表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

150/150

ExtraSide三人称視点 神様が見てきた物語

 ――あなたのスキルは○○です

 誰しもが16歳までに、【炎聖】とか【紫電】とか【奇跡】とか、【賽子(サイコロ)】とかのスキルに目覚め――そして、ドラゴンが家畜化される程に弱く、代わり、スライムが七代スライムとして最強のモンスターとして君臨するこの異世界(ファンタジー)

 そんな世界に転生した、アルテナッシという少年が、【○○】スキルという【○】に文字をあてはめることで、あらゆる力を使えるスキルを、女神から授けられてから月日は流れ、

 ――帝国歴1042年11月24日。


「あ~!」


 巨人(ジャイアント)令嬢(お嬢様)相手にピンチ(全裸)になったアルテナッシが、スメィウルフ(狼のイケメン獣人)が助けてくれた、そのことで、


「よかったぁ!」


 アルテナッシの心の中にいる、この世界の女神であり、全ての者にスキルを授けるスキルの女神、セイントセイラは声をあげてほっとした。


(そりゃあ、けして彼の旅路は、これからも艱難辛苦が待ち受ける日々とは思ってましたが!)


 スキルの女神は今、アルの心の中にいる訳で、彼の見聞きするもの全てを光景として眺める訳だが、旅だったその日の内に危機に陥るなど、流石に想定外の展開。


「しかも巨人のお人間(人形)遊びでゲームオーバーになるとか、シャレにならない(トンチキ過ぎる)ですからね!」


 とはいえ、早々に仲間(スメルフ)と再会してくれたのは嬉しいことで、それにとかく胸をなで下ろした後、


「……嬉しい、か」


 その喜びに、

 思い出す。

 ――アル君が幸せになっていくのを"見たい"だけちゃうん!♡

 セイントセイカ――自分の血筋を受け継いだという役目(設定)を負わされた、否、負わしてしまった、彼女(聖女)の言葉を。

 彼女の言葉は、アルテナッシをこの異世界に転生させた、転生の女神のテンラだけでなく、今は、この世界の女神であるセイントセイラの胸も軋ませる。


「……そうですね、確かに多くの人は、幸せ(転生)過程(成長)よりも、結果(5000兆円)を望むのかもしれません」


 それはけして否定出来ない。そして、それを望むことはけして悪ではない。

 だけどただ、テンラによって、幼いながらに自我を取り戻していた己が、アルテナッシという何も無かった少年に、【○○】スキルという成長が必要なスキルを授けた理由は、


(アルテナッシ)の心が、からっぽだったから」


 今――セイントセイラが居る空間(心の中)は、真っ白で、何も無い。

 人は誰しも心にからっぽを抱えているものだけど、ここまで極端なのは珍しい。それほどに、(アルテナッシ)前世(有田梨央)で自分の幸せというものを、母親(トラウマ)から奪われた。

 それを、結果(5000兆円)で満たしたところで、無双も、ハーレムも、スローライフも、望()ない彼にとっては、使い方(幸せのなり方)を知らない彼にとっては、意味が無いと感じたから、

 だから、何を埋めるかどうかを選ばせる、【○○(マルマル)】というスキルを授けたのだと。

 空白(からっぽ)を埋めていく経験は、思い出という歴史になり、そして今、

 ――パチリ、パチリと

 ……彼女からもらった日本刀(ヤマトブレード)霊犀(れいさい)を通じて、あたたかな()となって、アルテナッシの心を灯している。

 それはけして、ただ神が与えた結果ではなく、

 アルテナッシ自身が、手にした幸せであるはずだから。

 ……だから、ちょっと、セイラ()は思う。


「少し、振り返ってみましょうか」


 歴史とは見方、

 真実とは異なる。

 セイラが見てきた光景が、そのまま、アルテナッシの歴史という訳ではない。それでも、彼をこれから心の中から手助けするのなら、アルテナッシの今までを確かめることは、きっと、意味がある、大切なことだと考えたから、

 ――だから、思い出してみる


「……【物語】スキル」


 セイラがそう呟けば、その手には、

 一冊の本が現れた。そして、


「〈ワンスアポン(むかしむかしは)アタイム(いまとみらい)〉」


 スキル名を言葉にしながら、ページをめくる。


「――あなたの心を支える為に」


 自分の記憶(見方)を一冊の本にして、読み返す。


「私が見てきたあなたの(物語を)、今一度、読み返しましょう」


 あの時、セイカに言われたような、

 (読者)の視点で。







第一話 からっぽな俺のハートフルデイズ!


