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43 アヤメダンジョン新章

新章になります。


大幅に作品の感じを変えます。見やすさとキレとコクを重視します。

そうです。貴方だけのコーヒー、酸味とコクがあります。

貴方だけのおいしさを見つけてみてください。


アヤメ 第一章


朝の光がカーテンの隙間から差し込む。

ゆっくりと体を起こし、部屋の紫のカーテンを開ける。


カーテンを開ける時、少し心臓が跳ね上がる。

狂ったように光るパトランプ、旋回する無数のヘリコプター。

誰一人と逃がしはしない、装甲車のバリケードの幻覚がフラッシュバックする。


あの非日常の光景を何回も見たので、カーテンを開けるのがドキッとしますねぇ~。

これってトラウマですかね?

モンスターにどつかれ、焼かれてもトラウマになりにくい体質なんですが。

不思議ですよねぇ。


ーーー


おはようございます!

焼き肉女子会の後ですから、体に元気が満ち溢れています。

さぁ、テンション上げていきましょう~!

テンションの源の~ほら~カフェイン取って~カフェインで胃が荒れるなら牛乳を飲んで~。

カフェイン取って~。

あっと言う間にカフェイン中毒者の出来上がりです。

コーヒーを入れましょう。そして、コーヒーを入れましょう。

コーヒー苦手だったんですが、ダンジョンで飲んで以来なんか飲むようになりましたね。


さて、魔族さんも無事引き取られましたし。

今頃ショウタさん達も、ダンジョンへ戻っている頃でしょう。


今日は小雨様のメディア関係の取材と、新装備の調整会がメインとなっている。

コーヒーマシーンのボタンを入れながら、シマシマ囚人服のパジャマのままで伊織にメッセージを入れる。


本日伊織は、霊薬で昏睡状態の弟さんを治す予定だ。

超高額の霊薬を使う覚悟が出来た様だ。


伊織の反応を見ると、しぶしぶ霊薬を使うと言った感じでしたねぇ~。

あの範囲で全てが治る効果を見てしまうと、使う事が勿体なく感じてしまいますよね。


【どうでした~】 と伊織に送る。


ピロンと即、返信が帰ってくる。


【無事治った。 200億。弟に払ってもらう】


なるほど。伊織家のジョークですかね。 ジョークですよね?


伊織、半ばただで貰ったモノですよね。 ちょっぴり強欲じゃないですかねぇ。


さて、私の霊薬はどうしましょうか・・・。 何か危機の時まで大事に取っておきますが・・・。

持っていると絶対にアイテム枠1個潰しますよね。勿体なくて最後まで使えないやつです。

ラストエリクサーですから。

アイテムボックスに入れてしまうと、勿体なくて使えない呪いの様なアイテムですね。

どうしましょう~。


ーー


さてさて、メディア対応の支度をしましょう。


まずは洗面所の鏡の前で、自己啓発。 『私可愛い』 を連呼します。 実際、可愛いですし。 

気合が入りました。


さて、次は朝食ですね。 


昨日から野菜が足りてません。昨日の食事は、肉に偏りました。

よって、ブロッコリーをあるがままの形で茹でます、マヨネーズをかけて噛り付きます。

茎の部分が持ちやすい。まるで、骨付きの鳥ももの様ですね。


そして、いつもの様にヘアバンドを装着。

スパッツにスカート、ベージュのジャケットを着込んで、ファッショナブルに支度完了ですぅ~。


小雨カンパニーへ、隠密スキルで歩いていきまして

受付で案内をされて、取材部屋に入り取材を受けます。


そして、最初の質問がこれでした。


「おはようございます! アヤメさんみたいなトップの方って朝は、何食べるんです? 今日の朝、何食べてきましたか?」


ぎゃああああああ! ブロッコリーをそのままの姿で茹で、そのまま噛り付いてますぅ!

茎が持ちやすいから食べやすいんですよねぇ~! ぎゃあああああ! 


言える訳ないでしょう。


「おフランス料理を少々ですわねぇ」


私、なんでこんなセリフ出たんですかね~?! おフランスって何ですか?

