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50 続アヤメどっちに

もう週末? もう終末?

残念ながら、週末の方が早いです。




アヤメ


どうしましょう~。 


小雨様率いる勇者ご一行が目の前に、まもなく来ます~!


こういう時、凄く調子に乗ってテンション上がってしまうのですが~。


だって、言って見たくありませんか?

お父さんがリメイクでやっていたゲームのセリフ


「ひとよ なにゆえ もがきいきるのか~? わが・・」


と、発言した途端に、アイテムボックスが使えなくなったのを感じます。


最後まで言わせてくれませんかね~?

あーれ? 会話も無く、マユミさんが、ダッシュで間合いを詰めて切りに来ました。

ご一行の後ろから激しい光弾も飛んできてます。


「「あああああああ! ちぇええええええりゃああああ!!!」」


いやいやいやいや、どういうことですか?

ひとまず話合いや、口上ってありませんかねぇ~?!

思ったより、向こうの血の気が多すぎます~!


「アヤメなぜここに!?」 の展開は、無理ですかね。

私、数時間前、までここで配信してましたしね。


でもまぁ~! 分かりやすくていいです。


――


肌を裂くような刀剣の連撃と迫りくる光弾をフワッと後ろに飛び回避し、距離を取る。

地面は、光弾の余波で土煙が逆巻く。


「ハハハ! 本物のアヤメっぽいな。 死ねば偽物、生きれば本物だ」


ふーむ、さすがマユミさん。 判断が早いですね~。

相変わらず、直感が凄いですよね~。

一応ご説明を致しますか~。上手くできますかね?


「皆様、お疲れ様ですぅ~。 啓示神様を取り返しに来ましたか~? 安心してください、丁重に保護されてましたよ~。 いや! 丁重では無いですね~。 やっぱり、早めに引き取った方がいいと思います。皆さまをお客様とお迎えすれば、全てが解決できるんですが。その様子だと無理そうですね~」


七節剣を構えた小雨様が、一歩前に出て話す。


「立ちはだかるのがアヤメか。外は世界の理が乱れ、世界終焉シナリオが始まっている。 ここでこの星の神々が、ショウタ殿を制裁なしに帰るわけにはいかんのだ。この星を担う神々としてのメンツがある。好き放題されて、今後の世界の運営をどうしとろいうんだ? アヤメ、冗談じゃすまない所まできたのだ。わかってくれ」


ですよね~。その無理を承知で、私は説得しに来たわけですから。


私は紫剣をくるくると手で回し、最後の説得を試みる。


「うーん、このまま皆様が66Fへ行ってもおそらく全滅エンドなんですよね。 私、何となく未来がわかってきました~。 私に任してもらって、旅館にいきませんか? それともどうします? 私に全員で来ますか~?」


会話をしながら、全員の距離感を図る。

戦闘となれば、殺陣の様に乱戦となるでしょう。

戦略を考え、ブラフを撒かなければ。


「まず小雨様を切ります。回復アイテム持ちのヒーラーですから。次に舞ちゃんですね。自分の臓物がお腹から出るのを見て、戦意が保てますか? 強くなったからって、冒険者舐めないでください~。 次に距離的に近接のマユミさん、剣神様ですか。 アリエノールさんは、人数が減ったらいきますね~。 後のお二方が、未知数ですが問題なさそうですね~」


パーティピーポーした方が、後ろから相槌を打ってくる。


「あ、そうなるわけ。 俺っちの未来視の目がそう言っているわ。 何人かやられるね。でも破壊神舐めてもらっても困るわけ。 力が制限されても神器なら普通に使えるわけなのよ」


パーティピーポーがつけていた、金のネックレスが巨大化し黄金の鉄球に変る。

じゃらじゃらと付けている腰のストラップから、ミニ灯篭を取り出す。

謎の灯篭のストラップが赤く染まり、中の灯が付いた。


おそらく、中距離と遠距離の攻撃系ですか。やっかいですねぇ。


そして、もう一人の未知数な紫の着物美人が後ろへ下がる。


「あ、ごめんね。私なにも出来ないわ。 格闘タイプなの知ってるでしょう。 力を制限されたら後ろついてくのが精いっぱいなのよね。 もう足もヘトヘト、人間の力しか出ないって本当にしんどいわね」


「いやまて、制裁神。何しにきたんだ。 さっきから後ろをついてきてたのは、力を温存とかじゃなかったのか? さすがに何か神器持ってるだろう? いや、マジで? 何も無いのか? え? 何しに来たんだ?」