「その時は私が傍にいます!」


 前世、母親から教育という名の虐待を受けた有田梨央は、"人は誰かの役に立たなければ価値が無い"という呪いを背負ったまま生き続け、35歳、会社帰りの終電電車、WeTubeのショート動画で流れてくる縦長画面の中の花火を見て、いつか本物の花火を見たいと思いながら、死ぬ。

 転生の女神テンラにより、天涯孤独の身で転生し、孤児達の施設で育った彼。しかし16歳の時、一見、何の役もたたない【○○】(からっぽ)スキルを、この世界の女神セイントセイラから授かってしまったことで、〔何も無しのアルテナッシ〕という二つ名と共に施設から追放される。

 世界にとっての役立たずであることに絶望し、死ぬことすら考えるが、この世界の最強モンスターであるスライムから、通りすがりのメイド、〔癒やし手のメディクメディ〕を我が身を省みず助けようとしたことで、【○○】の真の能力――○の中に好きな字をあてはめられること(【最強】スキルとか)を知る。ただし【○○】は【○○。】に変わる。

 その後、同じ施設で育った年下の幼馴染み、Sランクスキル【炎聖】スキルに目覚めた〔猛る聖火のフィアルダ〕が追いかけてくる。帝国学園の入学が決まった彼女となんかこうわちゃわちゃしてたが、その時、倒したはずのスライム{ノーフェイス(顔無き悪意)}がリベンジに。

 しかしそのスライム(最強)も、メディから受け取った日本刀(ヤマトブレード)で、【○○。】を【パリィ】スキルにすることで勝利。

 戦いの後に倒れた後、夢の中で転生の女神のテンラと、幼女化しているセイラとやりとりをし、アルズハートという心のからっぽを埋めていくように言われる。

 "互い違いの親子月"が夜空に昇る頃に、宿屋で目覚めたアル。その能力(スキル)を、自分でなく他人のため"だけ"に使おうとするアルテナッシを、メディが諭していく。

 ――誰かのためだけの人生なんて、寂しすぎる

 メディの言葉に、他人の幸せに依存するという点で、自分が()親と同じであることに絶望、自分の幸せを望めない自身に対し、無表情でただ沈む。

 それでもメディに、願いは無いかと聞かれ、前世のトラウマ、高校受験の失敗を取り返すように、学校に行きたいと願う。

 ゆえ、メディにこの世界の中心ともいえる、円卓帝国の帝国学園の試験を勧められるが、また(前世)失敗したら、と泣き叫ぶ彼に、

 ――その時は私が傍にいます!

 そう、メディクメディは即答。そして、倒したスライムが【笑顔】という言葉とともに、"小学校の頃の自分の笑顔の写真"に変わり、アルも本物の笑顔を浮かべる。

 この日から、彼とメディの、ハートフルデイズが始まった。


 【チー○○】スキル -ランク 

 スキル解説[     ]

 アルズハート

 [【笑顔】【○○】【○○】【○○】【○○】【○○】【○○】]




第二話 メイドと一緒に入学試験!


「1番で試験を合格しましょう!」


 メディと一緒に帝国学園入学試験に挑むことになったアル。

 空を飛ぶ円卓帝国が地上に降りたあと、試験官である皇帝お付きの騎士、〔がなる怒鳴るのデカヴァイス〕が【大声】スキルで告げた試験内容は、帝国学園の入り口まで辿り着くこと。

 【チーター】スキルで時速120kmを出して、帝国の門まで辿り着き、皇帝の執事〔寡黙なるユガタクワイエット〕の【静寂】スキルによる攻撃を退けたものの、学園入り口まで先輩生徒達と戦うことになり一転ピンチ。

 しかしそこでメディをおんぶして、心を一つにすることで発動する、彼女の【紫電】スキル〈オールレンジテレグラ(以心電信)フ〉のバフ効果で突破。

 途中、フィアの妨害(嫉妬)、それを〔嗅ぎ分けるスメィウルフ〕という二つ名の狼獣人に助けられることがありながら、入り口の門番、〔暴れ知性のアシモチャン〕が【知聖】スキルで作りだしたロボットを、【セーター】スキルで動きを止めてからの二人での合体攻撃、雷速の居合い、〈セレスティアルジャッジメ(紫電一閃)ント〉で撃破。

 その後、円卓帝国七代目皇帝である、若干14歳の少年皇帝エンペリラに、入学式代表に選ばれ、その時掲げた二つ名、〔何も無しのアルテナッシ〕に、「何も無いから自由で、乗り越えていけるのですね」と、前向きな意味をもらう。

 アルテナッシが所属することになったのは、庶民や問題児達が集まる、Eランク以下という意味での"Fクラス"。

 しかし、アルテナッシも、そしてメディも、これから始まる学園生活に笑顔を浮かべていた。


 【○。。】スキル -ランク Lv2

 スキル解説[     ]

 アルズハート

 [【笑顔】【○○】【○○】【○○】【○○】【○○】【○○】]




第三話 魂の友よドッカンカザン!