間違いなく配信動画で叩かれます。

ダンジョン配信中、携帯食かじってる姿ばっかりですもんねぇ。


あとは、のらりくらりと。ポムさんの関係。宇宙人の関係。

そして異世界転生は、ノーコメント。

北の大陸ロシベリアでは、転生ものは禁止ですしね。

あ~、私の商売上がったりですねぇ。


無事取材を終え、ダンジョン物流課へ装備を取りに行きます。


今日は晴れている。通路の窓から日差しが眩しい。

物流課への通路を歩く。会社のオフィスだ、床がピカピカの大理石が磨かれている。

さすが世界に名を連ねる小雨カンパニーだ。

奥の拝殿へつながる廊下は、大理石ではなく。緑のビニールマットだが。

あまり小雨様が贅沢を好まれないのだ。


昨日完成したミスリル新装備を受け取りをしなければなりません。

伊織が遅れてくるので、先に物流課で受け取っておきましょうか。


ビニールマットの廊下を抜け、鑑定物流課の扉を開ける。


そして、扉を開けた第一声がこれでした。


「どうした、人間。何か用ですか? お前は昨日の人族でしたか。人にしてはやる方ですね。宜しい、価値がある。 要件は何ですか? さっさと言うがいい。時間は、特に人族は有限だ。出来る限り取り計らってあげましょう」


おや、人型蝙蝠モンスターの出現です。滅する必要がありますかね~?

いや待って、意外とセリフが優しいです~。


魔族だ、どう見ても魔族。昨日の簀巻きモンスターだ。

今日の魔族は、素敵なウーマンスーツに、銀髪ポニテロングの蒼い目。

背が高く、引き締まった美人である。

神様。種族格差がありすぎませんか?

魔族のスタイルどうなってます~? カッコよすぎません?

我々人族は、補填を希望します~!


名札には、研修中 ありえのーる と書いてある。


思わず、魔族と会話をしたくなってしまう。


「昨日ぶりです~。 契約終わったんですか? えーっと、舞さんいますか~?」


「うむ、意外といい契約を結べました。永遠に奴隷契約と思ったが、普通に働けるようですね。 ここの会長は分かっています。 搾取しても生産性能率は、上がらないと言う事を。 正直、頭が下がる思いですね。 舞主任は、会長とダンジョンへ赴いております。 要件でしたらお伺いいたしますが」


あれ、昨日の命乞いをしていた魔族では、ありませんねぇ。

書記官言ってましたっけ、地球で言う、国家エリートですね。

仕事と戦闘の思いを切り離せるタイプですか~。

もともと魔族のメンタル強いですもんねぇ。


「新装備が届いていると思いますので、受け取りに来ました~」


「ぬぬ、まだ強くなると言うのですか、人族。 武装によっての強さは、決して強さでは・・・」


言葉途中でアリエノールさんが、物流課課長に呼ばれた。

そして、デスクで何かを言われている。


「うむ、うむ、分かりました。事務処理、報告書をやりましょうか。 この様な作業では、能率が悪い。書記、筆記のスキルをお渡しましょう。 これなら、低スキルなので皆に渡ると思う。 生産性を上げて、定時で帰りましょう。 残業は、会社にも良くありませんよ」


「「うおおおおお! アリエノールさん!」」


「マジイケメン! キャー! アリエノールさん、お昼どうですか?」


「うああああああああ、美人すぎる! 種族格差が憎いいいいい! でも定時で帰りたいいいいいい」


「うむ、昼一緒にさせてもらいましょう。肉団子以外で頼む。この世界の食事はおいしい。 軍隊用レーションとは、なんだったのか・・・」


課長が出てきて、装備をアイテムボックスから渡された。

そして、平謝りされた。

課長が言うには、アリエノールさんは受付より内部で仕事をするタイプだと。


書記官ですもんねぇ。軍事生え抜きエリートなのが想像できます。

魔族と刃を交えてるので分かりますぅ~。百聞一見に如かずですよぉ~。


純ミスリル装備を手に入れ、私は上機嫌で一度帰宅します。


マユミさんの刀剣の光は、やばかったですねぇ。

ついにあの純ミスリルの光が、私達の手に。


さぁ、家に帰ります。

伊織に、アイテム受け取りのメッセージを送りませんと~。


【新装備受け取りましたよぉ~。 いつ頃これそうですか~?】


【弟が暴れるので、今契約の神様に来てもらった。 300億の契約で縛るつもりだ。すまない。少し遅れる】


あー、ドン引きします。

人の家の事ですから、口を出すのもどうかと思いますが。

100億増えてますよね? 100億ですよ? 命の値段にしては、高すぎませんか?