そして、唐突に始まるガールズラブ。


「マユミ。そなたが傷つくのが見ていられない。 ここは、私がでよう」


「剣神様、後ろで見ててください。あなたのマユミ、勇士をここに捧げます」


既に内輪もめを起こしている。


まとまり無いですね~。サクッとやっちゃって、連れていきますかぁ~。


「舞主任どうするのです? 参加しますか? 大人しく下りますか?」


「えー? 見学しますよー。 アヤメさん、私からやりますもん。 弱い所から頭数減らしてきますよー。 毎日動画見てますからパターンが分かりますー。 加速の魔導書から、私を刺してきますねー。 よし、アリエノールさん。見学しましょう」


もー、戦いましょうよぉ~。


「私と戦う方いますか~?」


確認だけしておきましょう。

手を上げるのが、パーティピーポー、小雨様・・・・のみですか?


他を見回す。

マユミさんと剣神様が二人の世界に入っている。

洞窟の端で、ラブラブチュッチュしている。


間違って、あの二人を2、3か所刺しましょうか。

2、3回なら誤刺かもしれませんから。


「あ、この未来ね。これ、俺っち重症を負うわ」


「いや、ほんと部下に恵まれたようだな。ははは。さすがに乾いた笑いが出るな」


じゃ、いきますねー。 「超加速」


「「超加速」」


と、2柱が返してきた!

小雨様! いつの間に超加速の魔導書の量販化を!


――


鉄球を紫剣で弾き、破壊神の灯篭からレーザービームが円を描き辺りを薙ぎ払う。

ズズンと重たい爆音が、体の芯に響く。

鉄球をいなす度に剣戟の火花が散り、飛んでくる剣戟を空間の断裂の剣戟で打ち消し貫通させる。


「轟雷」「業火」「轟雷」「業火」「烈風」「轟雷」


あああああああああ~! 小雨様! 属性アイテム連打ずるいです~!!

いつの間にアイテムボックスが使えるようになりましたか~。


小雨様がアイテムボックスから、際限なく属性攻撃アイテムを出してきて属性攻撃の力場が派生している。

属性魔石による破壊のエネルギー力場が形成され、爆音と熱荷電の力がチリチリと異音を立て、破壊をまき散らす。


私は速攻で小雨様の首を取る気でいたが、まだ取れずにいる。


神様は、ヤられても条件が整うとポップしますから。本気で行きます。

小雨様、破壊神様もダンジョンで出せる限界を出していますね。


距離を取り、辺りの様子を一瞥する。

他は巻き込まれない様に壁際で見学してるみたいだ。

急な参戦は、頭に入れなくて大丈夫そうだ。


「神器無いけど、おにぎりなら握ってきたの。食べる?」


「「頂きます~」」


見回した端に、着物の神様が舞ちゃんとアリエノールさんにおにぎりを配っている。


マジに何してますか? ピクニックですか? 世界の終わりにピクニック?

これ終わったら啓示神様を回収して、とっとと帰ってくださいね~。


さて、様子見も行けませんね。

アイテムボックスの加護を封じられてますから。長期戦は、出来ませんし~。


しかたありません。エネルギーの渦の中に突っ込みますか~。


純ミスリルの装備効果、ご覧いただいてましたよね? 小雨様。


腰ベルトから、ポーションを取り外し、頭から液体をかぶる。

「ヒュッ」 と、肺に空気を貯めこみ、前のめりに駆け抜ける。


ミスリルが属性攻撃を退け、躱しきれない魔石のエネルギーが肌を削ぎ、そして再生する感覚が駆け抜ける。

熱く焼けていると言う肉体の信号が、脳の奥に突き刺さる。


軽傷のまま前身をかがめて、即撃可能の状態で小雨様の前に着けた。


小雨様が待ち構えていた様に、剣を振り下ろしてきますが。

剣筋甘いですね~。人並みの力で有頂天の私を退けれませんよ~。


地面を蹴り上げ、足で激しく小雨様の手を強打する。

七節剣が飛んでいく。


そして、「鉄ぺぎっ」 の防御の言葉なんて言わせませんよ~!


紫剣の握ったまま顎を、打ち抜く。

小雨様にアッパーカットをかまします!


