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19 アヤメ再びダンジョンへ

朝一番、言うところの朝イチでダンジョンに潜るため

乙女体操後、すぐに寝ました。


でも伊織、気付いてますからね。

伊織が私の家に泊まる時はいつもそうです。

寝静まった後、伊織のお手洗いの後に私の洗面所の棚を漁っている事を。

ガサササ、ガソゴソと。

そろそろ、心のスカー(傷)になりそうですがぁ~?

なぜ下着と思われる物体を漁っているんですかぁ? 私たち友達ですよねぇ~。


ーーーーーーーーー


朝日がカーテンの隙間から目に染みる。

昨日と違い、部屋の中を狂ったように点滅を繰り返す赤い地獄のパトランプではない。


そろそろ起きないと。

黒の布団をめくり、紫と白のシマシマ囚人服のパジャマで起き上がる。


朝ご飯は、どうしましょうか。

紅茶と、冷凍食品をチンしましょうか。パスタと何か野菜食べましょう。

今日は、朝から動きますから。紅茶を入れましょうかぁ。


紅茶をコーヒーの様な苦みを感じるまで濃く入れるのが、北方式。紅茶を限界まで煮出すのが、西方式。そして私たちは、香りを楽しむ、貴族式。

分かりますか、紅茶は、出汁じゃないんです。

日本で言う、味噌や、カツオ出汁、と一緒なんです。つまり、この辺沸騰させまくりませんよねぇ? 紅茶、日本茶は、デリケートなんですよぉ~?


シューッ、ゴゴゴゴゴ・・・コポコポコポ。瞬間沸騰機の沸いた音だ。

毎日、世界の終わりの様な音がする。なぜでしょうか。

あくびを嚙み殺し、朝食の準備をする。

そして、『チーン』と、レンジの音がする。


この謎の音いいですよね。起源は、真鍮のベルだと思うんですが。電子音で金属のベルの音を出す。

なんだが、SFのような、はるか未来でもこの音使ってそうですよね~。

でも、いいですねぇ。おばあちゃんちと同じ音がします~。 


伊織、おはようございます。起きてください。

大分、お手洗い後の布団に入るまで長かった様ですが?? 体調、で、も、悪いんですかぁ!!!


ビクッ!と伊織が寝たまま中に浮く。


伊織、空中浮遊のスキルありましたっけ。


「おはよう、アヤメ。いや、体調は絶好調だ」


ポニテから、黒ロングの髪の伊織が起きる。


「取り合えず、支度して舞ちゃんに連絡しましょうかぁ」


「そうだな、舞の事だ。手配を終えてくれているだろう」


舞ちゃん・・。

あぁ、なぜお仕事が、一人、二人に偏るのでしょうか・・・。

と一瞬、思いましたが、違いますね。


いえ! 仕事は、偏るものです。

有頂天なトップを進んでいる限り! 仕事は、トップ層がほぼ、独占になりますからね!

つまり私達! 代替えは、利かないですからぁ!

舞ちゃん、マユミさんもそうです!

そして、その働きに対して、もちろん等価交換! 対価が払われているはずです!


そのはず、ですよねぇ?


黒のテーブルに、紅茶とパスタ。サラダを並べる。さてと、とっとと食べましょう。


時間が無いので、乙女フィルターでお送りいたします。

紅茶をすすり、パスタもすすり、サラダもすすります。

つまり。見せられないです。

この後の、配信の支度の身度の方が大変ですからぁ?

乙女は大変なのですぅ。


よし、今日も乙女だ。

淡い髪の紫、お肌もばっちり、私は、あやぽんず。

有頂天な加虐的動画配信者であり、トップクラスの冒険者だ。

洗面所の鏡に向かい、私自身を確認する。


「今日から、金銭をアイテムとダンジョンキャンプ用品に変えて! レベル上げとドロップアイテム回収!まずは、5日は、潜りましょう! そして、これから、チャンネルの確認! ネコさんの異世界来訪者の動画! 世界的にバズってるはずです!! この火を消してはなりません! このまま、炎上の火を燃やして 突き進みましょう!!取材など、コラボは、次の休みの時にこなしましょうね!私!! 」