それとも、人の命には、お金には代えがたいと思ってます?

伊織、嘘ですよね。知ってますよ。そんなの思ってませんよね?

でも確かにお金では、買えない霊薬ですから。どうなんでしょう。


小雨様の遠い昔に世界戦争が起きた話。これ、本当だったんですかぁ?


ーーー


さぁ、自宅に帰宅しましたぁ!ミスリル新装備に着替えて~!


ステータスオープ・・・・!? して、大丈夫でしょうか。

いやな予感がします。


頼みます、頼みます。お願いお願い。まともなステータス開いてくださぃいい~。

開いてステータス。 ステータスオープン。


:ステータスカード更新のお知らせ:


【ポムちゃんLOVE】


あー、ちくしょう。 ステータスカードメンテナンスしてください。

圧倒的メンテナンスを希望します。


ーーーーー


ステータスの装備詳細が壊れてるので予定変更です。

伊織と合流するために新装備の配信を兼ねてダンジョンへ向かいます。

必要物資は、15Fの店で買いまして、そのまま66Fを目指す方向で参りましょう。


伊織とは、ダンジョン集合の予定です。


喧騒のダンジョン入口の周辺をよそに、私はダンジョンゲートへ向かう。

人の集団が、私を避けて通る。


日本のこの感性、とても好きです。相手のお仕事を邪魔をする行為を嫌いますよね。


そして突撃系配信者は、滅せられます。配信へダイレクトアタック。

【足りないことを知る権利、足りないことを知る知能】 

素敵なキャッチフレーズ。ダンジョンへ入った瞬間、可愛がりを受けます~。

ダンジョンには、法の光が届きませんからね~。


ダンジョン入り口前の喧騒を後ろに、ダンジョン守衛のタツロウさんにご挨拶をします。


「あー、アヤメさん?  舞さん今日空いてるかな? いつのまにか、色々な薬瓶が俺のポッケに入ってるんだわ。 あー、鑑定。鑑定って何だっけ? 舞さんて誰だっけ? あー、アヤメさん? ああ、ダンジョンか。今開けるね」


色々な記憶障害のお薬が、何処かから出てるようですね~

舞ちゃああああん! 早く、鑑定してぇえええ!


ゲートが開き、ダンジョンに入る。

ぼんやり光る洞窟空間の広がりを感じながら、そしてジャリっと地面を踏む。


何だが、ダンジョンが久しぶりな気がしますね。


奥に繋がる洞窟の通路を一瞥する。広場の周囲に、ドーナツ状の人だかりができている。

気になった私は、ドーナツの中心を見る。


ポムちゃんだ。

カウボーイハットを被った。ワイシャツ、ジーンズのポムちゃんだ。

胸の強調が、主砲のようですねぇ。


ポムちゃんは、壁に後ろに回した手を付き、もたれかかっている。誰かを待っている仕草だ。

後ろに手を回している分、弾けんばかりのワイシャツの胸が強調されている。

そして人だかりの中でイケメン冒険者達にナンパされているようだ。


「ねぇ、一人? かわいいね。これから20階行くんだけど。君、動画で出てた子だよね? 一緒に行かない?」


「ねぇ、可愛いね。どこに住んでるの? 写メ見せて? カラオケ行かない? 彼氏は? いないね? どこに住んでるの? どこどこどこどこ」


「いいから、ポム。一緒にくるんだ。 なんてけしからん格好をしているんだ。 私は、猛牛だ。牛ガールに抑えてもらおうか。 とんでもない牛ガールが居たものだ。 いいから、外にでようか? 地上でお勧めの所があるんだ。 頼む、1回でいい。 食事だけでもしてくれないか。なぁ、そういうツンツンした態度。私が身請けした時どう思う? いや、いい。そのままでいい。最高だ。プレイの時、燃える」


伊織ぃいいいいいい!??

