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31 続ショウタ地上へ

ああああ つらい


ショウタ地上へ


早く地上に出て、責任者として顔ぐらい出さなければ。

猫さんに頼りっきりも良くないですから。


ポムさんの芋グリル(丸焼き)ルート、怒っていますかねぇ。

よく最後の流星から仲間をかばいました。感動しました。

アヤメ様達が一緒に、階層を超えてきたなら、仲間に情も沸くってものですからね。


お友達の方、あまり強くありませんでしたねぇ。

根性値が高いですが。運命値がイマイチです。


ミンチになっても蘇生出来きますから、ポムさんが連れてくるのを想像しておりましたが。

見事に犠牲となってお友達をかばいました事、試練としては、素晴らしいと思います。


従業員の行動としては、良いものではありませんが。

サブ補助的な動きで、試練クリアーを見守って欲しいものですね。


しかし、心打たれました。良しとしましょう。

今、アヤメ様達、どんな感じでしょうか。


---------------



お客様が帰りました。


すぐに、ビジネススーツに着替えてダンジョンの入り口に飛ぶ。


ダンジョンに入ってきた人と手を繋いでもらって、とっとと地上に出ましょうか。

猫さん待てますよね、出来る限り急ぎましょう。


洞窟ゲートの近くをきょろきょろと見回す。

いつもなら、盛況な入口のはずなのだが。辺りには、誰も居ない。


おいおいおいおい、急いでるんだが? 誰も居ないのか。


思わず、【全能の力:全知】 を使いそうになったがグッとこらえる。

自分は、人間。人間なんだ。できるだけ力を使うのをやめたい。


仕方がないので光速の速さで、ダンジョン周囲を歩き回る。

逃げようとするモンスター達を、光速体当たりで光の塵にする。


再度歩き回っても、誰も居ないんだが。


光速で動き15Fへ、瞬く間につく。触れたモンスターは、全て塵に消えた。

ここの商業施設なら、誰かいるだろう。


さて、ここなら誰かいますでしょうか。手を繋ぐ説得してみましょうね。

私達には、言葉があります。話合えば、お互い分かり合えますから。


首を上げて、15Fの黒鉄ゲートを見上げる。

大きい黒鉄の門 「小雨カンパニー 休憩所」 と大きく書いてある。


【本日、休館】


ああああああああああ!?

おいおいおい、さすがに誰かいるだろう。ダンジョンだよ。ダンジョン。

居ないとおかしいはずなんだが・・・? こんな建造物なんて壊されてしまいますよ??


閉まっている黒鉄門へスーッと入る。

思わず、【全能:もう一つの世界線】を起動してしまった。

全てを素通り出来る力だ。

 

つまり、自分には、【休館】の札が見えませんでした。

休館あるある。よく敷地に入って中の様子を見るやつですね。

「え? 今日休み? 中どうなってる? あれ?電気ついてない~」 のやつですよ。

お邪魔します。


黒門の中は、店が所狭しに並んでいる。

店は閉まっているが 1個電気がついている店を見つけた。


おお、やっててよかった。

こんにちは~、どなたいらっしゃいますか。


ドア越しから挨拶をする。

男性らしき方が、店前に出てきた。


「本日休館ですが。ダンジョンも今日封鎖されてなかったですか? 職員が出口に上がるとき告知しながらいったはずなんですが」


普通の髪を後ろに流し固め、スーツを着ている。ダンディな方だ。


なるほど、ダンジョンの外に出たいのです。自分と手を繋いで、一緒に出て頂けませんか。


「あ~~、なんか聞いてます。私、こう見えても神なんですよ。 快癒の神なんですがね。ダンジョンのポーションに仕事を奪われてしまって。今、ここでひっそり働いているんですよ。そして、聞いてます。なんか、手を繋がないと外に出れないやつですよね。ダンジョン管理課から、なんか奥に宇宙ネコと人の様な方が居ると情報、流れてきました。」


そうです。いきましょうか。


「あの・・ですね。 なぜ手を繋がないといけないんですか?」


世界が滅ぶからです。世界がガラスが割れたようにパリンと世界が砕けます。


「あ~、なるほど? いきましょうか。 貴方の映像みました。行かないと人類カエルに変えるんですよね。あっ、韻踏んでましたね。カエルに代える。フフッ」


ええから。しょうもない事いってないで、いくぞ。


おじさんの手を握り、ダンジョン出口に転移する。


ありがとうございます。快癒の神様。

ダンジョン出ますねー。 すみませんね、急いでるんです。

巻いていきますよ。


出口から、一緒に踏み込む。

光が包む。 地球よ、こんにちは。


―――――


ここは、山の中だろうか。

辺りは雑木林、木々が擦れる音。地面の草がさわさわとズボンの裾をなでる。

遠くに提灯の明かりが見え、どこからか祭囃子の拍子が聞こえる。


チンチチチンチチチ。

覚えがある。転生前、祭りの時に聞こえる金属音だ。


あ~、転移先どうなってんだ? 地球じゃねーな。ここ、どこだ?