「メイド長直伝、トマトトタマゴイタメターノです」


 入学初日の朝、過去のトラウマから出来た悪夢により、よくない目覚めをするアル。そんな彼にメディは朝食を用意する。前世では楽しむ余裕もなかった食事に、あたたかなものを感じたあと、ドラゴンタクシーで学園へ。

 その学園の門で、Fクラスとは正反対、貴族や実力者達が集う"Sクラス"に入ったフィアを連れた、帝国の防衛機構である聖騎士団団長、【剣聖】スキル持ちのソーディアンナに、団へと勧誘される。

 そのことで悪目立ちしたせいで、Fクラスで早速浮く中、スメルフがやってきて、壁ドンされ、匂いを嗅がれる(アルくんくんかくんか)。魂の匂いの違和感を指摘され焦る中、1年全てが魔術師トベッキーの【転移】スキルにより、炎の国ボルケノンドへとテレポート。

 しかし、火山猛り、この世界の最弱モンスターであり、家畜化されたドラゴン達が、歌うように炎を吐くはずの大地は、どういうわけかすっかり冷え切っていた。

 その原因であった凍てしスライム{イグノアー(孤立する罵倒)}を、アンナ、スメルフ、フィアとの共闘で倒したことで、活力を取り戻したボルケノンドで、Fクラスのクラスメイトと【サウナ】スキルで親交を深めていく。

 新たな仲間達とのバーベキューに、アルは、フィアを誘うけど、彼女はお姉様(アンナ)の誘いがあるからと、イグノアーが残したアイテム、氷のハンマーとともに去って行った。


 【ル○○○○○○○ブ】スキル -ランク Lv2

 スキル解説[     ]

 アルズハート

 [【笑顔】【○○】【○○】【○○】【○○】【○○】【○○】]




第四話 白赤つけるぜダンジョンレース!


「お話して解りましたが――エンリ様も、我々と同じ人間(年頃)なのですね」


 休日、【ルービックキューブ】をカフェテラスでといた二人に、鹿のような角を生やした獣人、大陸東の海を隔てた国である、大和の忍者といざこざをする少年がいて、それを助ける。

 その少年は【皇帝】スキルで自分の正体を認識阻害で隠していた、エンペリラ。14歳の彼が、かつて許嫁だった3歳年上の女性、大和の王姫サクラセイリュウのことを、未だ想っていることを友達のように相談されて、悲しくも穏やかな時間を過ごす。

 その後、アンナと連れ立ってきて、ボルケノンドで拾ってきたちっちゃなドラゴン(チビ)を頭に乗せたフィアから、ダンジョンを舞台にしたSクラスとFクラスの対決を申し込まれる。一度断った者の、Fクラスをバカにされたこと、そして、フィア自身がSクラスの者達に、庶民出身だからと、精神的に追い込まれていることを知り、対決を決意。

 クラスメイトの〔命賭けのギャンブライジ〕の【賽子】スキルと〔一撃のボンバリー〕の【一撃】スキルもあって、最後の最後でフィアを倒し逆転勝利するが、その時、フィアのハンマーがスライム(イグノアー)に,戻り、フィアを乗っ取り、{炎聖氷邪フィアルファイグノアー}としてアルの前に立ちはだかる。

 スライムを通じて、彼女の孤独を知ったアルテナッシは、フィアを乗っ取ったスライムを"(小さな文字)"だけのスキル、【ッョィ】や【ィェ】等を駆使して撃破。スライムは今度は、手作りの賞状に変わり、アルとフィアの確執は消え、彼女もFクラスの一員になった。

 希望に満ちあふれたアルテナッシであったが、スキル欄を見て驚愕、その理由は――


 【穴埋め問題】スキル -ランク Lv2

 スキル解説[全部カタカナで埋めてね!]


1【○○○○○】 [魔法の呪文]

2【○○○】 [取り戻せ]

3【○○】 [オーガニ族のシンボル]

4【○。。○】 [神様、空から女の子が!]

5【○○○○】 [ただ一つの勲章]

6【○○】 [ノジャイナリィのもう一つの可能性]

7【○○】 [罪]


 アルズハート

 [【笑顔】【賞賛】【○○】【○○】【○○】【○○】【○○】]




第五話 奇跡の聖女とジャングルデート!


