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5 ショウタ地球へ

地球に帰ってきた。

暗がりのビルの隙間から、街灯の光がまぶしい大通りに足を進める。


何万年ぶりだろうか、首を上げ見上げる、薄型の信号機に日本を感じる。

そして匂いは、これケミカル臭か?


禄でもない匂いだ。


交差点から大通りで辺りを見回す。

ガチャガチャと剣を持ち装備を鳴らす若者達、浮いて走る車?

どのくのらい転生から現代まに戻るまでの時差があるのだろう。まずかそこから確認しなければ。


摩天楼の様なビルのブラウン管・・じゃないな、えーあれは・・・でかい液晶テレビ!!だ

液晶テレビを見つめる。


「今日、ついに動画配信者、あやぽんずが25Fのダンジョンを、踏破しました。一度20Fに戻り帰還し今後、30F目指し踏破の予定を立てているようです」


そんな字幕が液晶テレビに流れる。


は?ダンジョン?? お笑い番組ではないな? LHK? 


いや、まてよ、そもそも装備をして歩いている人々に違和感を感じなったのか?!

中世風次元に慣れすぎている。

君たち、剣なんて装備して、どこいくんだ?? コスプレにしては、痛々しいぞ??

会場の現地までコスプレすることは、下品って聞いた事があるが?


落ち着け。もう、故郷への哀愁など忘れてしまったが。

まずは家、昔の自分の住所のアパートを目指そう。

時間が立ちすぎてもう何も無いとは、思うが。


足を進める。

昔のアパートの所には、何もない。そうだろう。しっかり空地だ。


何か、違和感を感じる。景色があの頃の風景にが似ているのだ。自分の住んでいたアパートがないだけで。

何かの焦燥感に身体を押され、実家に光速で向かう。血族と邂逅を果たせるだろうか。


あー、実家すらない。

実家跡に、埼玉ダンジョンと青看板が大きくあり。お祭りのような人だかりが出来ている。

人々は、近代装備、ごつい武器など、アーマー装備もちらほら見える。

有名アトラクション並みの人混みだ。

ごつい装備をした、警備員みたいなのが見える。辺りは中世の世界でいう、関所を連想させた。

何か 『埼玉ダンジョン』 と書いてある扉が見える。


自分は、気付いた。

あっ、これ、地球にてるけど地球じゃないな。なるほど、パラレル世界か。

しかし、今更どこへ行く所があろうか。

ここでまず、人として暮らすに都合はよさそうだ。


そうだ、暮らすには、戸籍がいるな。


取り合えず、埼玉の役所へ向かう。この世界は、自分が女神のせいでミンチになる前と似た町の作りをしていた。


戸籍課で簡単な手続きを済ます。


戸籍の受付に呼ばれる。

そして、青い光球を手の上に出す。

記憶操作効果がある催眠の光だ。


「あ、どうもどうも、すみません。担当者様こちらの光を見ていただけますか? そう、そうです。ここが自分の住所です。そうです。ここが私の戸籍と本籍です。 空地ですが大丈夫ですよね? 大丈夫ですね。ありがとうございます。 それでは、上司の方を呼んで頂けますか? 上司の方ですか、この光を見てもらえますか。 ありがとうございます。さてさて、自分は、土地の登記簿を書き換えたいんですよ。お金は、後で払いますので。ええ、ええ、そうです。法務局みたいな所で、市の名前で書き換えて頂けますね。はい、ありがとうございます。ここは、私の土地ですね。 ええ、じゃあ。よろしくお願いします。」


空地の所有者になった。いい人達だった。

これで、戸籍が手に入った。何かの照会などあった時、これが証明となるだろう。


さて、次は、現金を集めないと。 この地球には、ダンジョンがあるのか。


ダンジョンがあるなら、ある程度資金が溜まるまで、ダンジョン関係の仕事をしてみようか。

ダンジョンは、得意だ。ダリアの次元で良くダンジョンを破壊したものだ。


実家の跡のダンジョンは、武器防具の店、カフェなど、様々なダンジョン関係の店で溢れている。

最初のダリア次元もそんな感じだったなぁとしみじみと思い出していた。


大きな青看板が見える。


「安全第一、安全マージンは十分に取りましょう。」今月の〇亡人数3人 ご安全に。


ダンジョンに入ろうとする。ごつい光った装備の男性の守衛が、カード確認をしてくる。


「登録証をご提示ください。」


あー、登録カードいるんですか。登録したいんですが・・・。

無理です?? ダンジョン適性検査と試験、スキルチェックがいる?? 

ここは高難易度だから、講習と他ダンジョンでの職業経験の証明書がいる?