ダンジョン入り口の様子と全然違うじゃん。


「ああ、失礼。位相世界についてますね?? 入るのを許可しないと入れないはずなんですが」


おじさんは、手を繋ぎながらこちらを見て訝しむ。


「貴方、人間ですよね。おかしくないですか。あぁ!失礼。おかしいんでしたね」


・・・怒らないよ、そんな言葉で。手を繋いでもらってるんで。


・・・もう一度出ましょう。時間があまりないもので、急ぎましょう。

後ろを振り返り出口を確認する。


ああ? 後ろに出口がねーな。 

仕方ない。出口が出るまで、この世界を叩くとしようか。

世界を抉る、『破壊の爪』 を何発耐えられるかな。

ここの責任者を引き釣り出しましょう。


「あー、お待ちください。お待ちください 私を忘れ去ろうとしている、この世界を滅ぼす事に興味がとてもありますが。 折角ですので。ここの責任者をお呼びしましょう。責任者の顔が、恐怖で歪む様がみたいですから」


あれ、おじさん。邪神の類だったか。

少し急いでるんで、早めにお願い致します。


「本当に、少しここでお待ちください。 すぐ、出口が空きますよ」


おじさんは、手を放し 草をかき分けながら、提灯の方向へ走っていった。


一人になり、辺りを見回す。

風が、草木の匂いをふわりと運んでくる。

祭囃子の音が、なかなかに心地よい。


和風の祭りか、何万年ぶりだろうか。


遠くの提灯の温かい光を見ながら金属の拍子が、懐かしさを運んでくる。

懐かしさが、祭りの方へ足を運ばせる。


ああ、許可してない生命を同化させようとしているのか。

こんな世界も悪くないと思わせる。素晴らしい世界だ。

別荘として住んでいいかな。 よし、ここを第二の故郷とする。


「いや、お待ちくださいね。人間ですか? 同化する前に、すぐお帰りください。この世界に来た対価を取るなんて事は、致しません。すぐ、案内できるものをお付けしますわ」


歩き出そうとしたその時、和服の少女が後ろに沸く。

女神の様だ、上級クラスか。 自分は、神様には詳しい。すぐわかる。


紫の和服をひらひらと浮かせている、ショートカットの黒髪の女神だ。

そして自分の横から、丁寧に話しかけてきた。


「そういうことなら助かります。女神様。自分、急いでますので」


そして女神は、何かを察した様に一歩引きながら話しかけてくる。


「いや~、あいつ何連れて来てるのかしら。人の形をしているけど、人じゃないわよね? 超異物じゃない。許可なしで入れる分けがないから。 そもそも、あなたの気配が虚空ってどういうことかしら。 本当にここの地球産出なの?」


おっ? 人だが?? 何、神は神らしく、人は人らしく無いといけないのか?

なら、貴方は神っぽくなくないですか? もしもし?? おまえは、神を騙る偽物か??


まったく、騙されるところだった。捕まえるとしますか。

右手に力を籠める。無が手を包む。 後は、タッチするだけです。

発動を許した時点でお前の負けだ。


突如、目の前に3柱がシュワワーンと沸く。


「制裁神、ああ、コンプラ的にメンテナンス神だったか、待たせたな。 仕事の調子はどうだ?」


「制裁神様ぁあああ お待たせですぅ~ お仕事の調子如何ですかぁ~? 位相の世界の魂管理如何ですかぁ~~!!」


「プフッ、上で楽々座って仕事をしているから、こんな事になるのですが。 己を顧みるといいと思いますよ。 差し出がましい事かもしれませんが」


後に沸いた3柱が、先に沸いた神を煽っている。


「目の前の恐怖より、まさか煽りによる怒りが勝つとは、心とは分からないものね。仕事の話は、いいからこの人を地上まで送って頂戴。異物中の異物よ」


3柱がこちらをみる。


風呂敷を羽織っているのが驚いたように話す。


「うんんん? 見たことあるな。こやつ、66Fの管理人だろう?? なんでここに居るんだ?」


祭りの恰好をしたのが、煽ってくる。


「ああ! この性欲モンスターは! アヤメと手を繋いでいた性欲モンスター! いやらしぃ! アイドルと手を繋ぐと言う事が、どういうことか分ってやってる? アイドルへの決まり事分らないかなぁ。 困るんですよぉ、素人は」