「メイド長から教わりました、主従は離れている時こそ、真価が試されるものなのだと」


 前述のような穴埋め問題みたいなスキルに、学校の校庭で悩むアルだったが、そんな彼の目の前で、白い長髪の少女が落ちてくる(空から女の子が!)。慌て、4の【キャッチ】スキルで助けたところ、それが大陸中央にある聖山の聖国の聖女様で、〔奇跡はここにセイントセイカ〕で、しかもアルは一目惚れされる。

 その後、左目を閉じ続ける彼女と共に、穴埋め問題の手がかりがあるらしいオーガニ族の住むジャングルへ、【奇跡】スキルでテレポート。その後、ゴリラになったり珍走団になったりして穴埋めを進める中、彼女が300年この世界に転生し続けていることを知る。

 オーガニ族、女神の痕跡が見つかったという遺跡の前で、友達になろうとしたところ、聖騎士団所属である、大陸中から女神の痕跡を見つけ出すことで有名であり、信心深き、【神聖】スキル持ちの〔神探しのゴッドフット〕が、庶民と聖女が仲良くしようとする姿に憤怒。セイカとともに遺跡の中へ立てこもる暴挙。

 しかし、彼の今までの痕跡探しの偉業が、彼が倒したスライム{フェイカー(偽りに溺れよ)}がアイテム化した、女神像による捏造だったと知り、悲しみを押し殺すように発狂し、スライムと一体化――{神聖災罪ゴッドフットフェイカー}となり暴走。

 女神を模したスライムに飲み込まれる彼を、穴埋めの果てに辿り着いた【百鬼夜行】スキル、〈エイトミ|リオンシューティングレ《流れ虹、夜を駆けて》インボウ〉で打倒。その後、セイカの言葉によってゴッドフットは救われ、スライムは"普通の成績表"となり、アルの手元へ。

 その後、アルの夢の中にもぐりこんできたセイカは、アルが異世界転生者であることを知りつつも、恋人になりたいことを宣言。

 夢での邂逅から目覚めた時、メディが、笑ってそこにいた。「お帰りなさいませ、ご主人様」という言葉と共に。

 しかし、そんな穏やかな時間を許さないように――エルフの森の王、(しん)王エルフリダから、海を泳ぐリゾート地(巨大な亀)、タートルリゾートへの招待状が届く。


 【○餅】スキル -ランク Lv3

 スキル解説[一日一回使ってね♪]


 アルズハート

 [【笑顔】【賞賛】【真実】【○○】【○○】【○○】【○○】]