ナンパの中に伊織いますよね? 恥ずかしいぃいい!

共感性羞恥! うちの子がすみませええええぇん!


ポムさんは、私に気づいたのか。

伊織を横から抜けて人ごみをかき分け、シュタタタと走り寄ってくる。


「アヤメ様、こちらへ」


手を握られ、ダンジョン奥の広間を超え通路に引っ張られ、手を私の顔の横にドンとされる。


あら~、レディコミで見た事ありますぅ~。壁ドンじゃないですか。

牛ガールのポムさんが相手では、ちょっと違いますか?

伊織の歯ぎしりがここまで聞こえてくるようですぅ~。 伊織、猛反省してくださいねぇ~。


ポムさんが、緑の目で私を見つめそして耳元で囁く。


あ~れ~。さすがにドキッとしますね。


「えーとですね。アヤメ様。 ご主人様がアヤメ様の配信動画を見たようです」


ポムさんが、私の顔の横から手を放し、一歩引き、辛そうに胸を押さえ話し始める。


「ご、ご主人様が、その配信動画見てですね、あぁっ! 配信冒険者用のシクークレットサービスで、 『かつての親友のパーティメンバーが、闇落ちして強大な敵として立ち向かってくるプラン』  とか、言ってくるんですよ。 あの、アヤメさん。 ご主人様の古い記憶これ、大丈夫でしょうか。 市場調査を兼ねて、アヤメさん、伊織さんに聞いてくるようにと言われております。もし、好評なら、そのまま一緒に同行して、裏切るそぶりを見せて戦うようにとの事です・・・」


なるほど~、見せ場を作ってくれるんですかぁ?

深層の筋肉ゴリライオンと戦闘だけでも十分な見せ場になるかと、思いますがぁ~。

そういう展開、間に合ってますよね~。


「あー、なるほど~。申し訳ないですが~! その展開少し古いですねぇ~。 今は、どちらか言えば、『かつての親友がお前をパーティから追放する!! と言って、有能者を追放して、自業自得でざまぁする』 のが主流ですねぇ。 そして可愛い子とレディコミするんです。 転生者の業が深いですよね~。普通に考えたら、心が薄汚れていますよね~」


ポムさんのブレスレットから、誰かが発狂してる声が聞こえる。


誰だろ? 凄くうるさいです。うるさい。


「なるほど、理解した。はいはい。つまりポムが、敵として現れてくると。そして捕まえてわからせると、言う事だな?  はいはい、それ昨日レディコミでやったな」


伊織いつの間に隣に? 

それ、レディコミじゃないでしょう。それ成人ゲームじゃないですか~?


突如、物凄い魔力ポイントが目の前にシュポンと音と共に沸く。

ネコさんだ。


「はい、ネコさんですにゃ。 ポムさんが転移使えないので回収しに来ましたにゃ。 『かつての友が敵として現れ、そして改心し仲間になる』 プランは、中止にゃ。 ポムさん帰るにゃ。ご主人が叫び散らかしてるにゃ、早めに正気を取り戻させるにゃ」


「「失礼いたしました~」」


シュポンとネコさんとポムさんが帰っていった。


なんだったんでしょう。

私、最近なんか感情の起伏が少なくなってきました。

なんででしょうか? 不思議ですよねぇ。


ああ、伊織装備、受け取ってきましたよ。

夢のミスリル装備です。ドラゴンを楽に倒せると思いますよ。




ここまで、お付きあいありがとうございます。

良ければ、もう少しお付き合い下さい。


月末で一度、見直し掛けます。

あと、修正掛けたのを他でも投稿予定です。

なろう様だけじゃ、分からん事がおおいです。しばらく投稿を週末予定にします。


バックレたら、あぁ・・ここにも犠牲者が。とで思って下さいまし。


面白いの出力を出来たらと思いながらやっているのですが、中々に大変ですね。

やはり、目的が大事でしたか。目的のために頑張らないとですかね。


たびたびになりますがここまでお付きあい頂き、ありがとうございます。

今後とも少しづつ、上手になってまいります。

宜しくの程、お願い申し上げます。

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