武士の恰好をしたのが喋る。


「ネコの主人か、意外と普通の人間っぽいですね。 あのネコより強いとか本当ですか? ネコゲルゲビームって、撃てるんですか?」


あ、待って情報が多い。 何ですか、自分とネコさんとアヤメさんの事知っているんですね。

でも、うるさいし、煽られてる気がしますので時空地震を引き起こしましょう。


地面を足でトンと踏む、空間が拉ぎ、世界がグラグラと揺れる。


祭囃子は止まり、驚愕の声の拍子がリズムを刻む。

ヒャー、ワアアァア、ォワァアア と恐怖の声が聞こえる。このリズム拍子もなかなかに心地よい。


とっとと、地上に戻してくれや。


時空地震に、驚いたのか和服女神があたふたと話す。


「あ、あのね、この異物・・、じゃなくて。この方に地上に帰って欲しいの。そして、案内であなた方ついてって欲しいのよ。いい?」


「「「お断りします!」」」


「おい、クソども。明日から、星の運行全てやめるわよ?? 位相世界VS地上世界の戦線布告と捉えてていいかしら? 」


そうか。知らんわ。

時間無いんだわ。はよ出口開いてくれんか。

世界事叩き割って、出口を出すぞ。


そして、和服女神が首を振り、話を続ける。


「いいから、誰か送ってあげてよ。それと、私もう仕事したくないんだけど。なんで、私が全部やんないといけないの? 魂3柱の尻拭い見たいな事、私に見返り何もないんだけど。一日中、何もしないで動画見てる啓示神が、本当にうらやましい。そもそも、こんな事してる暇ないんだってば、早くこの敵対的な異物、送って」


あ、少し同情しますよ。転生前のその気持ち少し思い出しました。

ありがとう。女神様。

でも、誰かがその仕事やらないといけないんですよね。どうします?


「やはり、小雨神が地上で一番。地上への小雨神が適任ですね。アイテムボックス殿さすがでござる。 小雨の命、彼を送るのです。」


「わっちも、そう思います。小雨神が一番ですからね。 ここは小雨神でありんすね。 安心しておりゃんす。 行ってらっしゃい。 小雨が消されても アヤメは、こっちで引き取るのでぇ~」


「おまえら?! 」


和服女神が、ピカーッと光り、地面から出口と思われるものを隆起させ目の前に出す。


「それでは、小雨さんお願いしますね~」


「ちくしょおおおおお、おまえら覚えてろよぉおお!」


捨て台詞を吐いた風呂敷、小雨神と呼ばれる神が話しかけてくる。


「あー、お主の事ダンジョンカメラで見せてもらった。手を繋がないと次元転移の時に着地安定しない・・、のだろう?」


そんな感じです。お願いします。


「承知した。後で連絡方法を教えてもらっていいか。 お主が何者か知りたいのでな。 あぁ、すまない。挨拶が遅れた。 我は、地上で一番の神 小雨の命だ」


私は、ショウタと申します。66Fの支配人をやっております。


分かりました。

後でお話がしたいと言う事ですが、自分の事が終わってからでいいですか。

事がおわりましたら。連絡いたしますので。


自分は、小雨神と手を繋ぎ、地上へ戻ろう。

そして、猫さん現場へ急行だ。


次回、でいいか・・・。すまぬ。


ブクマ、評価お願いします。

それだけが、執筆の原動力なのです。


そして、なろう歴が長い友人が言うには

「作者が苦しがってるうちは、まだ余裕がある。ストックが無いと言っているうちは、まだ大丈夫。余裕がある証拠だよ。色々さ、同情を誘ったりして押してもらおうとするけど。それは、まだ余裕の証拠だね。ほんとに危ないのは、バーストしだして、投稿が安定しなくなった時だよ」


ねぇ、貴方様はこんな鬼畜なサイコパスじゃないですよね?

ねぇ? 同情を誘ったら押してくださいますよね? ね?

頼みますよ、ほんとに、ほんとに。


このセリフを聞いた時、背筋に戦慄が走ったわ。

クソが、見切られている。


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