洗面所の脇を、ドンドンドンと叩く。私は、とにかく有頂天を掴むのだ。休んでる暇は無い。

有頂天を掴みたい人たちは、山の様にいる。定石として前を常に走らなければ。


洗面所の入口から見ていた、伊織が入ってくる。


「その生き方辛くないか? いつでも、ドロップアウトしていいと思うぞ。金ならあるしな。そして、共通命題の、私の弟の昏睡状態だが、あいつの冒険の結果だ。治れば越したことが無いが、仕方のないことだ。家族は納得が行ってる。 ドライと思われるかも知れないが、アヤメが他人の人生へ突っ込んでしてもらう事では、無いぞ」


ぬっ、無責任では。


「いや、有頂天アイドルって言うのか? つらければやめて、フェイズアウトして、一緒に暮らして、家族になればいい・・。そうだろう? もう、金は十分だ。」


「怒りますよぉ~! まだ、その時では無いです! 伊織!」


「すまない。そうだよな。行こうか」


こんなにも、生きて走るのが楽しい・・・? と言うのに。なぜそんな事を。

楽しいですか・・・? 楽しい・・・。 たのしい!!


マンションから出る前に、テレビをつける。

世界初異世界の訪問者のニュースで持ち切りだ。私達が、バンバン出ている。専門家まで出ている。

昨日が初の訪問者なのに、なぜ異世界専門家がいるんです?

宇宙人専門家は、異世界専門家と違うと思いますが。


ポチポチとスマホをいじり昨日の配信を確認する。そして、エゴサーチ、やめられません。

検索候補は、アヤメ 美人。 アヤメ グロ画像。 アヤメ 貧乳。 アヤメ 整形。


あ~、ちくしょう。

エゴサーチ。頭がおかしくなりそうです。


そして、昨日の配信動画の閲覧数は・・・、えらいことになってますねぇ。

見てくれたみんなありがとう。


そして、マンションのロビーに出る。

全部のスキルをオンにする。認知オフと言う権能もだ。

心から願い、心をスキルに伸ばす。

今日は、マンションを出た瞬間から撮影の目が激しいでしょう。


「伊織、スキルを全部パッシブ、オンにします」


「ああ、新しいスキルを手に入れたんだよな」


さて、効果のほどはいかがですかねぇ?


伊織・・、伊織・・?!


なぜ、ロビーから出るんですか!?もしもし、聞こえますか?


これは、いけない。取り合えず、全てのスキルを解除する。


伊織が黒ポニテを振り散らかし、振り返る。

ハッと気付いたようだ。


「ああ!アヤメ?! なぜ、私は!? 忘れていたのか? アヤメを一時的にでも!! 」


「伊織、この権能が思ったより、危ないですね。うーん、手を繋いで貰っていいですか?」


「!? もう、離さんぞ?!」


うーん? 離してぇ・・?


もしもし・・・、もしもし・・聞こえますか・・、伊織、聞こえますか・・。今、あなたの脳に直接話しかけていますぅ~。


「そういうのは、間に合ってる。まじめにやってもらえるか」


・・・なるほど? 大丈夫そうですね。昨日も、これが出来ましたしねぇ。

このまま、いきましょうか。

私は、認知されず。行けるって事ですからねぇ。


「あっ・・あぁ、このまま手を繋いで、皆の前に出るのか・・? なんか、羞恥だ羞恥」


伊織、羞恥を感じるのは今更ですよ? 普段レディコミを超える行いに、羞恥を感じて欲しいですねぇ?

まぁ、見えないはずですから。いいから、いきますよぉ。


伊織と手を繋いだまま、外にでる。


うわぁ・・・、凄い数のレンズの目がこっちを向いてます。いつもなら、凄いうれしいですが・・。

すみません。私の配信でこれからの聞きたいと思われる内容をやるんです。

詳細は、動画でお願いします~。


数百メートル歩き、商業施設の通りを超えてダンジョンへ着く。


こっそり、顔見知りのダンジョン守衛さんの後ろに着き、スキルを切る。


「タツロウさん、すみません。ダンジョン入れてもらっていいですか・・」


「あれ、なんで俺は驚かないんだ・・? 後ろに美少女が居ると言うのに。驚く?驚く・・。あれ、驚くって感情ってなんだっけ・・? まぁ、いいか。入りなよ。顔パスだよ。今ゲート開けるね」