第六話 水着回だよエルフリゾート!


~~~~っ(声にならない声)!?」


 空飛ぶ鮫。尻王。女装青年メイド。TSエルフ。NTR。水着姿のメイド。かわいい。~~~~っ(声にならない声)!?。美威血破麗ビーチバレー。餅。純愛。台風の鮫。【支配】スキル。正月の餅。爆破オチ。

 ――その後、エルフリダの計らいにより

 Fクラスのメンバーとリゾート地で親交を深める。

 それから更に1週間後、アルとメディの下宿にて。週替わりで【○餅】、【○米】、【○麺】と、外れスキルが続いてたが、4週目のスキルはまさかの【○聖】。

 フィアの【炎聖】然り、Sランクのスキル使い放題に喜ぶアルとメディ。しかしそこにフィアが、「お姉様(ソーディアンナ)がスライムに殺された!」という衝撃的な知らせをもってくる。


 【○聖】スキル Sランク Lv3

 スキル解説[一日何回でもOK]


 アルズハート

 [【笑顔】【賞賛】【真実】【○○】【○○】【○○】【○○】]




第七話 美少女仮面だセイントソード!


「成長されましたね、ご主人様」


 学園の広場で行われる葬式に、貴族派の人間が乱入。アンナの遺体が眠る棺の前で、聖騎士団が庶民を受け入れることや、それを許す皇帝への批判を、まるでショーのように繰り広げる、"嫌われることが大好きな怪物"である貴族。アンナに無謀なスライム退治を依頼したことを指摘されても、証拠などどこにもないと吹聴する。

 しかしその時、口笛とともに、地面にバラ付きのダガーが突き刺さり、美少女仮面騎士セイントソードが、証拠となる人物を簀巻きにして現れるが、その姿は誰が見てもソーディアンナ本人。しかし彼女の遺体はあるというミステリー。

 スメルフやセイカ等と相談後、彼女の生家へと赴くと、ソーディアンナが彼女の親友であるはずの、【眼聖】スキル持ち、〔絵師は見る人ドロウマナコ〕を殺そうとしてて、それを制す。

 アンナは自分が、アンナ本人なのか、死したアンナが願ったスライム(偽物)なのかわからないと言ってから去る。

 そして、ドロウマナコは【眼聖】スキルでアルの【○聖】スキルを見抜きつつ、アンナのスキルが【剣聖】ではなく【英傑】であることを教える。

 アンナの葬式から1週間後、遺体が保存された教会にきたアンナの心に触れたアルは、彼女が【剣聖】として生涯を終えようとしてるのは、代々【剣聖】スキルを継いできた"家"の為だと、そして父と母の為だと――彼女が【剣聖】に固執する理由を知る。

 無理矢理離婚させられた母と、失踪した父、大好きな両親の名誉の為、剣聖として死ぬと。

 アルはそれをやめさせ、【英傑】として生きて欲しいと願う為に自分自身を、遺体に偽装していたスライム{ロストフーチャー(描けぬ理想)}に乗っ取らせ、{剣聖悪騎アルテナッシロストフーチャー}として立ちはだかる。

 最初は戸惑ったアンナだったが、アルの説得により、【英傑】スキルで剣だけじゃない、あらゆる武器や空間を駆使した、自由な戦い方を開放。【英傑】でも父と母を救えることを知った彼女は、アルを乗っ取ったスライムを倒す。スライムは、"友達が欲しいと書かれた作文"にアイテム化。

 後日、聖騎士団は解散し、平和の守護者という、あらゆる身分に関係無く人を守る組織の団長に。Fクラスのクラスメイトの活躍によって助け出された、父と母との再会も果たす。


 【くるぶし】スキル Eランク Lv3

 スキル解説[暫くEランクスキルだけ]


 アルズハート

 [【笑顔】【賞賛】【真実】【未来】【○○】【○○】【○○】]




第八話 異議ありギャッキョウサイバン!


メディ

「1、2、3、4、5、6、7、8――」

「今、何時ですか?」


 【○聖】スキルで無茶した分、役1ヶ月ほど、【ずっこけ】などEランクスキルのみになったアルテナッシだったが、ある日急に、【○○○○】という、強力なスキルが確定出来る事態に。

 【一騎当千】や【風林火山】に【焼肉定食】、四字熟語で何を埋めるか考えていると、円卓帝国の少年皇帝エンペリラが来訪し、帝国劇場で大和の落語会があるからとチケットを二枚渡される。

 しかしその落語会でエンリが、元許嫁である、大和の王姫サクラセイリュウを殴殺した罪で裁判にかけられることに。

 アルテナッシはメディと共に法廷に乗り込み、幼きセイラが心の中でプレイしたゲームから発想を得た、SSSランクの【逆境裁判】スキルを使い、検事役である大和の老侍ヤギュウゲンブを相手にして、エンリの無実を晴らす。

 裁判後、ゲンブに言われ刀を抜けば、銘が霊犀であることを見抜かれたあと、「友を信じ続けろ」という言葉を残される。その後、この件でセイリュウとはもう二度と許嫁には戻れないことを、慰めて欲しいと提案したエンリと共に、ミソラーメンを食べに行った。

 後日、穏やかな朝を迎えていたアルとメディだったが、そこにメイド姿の森王エルフリダが現れ、「メディにはアルへ秘密にしてることがある」と言い、それを盾にして天下一メイド会なるもののためにメディをさらってしまう