あーなるほど。なるほど。


青い光を掌に出す。


「ちょっと、この光を見ていただけます? そうです、そうそう。ありがとうございます。ダンジョンに、一緒に入っていただけますね? すみません。お手数おかけします。ありがとうございます。手を繋いでダンジョンに入りましょう。そうです。あぁ、そうですね。娘さんがいるんですね。娘さんと繋ぐように、手を繋いでください。 そう、そう・・。」

 

ダンジョンは、異空間だ。自分も、安全マージンをとろう。

守衛さんと手を繋いで、ダンジョンに入ってもらった。


うーん、異空間の匂い、遠い昔に良く行ったダンジョンだ。

「ダンジョンだねぇ・・。ダンジョンだ」 思わず声が出る。


最初の次元の頃、よく傭兵連れていって略奪しまくったなぁ・・・なつかしい。

最後の方は、入るたび 「本日は、終了しました」 のアナウンスが流れたものだ。

ダンジョンが財宝出すまで壁を叩くと、お金を沢山くれた。


入口に入った所で、アイテムボックスから、斧の装備を出す。

装備を出すのは、1万年ぶりだな。

全能の力に目覚めると。装備すらいらなくなるからなぁ。


斧の両方に刃がついている。片方の刃は星の銀河を集め凝縮して、光が透き通り、白く見えながら透明に見える。もう片方は、宇宙の闇を凝縮した黒の刃だ。

黒の刃は、接触したら相手の経験と記憶を魂からはじき出す、白い刃は、接触すると対象の観測力と存在定義を自分が吸収する。


アイテムボックスから出した斧が、ダンジョンの洞窟内を宇宙エネルギーの光で照らす。


これくらいの装備なら、目立たずダンジョンのマーケッティング出来るだろう。

ダンジョンで何が流行っているのか、何を欲しがっているのか。進んで見て見地としよう。

当然、商売のネタになるだろう。


進もうと辺りを見回すと、洞窟の入口付近の冒険者達の時が止まっている。

入口の喧噪は、沈黙が支配し、集団が自分の斧を凝視している。


ううん? 目立つのは、良くないな・・・。

人間らしくないのか?だめだったか・・? この斧。


注目は、いらないので。自分の手に光を浮かべる。

この光を見て欲しい。


「なんでもない、斧が光るのは普通ですよね。昔のコンボロの謎やファミクンのゲーム、ピカッとモンスターのアニメ版は、もっと目の弊害お構いなしに、ビカビカと光ったでしょう? 大した事ありません。とても優しい光です」


冒険者達は、何事も無かったように洞窟内へ足を進めだしだ。


「ぁああ。あぁああああ!!!?」


一人のローブ姿の白色の髪の女性が、へたり込み、自分を見ている。


「清田、今井!!どこいくの??? おかしいって!! おかしいよ!! その光、その斧!!」


おお!この光にレジストしてるのか。興味が湧くなあ。君、記憶や認識に関する才能あるね。

どれどれ見せて頂けますか。

これ以上、光の出力をあげると、記憶や人格に影響が出てしまうからな。直接、お話しましょうか。


「えっ?!いやぁあああ!!!来ないでぇえええ!! いやっ、瀬板、助けて・・・」


光の記憶障害の影響で先に進んでいる男性の清田さんと今井さんは、どうしたの?

君3人パーティだったじゃないか。


まぁまぁ、いいでしょう。

彼女の頭をポンと触り、おとなしくするために彼女の魂を少し外に出し、鑑定する。


スキルシステムか。女神ダリアの次元みたいだな。


ーーーーー


小笠原 日向 LV6 状態 恐怖


看破 鑑定LV2 記憶演算LV2 炎魔法LV2 小雨神のアイテムボックス(小) サークルの姫Lv1


魔道ローブ(ダンジョン産)

魔道帽子(ダンジョン産)

ーーーーー


はい、ありがとう、少し怖がらせてしまったね。 弊害が無いように、記憶を消してあげましょう。

お詫びに、魔道ローブを 「魔道の研鑽と幾多の時を超え、位相と敵意を否認出来るローブ」 にしておきます。2人以上のエントロピーを超える嫉妬を受けるとただの魔道ローブに戻りますので気を付けて。

そのまま、少しお休みください。


ああ、また、力を仕方なく使ってしまった。

出来たら、この自分の力を使うのをやめたい、この地球に馴染むまで難しいのか・・?

極力使いたくないのだが。


ダンジョンの洞窟内を進んでいく、洞窟の地面、壁天井が光を出している。

かれこれ、階段みたいなものを降りながら進んでいる。10回ほど降りただろうか。

ようやく1体のモンスターと出会った。

久しぶりに斧の力を確認出来る。5大神の次元で作ったんだよね。

銀河、星雲とか集めてさ。なつかしいなぁ。


その1匹目のゴブリンモンスターが全力で壁端にめり込もうとしている。どこへ行こうとしているんだ?

光と闇の斧を振るう。 接触したモンスターは光になった後、闇になり消えた。

魔素、魔力、魂、存在、が消失した。


あー、この上層ではこの斧、強すぎるか。こんな雑魚、存在吸収で十分かな。


ドロップ品は、出なかった。

モンスターを倒したことにより、魔方陣が浮かぶ。 帰還の魔方陣か? 用は無いが。


そのまま足を進めると地形の様子が変わった。草原と川の地形の様だ。

空間が、広くなっている、


冒険者達とすれ違う、通路や、広がりで戦闘をしている横を通り過ぎる。


「おい、あぶねぇぞ!!」 なんて言われたが、何が危ないのだろうか?