あ~~~どうしましょう~~。

記憶障害に効くお薬ありますかねぇ。


取りあえず、身バレを防ぎつつダンジョンに入る。


「伊織、身バレすることなく入れましたね~! ダンジョン有資格者のみ入れますから、ここから通常営業でいきましょうか~!」


「ハァハァ・・・。この人前、人混みの中を手を繋いで歩くだけで、もう・・・私は・・・。いや、神様、有難うございます。なんて素敵な権能を伊織に与えてくれたのか・・・」


放っておきましょう。

・・・・入り口に舞ちゃんがいるはずだが。

その前に、報道陣への処理。チャンネルへのコメントを打ち込む


【マンション前に集まっていた皆様、ごめんなさい~! 詳細は、動画でやりますし、ダンジョンから抜けたとき、お仕事として、頂けたらと思います~! すみません。出演依頼は、小雨カンパニーを通して頂きましてお願いします!】


よし、次、舞ちゃん! 探しましょう!


舞ちゃんを探していると、中級に差し掛かるぐらいの女子2人の冒険者が話しかけてくる。


「あののの、アヤメさん、伊織さん! みみみましたよぉおお、あのみました!あのののの、ここの30Fと猫ちゃんの動画を」


「みみみみ、みました、みました、みみみみみました。」


リズムいいですねぇ。才能あります。


「ありがとうぅ~! この前もここにで会いましたよねぇ~! これから、探索ですかぁ?」


「ああああ、そうですそうです。あのののの 握手であののの」


「ぁあ夢見た、感情、簡単で感嘆んんんん」


「握手ですかぁ? こちらこそお願いしますぅ~! あの時の動画これから、詳しく配信していくから、宜しくお願いします~ぅ!」


一人ずづ、目を見てギュッと握る。

握る練習いっぱいしました。私、人に与えられていますかぁ。


「「うれしいです。うれしい。凄いうれしい。ほんとうれしい。あれ・・・・?切ない。」」


良く言われますぅ。その切なさは、それは、きっと私が一番で、有頂天じゃないから・・・・?


「では、私は、抱きしめようか? どうだ?」


伊織、アグレッシブですね。


「あ。あのそこまで・・大丈夫です」


「あ、お願いします。」


伊織が、ギューギューと一人を抱きしめる。


「あ、凄い満足感。感じる展開。感情は天界」


ハグを終える。


「「ありがとうございました!!!応援しています!!!」


二人が離れる。


ありがと~これからもよろしくねぇ~!



そして、どこだろう。舞ちゃんを探さないと。


少し奥に行くと居ましたよ、舞ちゃん。入り口の洞窟エリアのすぐ先に居ました。

後ろ姿の赤黒セミロング、後ろ姿は、微動だにしない姿。なんか怖いよ。怖い。


伊織が駆け出し、舞ちゃんに後ろから抱き着く。


「うむ、間違いなく舞だな・・。うむ、疲れているな・・匂いが疲れている。今週末、空いてるか・・?大丈夫だ。仕事なら、あやぽんずに呼ばれたと言って出てこい・・。前の酔いつぶれたときの様に、慰めてやるぞ。」