 エルフリダからメディを取り戻すため、アルは【○○○】のスキルを埋める――


 【メイド】スキル Aランク レベル3

 スキル解説[ご奉仕するニャンご主人様♡]

 試練内容[しりとり]

 次のお題→【ド○○】


 アルズハート

 [【笑顔】【賞賛】【真実】【未来】【○○】【○○】【○○】]




第九話 けももふテンカイチメイドカイ!


「それが、ご主人様の答えなのですね」


 メイド(女装)したまま天下一メイド会が開かれる、ドワモフ(ドワーフ+もふもふ)族の里へ向かったところ、この大会の主催者でり、里の長である〔文化は遊びのワクモフサン〕の息子で、アルと同じメイド姿の〔真問い詰めし(何これ?)ゴルリクン〕と出会う。 里への近道である洞窟を塞ぐミント岩を、【ドリル】スキルで砕き辿り着いた職人達の里は、全員もれなく、スライムによって作り出されたゲーム中毒でひきこもり。

 エルフリダとその王の従者、ヨジゲンカバンと合流し進んだ先、メディがメイド王になりかけていた。その後開幕した天下一メイド会であるが、秘密を隠し続けるメディと和解できないまま決勝へ。

 勝負内容は料理対決、スキルを使うことに固執しようとするアルだったが、観客席からのエルフリダの助言から、メディがいつもアルの為に作ってくれる料理、"トマトトタマゴイタメターノ"を取り入れた料理を審査員に振る舞い、メディへも、思いを伝える。

 尚、決勝自体はFクラスのクラスメイトのギャル、〔血吸い少女のチスタロカミラ〕が【吸血】(コピー)した【調理】スキルと【催眠】スキルで優勝。

 その後、彩り豊かな水晶が輝く湖の畔で佇むアルとメディ。メディが自分の秘密を晒すことが怖いことを知ると、アルは、自分が異世界転生者であることと、高校受験に失敗した際、母親が目の前で、「あなたなんか産むんじゃなかった」と"笑顔"で投身自殺したことを告白。

 転生した自分は卑怯者(チート)だと、ずっと皆を、メディを騙していたも同然と告白するが、


「ご主人様の転生はただの呪いです!」


 メディは、そう言い切った。だけどアルはそれでも、この転生は祝福であったと、メディに会えたのだからと言う。

 二人の絆は深まり、そして、メディもいつかアルに、自分の過去(秘密)を告白することを示したあと、帰る準備の為に一旦別れる。そこに最初から話を聞いてたエルフリダが、ワクモフサンと里全体を狂わしていた(ゲーム中毒)スライム{ディペンデンス(旅立てぬ日)}をもってくる。

 ゲーム機に化けているスライムを、アルの願いは運動靴に変えた。そして、エルフリダが謎の抱擁をアルにしてから去った後、アルのスキル欄に変化が訪れる。

 ――それから3ヶ月後

 学園の演習場ではアルテナッシが、自由に【○○】スキルを使う姿があった。【跳躍】、【反射】、【暗闇】、【居合】、Aランクまでのスキルを駆使し、今までの授業で最高の結果を出す姿に、メディも喜ぶ。

 そして、担任のチョークコクバンから、一ヶ月後の学園祭についての話があり、メディはその時こそ、自分の秘密を告白することを、密かにアルへと宣言した。


 【○○】スキル -ランク Lv4

 スキル解説[          ]


 アルズハート

 [【笑顔】【賞賛】【真実】【未来】【自由】【○○】【○○】]




第十話 花火!学園祭!ハッピーエンド!


「キス、してくれますか?」


 学園祭が近づく中、Fクラスの出し物は、アルの前世の最後の願いに応えるよう、花火大会に決まる。しかしその時、セイントセイカから、「アル君とデートをしたい♡」という手紙が届き、Fクラスはもちろん、学園中は大騒ぎ。

 メディへの恋心を自覚しながらも、セイカの思いにどう応えるか悩むアルだったが、ギャンブライジの「悩めることは幸せだろ」という、かつてメディも語った幸福論を合わせた激励も受け取る。

 そしてやってきた学園祭、制服姿のセイラと共に、アルテナッシは祭りを楽しむ。

 そして夕焼けの頃、花火大会が近づく中で、セイカから告白されるが、アルはメディが好きという気持ちを伝える。

 失恋したセイカだが、アルを笑顔で見送った。

 アルは約束の場所、花火をふたりきりで眺められる屋上へとやってきて、メディの告白を聞く。

 ――私は母を殺したと

 人殺しの母に、人殺しとして育てられたこと。10歳の時、母が重症を負っていて、そして自分の【紫電】スキルを密かに回復のための手段として磨いてたにもかかわらず、見殺しにしたことを告白。

 そのあと、メイドの里に拾われた彼女は、メイド長として慕う存在にこのことを告白した。

 その時の言葉は、今も胸に残っていると言った。

 だけどメディが、その時欲しかったのは、メイド長からの言葉などじゃなくて、

 ――ぬくもりだったのだろうと気づいたから

 アルはメディを抱きしめた。

 二人は、思いを重ね合った。

 そして花火があがろうとする時、

 メディが、キスを望んだから、

 唇を重ねようとした、その瞬間、

 世界が壊れる音がした。


 【俊足】スキル Aランク Lv4

 スキル解説[急げ]


