。
宇城はじっと俺を見上げていた。
その真剣な表情に圧倒されて、どうしたんだ?と開きかけた口を噤んでしまう。
「僕は、君が…夏川陸という男に恋しているんだ」
一瞬、宇城が言ったことが理解できなかった。
頭の中が真っ白になるのがわかる。
繋いでいた手から力が抜けていくのがわかる。
俺の中の宇城と俺の世界が、今の一言で変わっていくのがわかった。
「きっと、僕の気が狂ったとでも思っているんだろう?でも、これは僕の素直な、本気の気持ちだ」
口の中が渇いていく。
戸惑いしか生まれない。それを隠すことができないくらい、自分でも動揺しているのがわかる。
何か、何か言わなくてはいけないとわかっていても、慣れていない状況のせいか、何をどう伝えたらいいのかわからない。
「戸惑わせてしまったな。でも、僕が今言ったことを理解してくれたら、それだけで僕は嬉しい」
「あ、と…」
やっと口から出た言葉は、言葉というには程遠い何かだった。
状況が整理できない。思考が追いつかない。
だって、ずっと友達として見てきたんだ。
宇城はいつも、俺に対して気のある素振りを見せてきたけど、それは宇城のお遊びたったんじゃないのか?
1人でぐちゃぐちゃした頭の中を整理しようと、グダグダグダ考える。
宇城のことは好きだ。
でも、それは1人の女の子としてという意味ではない。
付き合うなんて考えたこともなかった。ずっと、悪友のままでいられると思っていた。
だから、今こうして、宇城の本当の気持ちを伝えられて戸惑っている自分がいる。
「今、すぐに答えを出せと言っているわけじゃないんだ」
困ったような笑いを浮かべて、宇城がそう口にする。
「でも、な」
握られた手に力が込められるのがわかった。
「僕は夏川が必要な存在だと、そう、思ったんだ。だから、その…君が好き、なんだ。信じてくれ」
そっと宇城の空いていたもう片方の手が、握られている俺の手に添えられる。
「僕だけの夏川になってほしいんだ。友達じゃない。それ以上の関係になってほしいんだ」
宇城の瞳が揺れる。
頬を赤く染め、すがるように俺の手を自分の両手で包みこんでくる。
「では、時間を取らせてしまってすまない。これ、だけだ。これが嘘偽りない僕の気持ち全てだ」
宇城が俺から離れると同時に、俺の手からも宇城の手が離れる。
ひんやりとした宇城の手の温度が消えていく。
「答えは夜にでも教えてくれ。そして、これは凄くわがままなことを言っていると自分でもわかるが、次からは僕のことは頭の片隅にも置かずに、相手の女子の事だけを考えてくれ」
最後にごめんと付け加えて、宇城は人ごみの中に消えていった。
頭の中が完全にすっからかんとなった俺は、宇城を追いかけることもできずに、日が高くなり、段々増えてきた客たちの真ん中で立ちつくしていた。
はい、三ヶ月ぶりですね!お久しぶりです!
三ヶ月も放置プレイして、何事もなかったかのように毎日を元気に生きています。藍靜です!
いやー、ついにデートですよデート。
とりま、この宇城とのデート編で書きたかったこと。
①宇城が普段は見せないような表情を書く
②宇城とのイチャイチャを書く
③宇城の告白シーンを真面目に書きあげる
④宇城とのイチャイチャを書く
⑤宇城とのイチャイチャを書く
⑥宇城との(ry
はい、今回全体的に流れがグダーっとしちゃったのは、藍靜が自分の欲望しか書き殴らなかったせいだと思います。
反省?シナイヨーソンナモノー(`・ω・´)←オイ
あと、若干ぐだってしまったのは申し訳ない。
そして、陸くんが予想してた展開よりも。始終てんぱっちゃってた件について。
まぁ、そこは仕方がないだろう、うん!w←オイ!
正直、自分でも書いてて「え?この食事シーンいつまで続くの?」みたいなこと思ってました。
でも、イチャラブはいっぱいかけたと思ってる!
展開ありきたりだけどね!でも、満足!www
はい、じゃあ言い訳タイムは終了して今回もふとごっていきましょーう!
今回のテーマは、いつも感想をくれる伝助さんからの提案で、
『ヒロインのお料理テク』をふとっごていきたいと思います!
咲>>>>宇城>(越えられない壁)>>響歌先輩>>>>>>尋ちゃん
咲はこの中では一番、料理が上手です。
食べる人の好みの味に、健康を考えたバリエーション豊富なご飯を作ってくれるいいお嫁さん候補です。
宇城は料理自体は上手だけど、味付けが濃いめなのが特徴です。
でも、見た目だけなら一番、綺麗に作れるかもしれない(盛り付け的な意味も含め)。
先輩は…先輩ですwww
先輩は洋食和食中華、作ろうと思えば作れますが、高確率で失敗しちゃう子です。
成功した時は三つ星シェフも絶賛な出来具合だと思います、たぶんww
最後に我らが(主に藍靜の)尋ちゃんです!!!!
尋ちゃんの得意料理は卵かけご飯と卵焼きです。
卵焼きを巻かせれば、誰よりも素早く綺麗に丁度いい焼き加減で巻きあげます。
でも、それ以外の料理は全てが墨と化します(料理は全て火にかけるものと思ってるらしい)。
はい、こんなかんじでしょうか?w
イメージ的には、咲はかなり料理上手。宇城は料理上手。先輩は偏りがありすぎる料理上手?尋ちゃんは………ってなかんじです、はいw
次のデートのお相手は咲ちゃんなんで、このふとごうコーナーを生かして、
お弁当イベントとか書いていきたいですね。
では、次の第8話でお会いしましょう!
~お知らせ~
最近、ニコニコ動画で生放送始めました。
http://com.nicovideo.jp/community/co1559370
主に歌ったり、えっちいゲームしたりしてます。
暇な時にでも見に来てやってくださいw
参加してくれたら…スライディング土下座します!ww
では、勝手な宣伝すいませんでした。失礼します!
のっしっし