「うーん、伊織さんですか、アヤメさんが抱き着いてくる現実は無いのですねー。なぜ私は生きるのか・・。そして、伊織さん、私に何かしましたか、あの時・・・」


「同意の上だった。アルコール摂取は、理由にならないぞ」


舞ちゃんが、膝から崩れ落ちる。


・・・お酒には、注意しましょう。


「舞ちゃん、おはようございます。アイテムをですね・・」


「あ、その前に抱きしめてもらっていいですか。」


ええ、ああ、はい。

でも、ダンジョンアイテムを盾に無料サービスを要求するのは、良くないですねぇ。


舞ちゃんをギューッと抱きしめる。知っている仲だ。距離感も近い。抱きしめる。

そして、少し力を抜き、そっと私より背の低い舞ちゃんを優しく抱きしめる。


「・・・もし、私が、一番になったら。アヤメさんの一番になれますか? いや、失礼。十分チャンスはありますねー。」


「舞、こっちに来い。上書きするから」


も~ぉ、ダンジョン探索進めましょうよぉ。


ーーーーーーーー


補給アイテムを、ガンガン補給する。

効果の高い魔導書、ポーション、攻撃用属性魔石など、つめていくと、戦闘アイテムは、20個ぐらいになる。 日用品は、色々アイテムボックスに入るのに・・・。

ダンジョンアイテムは、20個ぐらいなのだ。

不思議なものです。


受け渡しが終わり、舞ちゃんが虚ろな瞳で、話しかける


「私は、帰って、お二方の配信を見ます・・・。そして、寝ますよー。お疲れ様でしたー!」


刹那、誰かのスマホの着信音が鳴る。ポンポポーン 英雄のボロネーゼだ。


舞ちゃんが、宙を見上げる。 英雄のボロネーゼが鳴っている。リズムは、軽快だ。


「ダメですー、ダメー。ああー、チクショウ・・・。アア・・・極大魔石の鑑定か・・猫・・猫が憎い・・」


舞ちゃんがスマホを取ると見せかけて、切る。


「それでは、仕事に戻ります。お二方、頑張ってくださいー」


舞ちゃんが、会釈をし、走り去る。


「アヤメ、舞は大丈夫だ。また週末、打合せと言って飲みに連れて行くからな。大丈夫だ」


それは、大丈夫だったんでしょうかぁ??


ーーーー


さてさて、配信は、3Fぐらいからでいいでしょうか?


装備もお互いばっちりだ。太もものベルトに薬草とポーションを仕込む。


伊織も、黒鉄のフルフェイスの兜をかぶり準備OKだ。


そして、このショウタさんから頂いた。この紫剣を振ってみたいですよねぇ。

試しに。剣風斬を打ちたいですぅ。


さて、気配を消してと。いきますか。

洞窟内を歩き、ゴブリンが2匹いるを見つけた。


ここから、届きますかねぇ。剣に魔力を込めて・・てりゃ!


刃の長さの腺が、飛んでいく。そのままゴブリンたちを通り過ぎる。何も起こって無い。


・・・・? 良くわかりませんねぇ?


いつのもの様に、伊織に気を引いてもらって、後ろから切り刻みますかぁ!


「伊織、突貫お願いしますぅ~」


「承知!」


同時に走り出し、まず伊織が突っ込む。

ゴブリン達が気づき、顔を向けると同時に体が崩れ落ちる。


・・・?


「伊織、もう少し試したいので気配察知に入ったら、仕留にいっていいですかぁ?」


「ああ・・・、そうだな」


気配察知でゴブリンを探知し、そして、遠くから剣風斬を打つ。


結果は、同じだった。 飛んだ線の数だけ、細切れになっている。


魔力込めてますが、ほとんど消費してないですねぇ!?


「伊織、これ伊織に向けて打ってみてもいいですか・・? 防げますか・・?」


「いやまて、まずは、そのダンジョンの洞窟の岩に向け5発ぐらい打ってくれ」


了解です! てりゃ! てりゃ! 


大きい岩が細切れになった。


「「・・・・・。」」


人に向けて打たなくてよかった。


「じゅ。じゅう、10Fのボス敵に試してみましょうか!!」


てりゃてりゃ!と進んでいく。気配察知からの剣風斬強すぎませんかぁ~?


10Fボスだ。 大きい木のモンスタートレントだ。洞窟の広間に冒険者を待ち構えている。 

ボスが鎮座している場から、通路があり距離がある。


「伊織、打ってみますよ。 効果なかったら、いつも通りで倒しましょう。」


「承知。いつでもいいぞ」


右の腰をひねり、剣風の準備をする。

このまま左右、上下から剣風を出す。線がボスをなぞる。


ボスがドロップに変化しない。効果はないみたいだ。


「逆によかったですねぇ。なんかホッとしました。」


「私もだ、あまりにも異常だったからな。私もホッとした。」


ではでは!いきますか!