 アルズハート

 [【笑顔】【賞賛】【真実】【未来】【自由】【○○】【○○】]




第十一話 ハッピーエンド


「それは全てメイド長から教わったもの! 私じゃない!」


 ――何もかもが奪われた

 左目を開いたセイントセイカに、

 彼女の()に、狂気()に、虚無()に、

 恋心()に。

 爆破炎上する花火大会の敷地、そこから溢れ出す、スケルトン(嗤わぬ骨)フロスティ(凍てし妖精)ウィスプ(光静かに)ゴブリン(野蛮たれ小鬼)ゴースト(この世ならざる)ゾンビ(死者の行進)といった、スライムに次ぐ最強の魔物達。

 そして空を飛ぶ、この世界に無いはずの爆撃機が落とす爆弾で、状況はより最悪に混迷を来す。

 そばにいたはずのメディすらいなくなった中、アルテナッシは、花火大会の会場であった中央部へ向かえば、そこにはスライム{ヴォイド(虚無の器)}を従え、"拳銃"でアンナを退けるセイカの姿。そして自分が、この崩壊の主犯であることを告白。

 彼女は300年前の江戸時代、近江の国伊香(イカ)郡、荒れ狂う川を治める人身御供として殺された、アルと同じ異世界転生者であることを告白。

 スライムと共に、自分を転生させた神、【奇跡】スキルで聖女としての役目を負わせた女神、そしてこの世の者達への復讐を続けたが、復讐なんてくだらないという結論とともに、虚無(からっぽ)を抱えたまま転生し続けたと。

 だけど、アルに出会い、()に目覚める。

 彼女の(左目)の中にある、いつのまにか心の中に捕らえていた、転生の女神テンラの力による"この世と前世を繋ぐ力"と、アルへの愛で極限までパワーアップした【奇跡】スキルで圧倒され、Sランクスキルでさえねじふされたアルは、そのまま籠絡されようとした。

 だが、その危機を文字通り、ギャンブライジが命賭けで助けた。

 ライジがセイカを引き留めることで、フィアをはじめとしたクラスメイト達は、アルを帝国の外へ逃がすことに成功。しかしその瞬間、フィアはセイカの銃で撃たれ、アルの足下には、ライジの【賽子】スキルの為のアイテムである三つのサイコロが、血染めでころがってくる。

 そして、アルの前に並ぶのは、

 この世界の王達と、クラスメイトと、そして、

 メディ。


 {奇跡虚無セイントセイカヴォイド}

 {支配無来エルフリダロストフューチャー}

 {皇帝絶壁エンペリラディペンデンス}

 {神龍不死サクラセイリュウアンデッド}

 {夢想結界ロマンシアイグノアー}

 {紫電偽心メディクメディフェイカー}


 スライムと融合したメディは、セイカから、正確にはメイド長から聞いたというセイカの話を、告白する。

 自分の母親は、「人は人を殺さないと幸せになれない」と信じていたと。その愛故に、自ら殺されたと。

 アルと出会った時から隠せなかった殺人衝動(ざまぁ)は、いつかアルを不幸にすると、だから彼女は、エルフリダのメイドであることを選んだと。

 そのあとアルは、「メディはお前に騙された」とばかり、セイカに対して、SSSランクの【最強】スキルで立ち向かうが、【奇跡】の前にはなすすべ無く、その力を、心の中にいるセイントセイラごと奪われて、スライムと融合――{英雄無顔ノーネームノーフェイス}が誕生する。

 そして、皆が去って行き、セイカは倒れているフィアを、頭の上にのったチビごと、サッカーボールのように蹴飛ばして、アルと二人きりの状況を作る。

 そしてセイカが空を指差せば――親子月が崩壊、代わりにこの異世界の夜空に浮かんだのは、地球(前世)だった。

 ――いつしか双星はロッシュ限界へ

 100年後、この世界(ファンタジー)もあちらの世界(リアル)も滅ぼして、アルに余計な悩みを抱かせないと宣言。「悩み無い人生が幸せやろ♡」と、そのまま、ファーストキスを奪おうとした。

 しかしその時、フィアの頭の上に乗せていたチビが、巨躯で勇壮な赤きドラゴンとして覚醒。セイカを燃やし、フィアとアルを背に乗せて逃亡。

 ――悩むことが幸せだろ

 そう、メディにも、ライジにも言われていたアルだったが、今の彼は夜空に浮かぶ地球(現実)から目を反らすように、目を閉じることしか出来なかった。


 【】スキル -ランク

 スキル解説[          ]


 アルズハート

 [                ]




Entr'acte


 ――ずっと傍にいますから


 それから1年後、アルは、絶"湖"の孤島で目覚めた。

 フィアによると、世界はアルが眠ってる間に救われた。セイカは改心し、親子月も戻り、ライジも甦ったと。

 自給自足も可能な生活を送るアル達、しかし3週間後、静かに澄んだ蒼い夜、フィアと共にこれからも生きようと選択しようとした時、その夜空ががしゃりと割れた。

 現れるのは、地球が浮かぶ赤い夜空と、()を見せ続けた氷の結界が崩れた塊がみせる、1年間の真実。それは異世界からやってきたアルへの怨嗟。

 氷の結界は、ロマンシアがアルを世界中から守るように、フィアに促して作ったものだった。