小雨様の下に、バサッと魔導書が落ちる。

ノックバックによるモーションキャンセルだ。


近接に力の差が出すぎています。顎を切り飛ばさなくても、制圧できそうですね。

破壊神様、ここから遠距離レーザーでのサポートは回りを巻き込みませんか?

一拍子、止まってくださいね。


案の定、一瞬だけ破壊神様の行動が遅れた。


さて小雨様を人質にしてみましょう。

今更不敬なんて言われても、これは世界の命運がかかってますからね!


片方の紫剣を腰に納刀し、小雨様の手を捻り上げて背面に回り、右の紫剣で空いている首に数センチ刺しこむ。


このまま、二人の体位を破壊神様の方にグィッと向ける。

巻き込みを恐れたのか、破壊神様は、鉄球を持ち直し灯篭を下に向けた。


よし。動きが止まりましたね。

そして、紫剣が刺さっている小雨様の首から血がしたたり落ちている。

紫剣ちゃんを伝って、私の手から神の血が流れている。


「まだやりますか~?」


「破壊神より破壊神なわけ。 巫女にならない? マジ破壊神の才能あるよ俺っちよりあるよ、判断が超冷徹。 やっぱ、ごめんウソ。能動的に喜々として破壊を働きそう。それも困るんだわ」


「ぬ~、我がやられるとはくやしいな。もう一回やらんか。 あの属性エネルギーの渦の中を突っ切ってくる物とは思わなかった。「鉄壁」 も連打し力場を形成しなけばいけなかったのか」


あれだけの物量で押してくるとパターンが一辺倒になりますからねぇ。


「ああ、やめろやめろ、少しずつ深く刺すな! 刺すな! おい! 刺すな刺すな!」


ああ! 手が勝手に! どうして私!?


羽交い絞め状態の小雨様から力が抜ける。


「わかった、アヤメに任そう」


捩じり上げていた小雨様の手を放して腰のポーションを取り出し、小雨様の顎にタポタポとかける。

傷が見る見るうちに癒えていった。


さて、話し合いは終わりました。

皆様もこの結果でいいでしょうか?


「マユミの肌は、絹の様だな。いつも鍛錬していた肌とは思えん。思い返せば手入れは怠っていなかったな。 おお、肌が吸い付いてくる。おや・・? 汗ばんできたな」


「ハハ、いけません。剣神様皆が見ています。 ここではいやです・・・」


あ~! 戦闘のどさくさに紛れて、お二方を誤刺するのを忘れてましたぁ!


「メンテナンス神様、分かりますかー? 神様でも容赦しないんですよー。そこがアヤメさんの売りな訳ですよー。この前、迷惑系加護持ち配信者を足から切り刻んでましたよ~」


「メンテナンス神様、おにぎり凄いおいしいです。 なんて言うんですか、口に入れた瞬間解けて、塩味がフワッとするんですね。 それと、茶番終わりましたか? 休憩も終わりましたし、いきますか。人間」


「何となく66Fの住人の話は、聞けました。 さて、啓示神を取り返しましょう。 小雨さん、現金の建て替えお願いしますね? 手持ちほとんどないので。この舞さんの話を聞く感じ、啓示神を買い取れそうですね」


とっとと、行きましょう!

こんなバラバラな方たちをまとめている、小雨様の度量が信じられません~。

上に居る方って、やっぱり凄いですね。

私だったら、少し血を抜いて大人しくさせるぐらいじゃないと率いる自信がありません!


回復しました、小雨様が私に話しかけてくる。


「アヤメ分るか? 立場が人を作り秩序を作るのだ。 世界の終わりが来て、全てが肉体言語になった時、人は理性が無くなり獣になるんだ。そうだ、このように好き勝手やり出す。 そして、やらしい事に、また継続して我が地上最高神になった時の保険もかけている。 立場こそが人、そして社会秩序を生み出すのだ。 と、言いたい所だがな。多分こやつらが、ただ性格ク〇野郎だと思うぞ。今の所、舞以外な」


あ、小雨様も理性を少々失われていますね!

取り合えず、66Fへ向かいましょう~。



打ち倒す! と言うような攻撃的な気概で挑む短編や書き切りの投稿と。


継続的な話の連続と言うものが、こうまで違うとは。


もはや、小説とは二次創作的な何かなのでしょうか。

なんていうことだ。

無料なら見るが金を出してみたい物かと言うと、どうだろう。

この余暇と言う、時間を過ごすコンテンツがあふれた今


つづく

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