加速のため、瞬時に足を引き貯め。沈み込む。


伊織が、盾を構え走り出す。


そして、こちらに気づいたトレントが、ドロップアイテムに代わる。


・・・・。


「伊織、その盾、貸してください。」


紫の剣を黒鉄の盾に当てる、衝撃も無くスーッと剣が入る。


いやいや、怖すぎでしょう。


沈黙とモンスターのドロップアイテムが支配する中、15階の小雨カンパニーの要塞についた。


探索者の資格がある方々が、3日事にここで店員をやっている。

小雨カンパニーダンジョン管理課の皆様だ。10Fを超えないと行けないので人数は、多くない。


ドロップアイテムが全部いらない。アイテムボックスを圧迫する。

合計5個あればいいだろう。後は、拾っていけばいい。


見上げるような要塞ゲートをくぐり、買取所へ向かう。

魔石、ドロップ買取所に、いつものベテランおじさん、通称ベテおじさんがいる。


「おお!アヤメちゃん!そして、伊織ちゃんも、いらっしゃい、昨日凄かったねぇ~、猫が異世界人だったなんて。このダンジョンの最奥にいるんだろう? いや~夢広がるね」


「ありがとうございます。どんどん配信していきますから、宜しくお願いしますぅ~。で、ベテさん全部買取お願いします。後でポイポイ(電子支払)にでも入れておいてください~」


「承知~、今日はここに滞在するのかい? 職員達は、アヤメの話を聞きたがっているが・・」


「いえ、このまま出ますぅ~。後で配信しますので、宜しくお願いしますね~」


そのまま店を出る。


「伊織、疲れてませんよね・・? このまま20Fまで進んでみましょうか」


「いや、歩いてるだけ、だったしな。体力は有り余ってる。そして、なんだろう。ドラゴン狩りがしたくなってきた。その剣なら、行けるんじゃないか・・?」


ああ、いいですねぇ。ドラゴン。あいつらには、借りがありますからねぇ。


「配信は、する予定でしたが、もう少し進んでからにしましょうか・・・」


察知しながら先制剣風斬。

20F 25F・・・・スパスパスパスパと。

入ってから6時間ぐらいだっただろうか。


どう考えても、25Fは、人類最速記録ですねぇ。 

ゴクゴクとスタミナポーションを飲む。日用品部類のため、ジュース感覚で飲んでいいだろう。


さて、休憩しますかぁ。


まったく話さなくなった伊織の口が開く。


「アヤメ・・・私を見捨てないでほしい。荷物持ちをやるから・・・。私には、アヤメの様な光り輝く何かを持ってないんだ・・。その光に、一番近くに寄り添うから、その光で私も光り輝いているんだ。私は、体が頑丈でスキルに恵まれただけなんだ。あぁ。後、私は顔が美人顔でスタイルも良い・・・」


なるほど。売れたアイドルの行く末、ソロ活動に移行するとでも??


「いえ、相棒は伊織しかいません。30Fに到達したのは間違いなく、相性の良さだと思ってます。売れたからって、見捨てるような私と考えてたんですか? 怒りますよ。」


「そうか、抱きしめてくれ。」


?? ここ、抱きしめるシーンですかね?ちょっと安っぽくないですかぁ?


ギュッとハグする。そして、離す。


「いや、違う。真面目にやってもらっていいか。もう一度だ。 分るか? 手は相手のお尻のすぐ上に当て引き寄せる。こうだ、こう。グッと引き寄せる。そうすると相手が逃げようとしても。お腹の部分から逃げれないだろ? 距離感にビクッ! となった所、背骨に沿いながら手で首、もしくは首から下に手を当て相手を包みこむ。 相手の手は片方しか動かない。相手の体位は死んでいる。肘から下の動きだけでは、暴れても抵抗できない。 このまま壁ドンするか、ベットにもつれ倒れるわけだ。 そうして、体重をかけると、相手は、何もできない。私の体重で覆いかぶされれているから。 相手の反抗は片方の手で背中をバンバンと叩くのが関の山だな。 後は、こっちのものだ。 そうすると私の顔は、首筋と胸をとらえられる位置になるわけだな。 もう片方は、お尻に回している手で下半身を好きにまさぐれるわけだ」


ああぁあああ! もぉおお~! 超いらない知識が増えました!

とっとと、ダンジョン探索しましょうよ~!! 



ブクマ、評価。ありがとうございます。


しかしながら、中々に強情な方々にございますね。

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