君たちの存在が危ないよね? そのバーバリアン(蛮族)の恰好どうしたの。

ああ、なんか装備するとスキルがつくのね。その格好の君が危ない。世紀末はまだ来ないよ。


しかし、進んでもモンスターと遭遇しない。

索敵した方がいいかなと思う。

でも力に頼るのはどうだろうか。極力使わない様にしたい。


進んで降りたを繰り返したら、入口の様な喧噪に溢れていた 大きな青看板に15Fと書いてある。

要塞化している売店がずらりと並ぶ。

思わず声が出てた。


「なるほど! 要塞化して、モンスターの脅威を軽減し、補給の拠点としているのか!!」


店と思われる間のから、モニター(液晶)? の画像に注意喚起など、まずここでやることなど、講習のすすめが映し出されている。


(15F~の、モンスターの対策注意点、 ここから先は、3人以下が推奨されます。

モンスターが、強くなり。範囲攻撃を中心に展開してきます。

死ぬ可能性があります。自己責任では、ありますが。ここから先実績がある人以外、推奨致しません。 魔石交換は、ここの階で出来ます。 ここから先補給もできません。

ここを拠点に、16FでLVを上げ踏破に必要なアイテムを集める事をお勧め致します。)



なるほど、これは、商売になる。 これは、行政がやっているのか? 

小雨神認可の武器防具、アイテム、宿泊施設、食事施設と幅広く書いてある。

神がいるのか? この地球には。


その時、脳に電撃が走る。

この少し奥で店を構えれば、商売として成立するなと思った。

過去の営業の記憶がよみがえる。

まずは誰もやってない事を、商売として利益を大きく得るのだ。

人がぎりぎり到達できそうな階で店を構えて、補給施設としてこの星の通貨を稼ぐ。

とても人間らしい行動だと思った。ダンジョンはダンジョンの物だ。利権はダンジョンだ。


よし、さらに奥へ進んでみよう。


さらに階段を降りると。まったく、モンスターが出ない。

はぐれ金属並みに逃げるのか? ここのモンスターは?


しょうがなく力を使う。モンスターの習性を知りたいので、気配探知を掛ける。

見つけにくい隠し部屋に一団となり固まっているようだ。


その宮殿作りのレンガと大理石が囲む、部屋に行ってみる。


モンスター部屋か? ってぐらいにモンスターがひしめいている。

いいね。とてもいい。狩り易いじゃないか。


そのまま踏み込むが。

モンスター達は、押しつぶしあい、なぜか壁にめり込もうとしている。

力を込めて斧を一閃、光と闇がモンスター部屋を襲う。

部屋のモンスター全て、闇と光になり存在が消え、自分に吸収された。


この程度のモンスターだと、存在事消えてしまうな・・・。

ドロップは、出なかった。

冒険者達も、この程度のモンスターでは、話にならないだろう。まだ深く潜らねば。


帰還の魔方陣と思われる物が出る部屋を6回ほど、潜っただろう。

この地球なら、この辺が冒険中級者辺りがこれるだろうか?


補給の関係でこの辺が佳境となるのだろう。なにより、立地が良い。競合も居ない。

これは、流行る。

商売の感がそういっている。


この辺でいいかな。まずは、やってみないとな。 

小雨神の休憩所をインスパイアしてだな。

必要なのは、宿泊施設、武器防具と消耗アイテムなどか・・? 魔石はよくわからんな・・。この地球のエネルギーになる見たいだが。化石燃料の代わりに使っているのか・・?


モンスターが魔石を落とすのだろうか。自分には、まったくドロップしなかったが。


旅館風宿泊施設を力を使ってダンジョンを変化させ施設を作ろうか。

温泉も出そう。調理器具と食事を提供できる施設を作り、休める場所

旅館で行こう。旅館には、安らぎがある。

お土産屋の部分は、アイテム屋の部分と補給施設にしようか。

旅館総合施設、秘密の宿屋を作ろう。


力を行使する。

地鳴りのような音が聞こえる。 破壊と再生が繰り返され、一つの総合デパートみたいな箱物ができあがる。

だめだ、大きすぎるな、半分ぐらいじゃないと 一人で回すのは無理だな・・。

再度、構築する。 旅館のような宿屋が出来上がる。


レストランで飯も食べられ、入浴でき、宿泊する客は泊まれる。

売店で、ダンジョンに必要なアイテムを売ればいいのだ。


これを人間ぐらいの力で、一人で仕事を回すのは厳しいな。

自分を増やしてもいいが、自分が増えるのは、良くないだろう。多分喧嘩する。


まずは、従業員の召喚をするか。

えーと、こちらかは、扉は開けないから。向こうから開いてもらわないとな。

召喚の扉を開いてもらえる求人条件にしようか。


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