 氷塊はフロスティに変化して、アルを襲う。フィアは防戦するが力尽き、それをアルが守る。

 自分は死んで、転生して、殺されて、また転生してを繰り返すべき存在だと思ったアル。だけど、死の直前に、メディと花火を見たかったと願ったその瞬間、英雄無顔が現れて、【無敵】スキルでアルを助けた。

 不可解な行動の理由は、セイントセイラが一時的にスライム{ノーフェイス(顔無き悪意)}から、二人を助けるために主導権を奪い返したから。セイラは刀をアルへ渡し、スライムを倒すよう促す。

 【無敵】スキルに圧倒、否、舐めプされ、あっという間に窮地へ立たされるアル、何もかもを諦めて、からっぽになろうとした瞬間、パチリ、と何かが弾ける。

 それは走馬灯――死にいくものの慰めと同時、命を助かる為の手段を記憶から検索するとも言われる現象。

 数々の思い出が、特に、メディとの日々が、アルにもたらしたのは、刀を通じて得たものは、


 【紫電】スキル SSランク――メディの力と、

 スキル解説[ずっとあなたの傍にいたい]――メディの本心。


 こうしてアルはスライムを倒し、"小学生の頃の笑顔の写真"という有り得ない過去になって生き延びようとするスライムとも、決別し、セイントセイラを救い出す。

 開放され、大人の姿を晒すセイラは、セイカに【奇跡】スキルを与えたのは、自我無き(システム)頃の自分だったと告白。

 今後、アルの幸せの為、メディとの再会の為、スライムを倒すごとに【○】を増やしていくことを、二体倒せば【○○】を、三体倒せば【○○○】ことを、

 そして七大スライム全てを倒した時、【○○○○○○○】を全て埋め、セイカのスキル〈チートフルデイズ(ありきたりの奇跡)〉に対抗する、【ハートフルデイ】を使えることを伝える。

 その結果、アルはスキルそのものを失うことも伝えるが、

 アルは大丈夫と言った。

 メディが傍にいてくれるからと。

 スライム殺しの刀、ドラゴンが最弱の理由、スライムに乗っ取られた者達の思惑、そんな、あらゆる謎が孕む世界。

 それでもアルテナッシの心は、夜明けの荒野、その地平線へと旅立つ。

 メディと再び会う為に。


 【脱】スキル Fランク

 スキル解説[何も無しからのスタートだ]


 アルズハート

 [【笑顔】              ]







 ……そこまで綴られた本を、セイラはパタンと閉じた。すると本はすっかりと消えた。


(……私の記憶(歴史)から読み返しても、本当に、メディのことで心がいっぱいですね)


 くすりと微笑んでしまう。アルテナッシの日々はけして平坦なものではなくて、絶望に叩き込まれてはいたけれど、

 パチリ、パチリと、

 今もこの心で、彼にとっての希望(紫電)が、暖かに爆ぜている。

 だから、今の彼は、幸せなんだろうと。

 ……そう。憩い続けていたが、ふと思い出す。


「誰かが、幸せになる様子を見たいだけ」


 セイントセイカは、それがさも悪いことのように言った。

 確かに、同じ目線ではなく、神という立場から考えればやってることは文字通り高見の見物、これは悪趣味の類いかもしれない。テンラは、否、あらゆる転生の女神達は、多くの者達に救いではなく、幸せになれと呪いをかけているのかもしれない。

 だとしても、誰かの幸せを願うことは、

 きっと正しい、いや、

 素敵なことだと思うから。


(だから私も、人から神になったのだから)


 そんなことも、忘れていた。忘れてたから、セイカに安易に【奇跡】スキルなんてものを与えてしまった。

 本当に彼女の幸せを望むなら、もっと別のスキルがあったはずなのに。

 ……だがそれでも、

 セイントセイカがしていることはけして、認めてはいけない。

 彼女は、悪趣味ではなく、悪である。人に迷惑をかけているのだから。同情の余地はあっても、容赦はすべきではないかもしれない。

 ……けれど、それでも、

 そんなことがわかっていても、


「願わくば、あなたも幸せになることを」


 ――何もかもがなんとかなる

 ライジが残した言葉は、とてもとても曖昧だ。だけど、神すらそれに予感を覚える。

 この物語がハッピーエンドへと、そして、

 それから更に、終わりの向こうへと続くことを願うのだ。

 だから、セイラは、


「……良い旅を、いえ」


 心の中からは、けして届かないけれど、それでも尚届くように、

 アルテナッシへ、笑顔で言った。


「良い冒険を!」


 ――かくして学園の日々は終わり

 アルテナッシの冒険が始まった。


「……あ、ちょっと【火】スキルを使ったら!? ああ全身まるこげぇ!? あ、【水】スキルですかわかりましたどうぞ――ええ脱水症状!?」


 ……冒険は! 始まった!


・更新情報

調整中になります、続きの方はネオページ様の方でよろしくお願い致します!

https://www.neopage.com/book/32218968911106300

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